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Q&A洪水吐の設計計算 Q&A ('24.11.12)

NEW! 更新内容


Q2−41.貯水池側と背後地側の違いについて教えて下さい。('24.11.12)


目  次
 1.適用範囲、制約条件

Q1−1.弊社製品「擁壁の設計・3D配筋」と異なっている計算手法は?

Q1−2.土地改良基準での水路の計算を実施いたしますが、洪水吐の設計計算で同等の計算が可能でしょうか?

Q1−3.水理計算を行わず、安定計算のみを計算することは可能か?

Q1−4.重力擁壁型と逆T擁壁型が選択できますが、モデル化の違いを教えて下さい。

Q1−5.側水路型の断面をモデル化することができますか。

 2.入力(設計)

Q2−1.開水路の対策で突起を設けモデル化することが可能か?

Q2−2.開水路の対策で背面土重を考慮することができるが、このモデルで張り出し幅Lを無視することはできるか?

Q2−3.鉄筋の入力に各部位毎(外面(上側)、内側(下側))に上下2種類ずつかぶり、鉄筋径、ピッチが入力できるが、これは何を意味するのか?

Q2−4.形状寸法の奥行き入力には描画用とあるが、計算には反映されないのか

Q2−5.基本条件入力画面に「照査位置」スイッチを設けているが、この照査位置(流入部、道流部、減勢工)の指定がどのように計算に反映されるのか?

Q2−6.荷重入力画面の荷重タブにて荷重ケースを変更できないのは?

Q2−7.任意荷重入力画面においてモーメント荷重を入力する方法は?

Q2−8.任意荷重にて底版に全載する分布荷重を入力したいが、FRAME計算時に軸線から外れた部分の荷重はどのように扱われるのか

Q2−9.土圧計算時のH(下側位置)はどのような場合に指定するのか?

Q2−10.主鉄筋の入力画面確定時にメッセージを表示する理由は?

Q2−11.安定計算時、部材計算時の壁面摩擦角を任意の値に設定したい

Q2−12.上面荷重(蓋版+活荷重)を考慮した計算は可能でしょうか

Q2−13.形状寸法入力の側壁高取得ボタンにて取得する側壁高の計算過程はどこで確認することができるか?

Q2−14.土圧計算時の地表面と水平面のなす角度の入力について、i = 0°で計算している理由は?

Q2−15.「「流入部」、「導流部」、「減勢部」の最大3断面を同時に設計可能です。」とありますが、設計する断面はどのように設定するのでしょうか

Q2−16.開水路左右対称型、および開水路左右非対称型にて張出を設けたいのですが、どこで設定を行えばよいでしょうか

Q2−17.鉄筋の入力に各部位毎に上下2種類ずつ鉄筋径とピッチが入力できるが、これは何を意味するのか?

Q2−18.浮き上がりに対する安全率Fsafのデフォルト値1.333とは、どの指針を根拠とされたものでしょうか

Q2−19.土圧計算時の荷重の換算にて「柔構造樋門 設計の手引き」に記載の方法が選択できるようですが、選択できない状態となっています。選択できる条件を教えて下さい。

Q2−20.左右の側壁の外側の土質が異なる現場のモデル化を検討しております。
左右で土砂の単重と内部摩擦角を別々に設定できますか?


Q2−21.地震時を検討しないモデルを作成することはできますか?

Q2−22.計算書にて地震時を出力しないことはできますか

Q2−23.水理計算を行うモデルを作成していますが、形状寸法を入力する際にY1、Y2に計算値のような値がセットされているようです。この値は何の値をセットしているのでしょうか?

Q2−24.「材料」画面−「安定計算」の許容最大地盤反力度の初期値は、何を参考にしたものですか

Q2−25.流入部、導流部、減勢部|考え方入力画面|許容最大地盤反力度タブの基礎の形状係数α、βの出典を教えて下さい

Q2−26.勾配のある背面土を入力することはできますか?

Q2−27.台形形状の背面土砂を入力できますが、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」に準拠した盛土荷重と上載荷重の等分布載荷重換算を行う事はできますか

Q2−28.突起を設けるモデルの場合に、地盤反力度に揚圧力を考慮せずに計算する方法はありますか

Q2−29.「荷重」を初期入力した場合、常時3ケース、地震時1ケースが初期条件として設定されますが、この理由を教えて下さい

Q2−30.「考え方」入力画面−「土圧」タブの「土圧の鉛直成分の有効率α」の初期値が0.5となっていますが、この出典を教えて下さい。

Q2−31.「土砂形状寸法」入力画面の「基本」タブにて「左右土砂形状」を指定することができますが、「同形状にする」はどのような場合に使用するのでしょうか。

Q2−32.「荷重」入力画面で「荷重詳細入力」を開くと雪荷重、上載荷重、その他荷重の載荷開始位置と載荷幅を指定できるようですが、この入力はどのような影響があるのでしょうか。

Q2−33.「考え方」入力画面の「側壁の自重載荷範囲」の選択にて底版上面/底版軸線を選択できますが、「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」に準拠した設定としたい場合は、どちらを選択すればよいのでしょうか。

Q2−34.「考え方」入力画面の「応力度照査時の軸力考慮」で、考慮する、しないを選択できますが、「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」に準拠した設定としたい場合は、どちらを選択すればよいのでしょうか。

Q2−35.「考え方」入力画面の「せん断応力度計算タイプ」スイッチで「平均せん断応力度」と「最大せん断応力度」を指定できますが、「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」に準拠した設定としたい場合は、どちらを選択すればよいのでしょうか。

Q2−36.入力画面「考え方」|タブ「土圧」に「土圧計算時のH(下側位置)指定」の入力がありますが、これはどのような場合に入力するのでしょうか。

Q2−37. 入力画面「考え方」|タブ「応力度照査」の「応力度照査の照査位置」にて、タブ「曲げ」の底版左と底版右の曲げ応力度照査位置を指定できない場合があります。
この理由を教えて下さい。


Q2−38.洪水吐形式が「開水路左右対称型」で左右対称のモデルにも関わらず、貯水池側を反力で計算しています。この理由を教えてください。

Q2−39.許容最大地盤反力度計算時の支持基盤の粘着力cの判断基準は何かありますか。

Q2−40.新規作成で入力を進めていくと、入力画面「荷重」のタブ「水位」で内水位、貯水池側と背後地側の外水位がすでに自動入力されていますが、この数字に根拠はありますか?

Q2−41.貯水池側と背後地側の違いについて教えて下さい。
 3.入力(水理)

Q3−1.設計洪水流量にて降雨強度を直接指定することは可能か?

Q3−2.洪水吐の比流量は計算する必要があるのか?

Q3−3.長時間降雨強度式について対応しているのでしょうか?

Q3−4.設計洪水流量入力画面の比流量を計算する場合の地域係数はどのような値を入力するのか?

Q3−5.洪水到達時間の指定方法について?

Q3−6.滋賀県の降雨強度式は対応可能でしょうか?

Q3−7.「土地改良事業設計指針『ため池整備』」に記載のA項流量、B項流量、C項流量の計算は可能でしょうか?

Q3−8.メニューに基準値があり、降雨強度式を登録できるようですが、ここで指定したデータはどこで用いられるのでしょうか?

Q3−9.自治体で定められている降雨強度式を利用することができるようですが、どのような手順で利用するのでしょうか?

Q3−10.降雨強度式の入力にて、前のバージョンで選択できていた山梨県2型が選択できなくなっています。選択する方法を教えて下さい。

Q3−11.設計洪水流量の入力にて、降雨強度を直接入力することができますが、直接入力する場合、どの時間の降雨強度を入力すればよいのでしょうか

Q3−12.設計洪水流量の入力にて、降雨強度を直接入力する場合、「降雨強度式(年確率)の選択」を選択することができません。1/100の降雨強度を入力する場合は、1.2倍する必要があるのでしょうか。

Q3−13.入力したい降雨強度式が君島式(クリーブランド型)で、パラメータのbが0.0です。この式を入力することはできますか。

Q3−14.入力画面「水理計算」の「流速の指定方法」で「設計洪水流量から計算」を選択した際、計算に使用する設計洪水流量の詳細はどこで確認できますか。
 4.水理計算

Q4−1.設計洪水流量にて1/200年確率で設計流量を1.2倍している理由は?
また、「1/200年降雨強度」を選択した場合は流量を1.2倍することはないのではないか?
  

Q4−2.比流量計算時に20km2より小さい流域を指定した場合、結果確認画面、及び計算書出力時に「流域面積が20km2より小さいので参考値とする」と表示されますが、参考値とする理由は何でしょうか?

Q4−3.側壁高はどのような計算式で算出されているのか?

Q4−4.設計洪水流量の計算について、出典を教えて下さい。
 5.安定計算

Q5−1.浮上りの検討に水重が含まれていませんが何か理由があるのでしょうか?

Q5−2.滑動照査時の地震時における受働土圧について何故、受働土圧を考慮しているのか?

Q5−3.土圧を両方主働土圧でモデル化している理由は?

Q5−4.洪水吐の設計計算にて地盤反力の安定計算時に、許容最大地盤反力度と計算結果を比較するようになっているが、入力値よりテルツァギーの公式を用いて求めた値との比較する方法は?

Q5−5.流入部においては地震時動水圧を考慮しているか?

Q5−6.安定計算実行時に「水平反力が受働土圧を超えるケースがあります。」のメッセージが表示される理由は

Q5−7.浮き上がりの検討時の土圧計算時に上載荷重を無視することができますか?

Q5−8.背面土砂の形状を「一定勾配」で設定していますが、計算書を確認すると地表面と水平面のなす角度が0°で計算されています。
この理由を教えて下さい。


Q5−9. 許容最大地盤反力度について計算書で確認すると、粘着力cが0.0で計算されています。この理由を教えて下さい。

Q5−10.地震時動水圧について、慣性力と逆側の動水圧も作用させていますが、この理由を教えて下さい。

Q5−11.計算を実行すると「地盤支持力計算時にエラーが発生しました」のエラーが表示されます。
回避方法を教えて下さい。


Q5−12.安定計算および断面力計算では、外水位を入力すると必ず揚圧力が考慮されます。
この理由を教えて下さい。


Q5−13.「土地改良事業計画設計基準 設計[水路工]」(平成26年3月)P.429のように、水重を考慮せずに浮き上がりに対する検討を行うことはできますか。

Q5−14.A5−6で、貯水池側が「水平反力>受働土圧」の状態となった場合に「水平反力が受働土圧を超えるケースがあります。」のメッセージが表示するとありますが、「水平反力>受働土圧」のチェックを行う理由を教えて下さい。

Q5−15.壁面摩擦角を自動計算としていますが、安定計算時の常時の壁面摩擦角δが、φ(土と土)でなく2/3φ(土とコンクリート)となっています。
この理由を教えてください。


Q5−16.安定計算結果確認画面の滑動安全率の計算結果で、計算値が「∞」と表示されます。この理由を教えてください。

Q5−17.安定計算時の土圧の仮想背面位置を鉛直面にしたいのですが、どうすればよいでしょうか。
 6.断面力計算

Q6−1.任意荷重の側壁は断面力を使うのは分かりますが、なぜ底版は安定計算のものを使うのでしょうか? 

Q6−2.FRAME計算結果確認画面にて底版の結果を確認できないのか?

Q6−3.流入部の計算時に地震時動水圧が考慮されていないのはなぜ?

Q6−4.FRAME計算時の部材の着目点はどのように設定しているのでしょうか

Q6−5.「考え方」入力画面の「土圧」タブにある、「部材計算時の壁背面土の傾斜角」の設定は計算にどのように影響するのでしょうか。

Q6−6.複数の水位ケースで検討を行なった場合の部材設計において、貯水池側(左側)の主働土圧が載荷されるケースと水平反力が載荷されるケースがあります。この理由を教えて下さい。

Q6−7.断面力の計算において、底版自重や底版全体に載荷する任意荷重の載荷幅は底版全幅でしょうか。
それとも骨組軸線幅でしょうか。

 7.応力度計算

Q7−1.無筋コンクリートと判断しているか? 

Q7−2.応力度での底版のせん断応力度ですが、許容せん断応力度で0.36は入力値で0.54はその1.5倍ですがその他に0.72や1.08が存在しますがこれは何でしょうか?

Q7−3.鉄筋の許容応力度を水中部材の値で計算する方法は?

Q7−4.応力度照査における照査位置はどのように決定しているのでしょうか。

Q7−5.斜引張鉄筋を考慮せずに計算を行う方法を教えて下さい。

Q7−6.入力画面「考え方」|タブ「応力度照査」の「応力度照査の照査位置」にて、側壁と底版の応力度照査位置を指定することができますが、側壁の照査位置はどの位置を指定するのがよいでしょうか。

Q7−7.単鉄筋と複鉄筋を選択する場合の判断基準は何かありますか?
 8.その他

Q8−1.メイン画面の3D図の描画エリアを大きくする方法は? 

Q8−2.準拠基準書を計算書に出力するには? 



 1.適用範囲、制約条件

Q1−1.

弊社製品「擁壁の設計・3D配筋」と異なっている計算手法は?
A1−1. 本製品と弊社製品「擁壁の設計・3D配筋」との計算手法の大きな違いは以下の箇所でございます。
■逆T擁壁型と重力式擁壁型の断面力の算出方法
「洪水吐の設計計算」においては、洪水吐形式「逆T擁壁型と重力式擁壁型」をU型FRAMEとしてモデル化して断面力を算出していますが、「擁壁の設計・3D配筋」においては、背後地側と貯水池側の接合部にて2つのモデル化が必要となります。

■応力度照査
「洪水吐の設計計算」においては、抵抗モーメントの計算をサポートしておりますが、「擁壁の設計・3D配筋」においては抵抗モーメントの計算はサポートしておりません。

■補足
本製品は「土地改良事業設計指針「ため池整備」平成18年2月」を主たる基準書として、洪水吐の設計計算に限定した簡素な入力仕様としていますので、擁壁(洪水吐)等の構造計算を熟知していない方にも簡単にモデル化、設計計算できるようにしております。
例えば本製品においては、洪水吐形式、開水路の対策方法等を選択するとその形式に合わせ形状寸法を入力することができ、また、荷重データについても基準書に記述している常時3ケース、地震時1ケースを初期値データとして設けております。

一方、「擁壁の設計・3D配筋」は、色々なモデルの設計に対応できるような製品となっており、本製品と比較すると、洪水吐のモデル作成にやや手間がかかります。
 

Q1−2.

土地改良基準での水路の計算を実施いたしますが、洪水吐の設計計算で同等の計算が可能でしょうか?
A1−2. 本製品は「土地改良事業設計指針「ため池整備」平成18年2月」を主たる基準書としており、基準書内のもたれ擁壁型には対応しておりません。また、水理計算については、「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例」に準拠した設計洪水流量を算出し、流速を求め、「土地改良事業設計指針「ため池整備」平成18年2月」P-87に記載している余裕高(側壁高)を算出しています。

従いまして、ご希望されている「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」のP-152〜の水理設計、P-244〜の土圧の試行くさび法、P-281〜基礎地盤の支持力に対する検討、P-283〜のコンクリートブロック積水路・石積水路の検討、P-303に記述している簡略式を用いた応力度算定については対応していません。どうぞ、ご了承頂きたいと存じます。

また、P-304のコンクリートの抵抗モーメント、鉄筋のモーメントについては、どちらか片方のみ(抵抗モーメントを決定した材質のもの)を算出しています。
 

Q1−3.

水理計算を行わず、安定計算のみを計算することは可能か?
A1−3. 可能です。
設計条件入力画面にて設計洪水流量を「計算しない」に指定してください。
 

Q1−4.

重力擁壁型と逆T擁壁型が選択できますが、モデル化の違いを教えて下さい。
A1−4. 重力擁壁型は、右底版、右側壁、右張出を無筋断面として応力度を照査します。
逆T擁壁型は、部位をRC断面として応力度を照査します。
 

Q1−5.

側水路型の断面をモデル化することができますか。
A1−5. 本製品では、「土地改良事業設計指針 ため池整備」(平成27年5月)P.96に記載の側水路型(左右非対称構造)のうち、「開水路型(開水路左右非対称型)」、「重力擁壁型」、「逆T擁壁型」をサポートしています。

 2.入力(設計)

Q2−1.

開水路の対策で突起を設けモデル化することが可能か?
A2−1. 可能です。
基本条件入力画面の「開水路型の対策」スイッチを「突起を設置する」に指定して下さい。
形状寸法入力画面にて突起の位置、寸法を入力して頂きたいと存じます。
 

Q2−2.

開水路の対策で背面土重を考慮することができるが、このモデルで張り出し幅Lを無視することはできるか?
A2−2. 背面土砂を考慮する場合には、L(張り出し幅)の入力が必ず必要となります。
無視したい場合には、対策なしに変更するか、張り出し幅に最小値0.1mを指定して頂きたいと存じます
 

Q2−3.

鉄筋の入力に各部位毎(外面(上側)、内側(下側))に上下2種類ずつかぶり、鉄筋径、ピッチが入力できるが、これは何を意味するのか?
A2−3. 1段目と2段目のかぶりを変更することで外面(上側)、内側(下側)それぞれに2段配筋モデルとして定義することができます。
また、1段目と2段目のかぶりを同値で入力することにより、異なる鉄筋径を交互に配筋したい場合に用いるモデルとして定義することができますが、同一鉄筋径を使う場合は1段目(1種類)だけ入力してください。
 

Q2−4.

形状寸法の奥行き入力には描画用とあるが、計算には反映されないのか
A2−4. 形状寸法の奥行き(描画用)は平面図、及び3Dモデルの描画に用いております。なお、安定計算の自重・重量および重心位置を算定については、奥行き1m当りで行っております。
 

Q2−5.

基本条件入力画面に「照査位置」スイッチを設けているが、この照査位置(流入部、道流部、減勢工)の指定がどのように計算に反映されるのか?
A2−5. 流入部を選択時のみ「地震時動水圧」を荷重に考慮します。
 

Q2−6.

荷重入力画面の荷重タブにて荷重ケースを変更できないのは?
A2−6. 荷重タブの荷重ケースは、水位タブにて指定した荷重ケース数分入力可能となっておりますので、水位タブにて変更していただきたいと存じます。
 

Q2−7.

任意荷重入力画面においてモーメント荷重を入力する方法は?
A2−7. 荷重表入力の方向にモーメントを設定して頂くことにより表内のモーメントを入力することができますのでどうぞお試し頂きたいと存じます。
 

Q2−8.

任意荷重にて底版に全載する分布荷重を入力したいが、FRAME計算時に軸線から外れた部分の荷重はどのように扱われるのか
A2−8. FRAME計算時に軸線から外れた部分の荷重の扱いについては、「考え方」入力画面−「隅角部格点集中荷重」にて設定することができます。
「考慮する場合」を選択した場合、生成されたFRAME軸線より外に作用する内部自動生成荷重および任意入力による任意荷重を、集中荷重換算して最寄りの格点位置に載荷します。
また、「考慮しない」を選択した場合にはFRAME軸線を外れた荷重をすべて無視します。
 

Q2−9.

土圧計算時のH(下側位置)はどのような場合に指定するのか?
A2−9. 下側に岩盤等がありこれを土圧に含まない場合等に指定して頂きたいと存じます。
 

Q2−10.

主鉄筋の入力画面確定時にメッセージを表示する理由は?
A2−10. 1段目の主鉄筋の鉄筋径を「D0」または、ピッチを「0.0」と入力されている場合に表示します。
1段目の入力は必須としていますのでご注意ください。
 

Q2−11.

安定計算時、部材計算時の壁面摩擦角を任意の値に設定したい
A2−11. 考え方入力画面−土圧タブ−壁面摩擦角を直接入力としていただくことで、壁面摩擦角δ、δEを直接指定することができます。
なお、考え方入力画面−土圧タブ−壁面摩擦角の「初期化」ボタンは、材料データ−土タブの「せん断抵抗角φ」を用いて以下の値を設定します(「直接入力スイッチがOFF(内部計算)」時も同値で計算します)。

@部材計算
・貯水池側:常時・・・・・・δ=2/3φ
・貯水池側:地震時・・・・δE=φ/2
・背後地側:常時・・・・δ=2/3φ
・背後地側:地震時・・・δE=φ/2

A安定計算
・貯水池側:常時・・・・・・δ=φか2/3φ
・貯水池側:地震時・・・・δE=φ/2
・背後地側:常時・・・・δ=φか2/3φ
・背後地側:地震時・・・δE=φ/2
 

Q2−12.

上面荷重(蓋版+活荷重)を考慮した計算は可能でしょうか
A2−12. 「荷重」画面−「荷重」タブ内のその他荷重、または「任意荷重」画面で、お問い合わせの上面荷重を入力することで、計算は可能です。
 

Q2−13.

形状寸法入力の側壁高取得ボタンにて取得する側壁高の計算過程はどこで確認することができるか?
A2−13. 水理計算入力画面の計算結果タブにて確認することができます。
また、計算書については各断面−水理計算にて計算過程を出力しております。
 

Q2−14.

土圧計算時の地表面と水平面のなす角度の入力について、i = 0°で計算している理由は?
A2−14. 地表面と水平面のなす角度の入力が0.00°と指定されているためでございます。
従いまして、荷重入力画面−土圧タブ−地表面と水平面のなす角度にて入力していただきたいと存じます。

なお、本製品Ver.2.1.1以前のバージョンにつきましては、「土地改良事業設計指針「ため池整備」 平成18年2月」参考資料の記載に従い、i = 0°で計算を行っております。
 

Q2−15.

「「流入部」、「導流部」、「減勢部」の最大3断面を同時に設計可能です。」とありますが、設計する断面はどのように設定するのでしょうか
A2−15. 設計条件入力画面−設計断面にて設計を行う断面をチェックしていただきたいと存じます。
チェックした断面について、入力、及び計算を行うことができます。
 

Q2−16.

開水路左右対称型、および開水路左右非対称型にて張出を設けたいのですが、どこで設定を行えばよいでしょうか
A2−16. 基本条件の開水路型の対策にて背面土重を考慮を選択後、形状寸法画面の対策寸法にて入力することができます。
なお、開水路型左右対称型の場合は、底版左右両端に張出を設置します。
また、開水路型左右非対称型の場合は、底版右端に張出を設置します。
 

Q2−17.

鉄筋の入力に各部位毎に上下2種類ずつ鉄筋径とピッチが入力できるが、これは何を意味するのか?
A2−17. 異なる鉄筋径を交互に配筋したい場合に用いる入力です。同一鉄筋径を使う場合は上段(1種類)だけ入力してください。
 

Q2−18.

浮き上がりに対する安全率Fsafのデフォルト値1.333とは、どの指針を根拠とされたものでしょうか
A2−18. 浮き上がりの安全率の許容値は、「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」」(H13)P.333に記述がありますが、詳細な記述がないために「柔構造樋門樋門 設計の手引き」P.186(Fs=4/3=1.333)の値に準拠しております。

■柔構造樋門樋門 設計の手引き (外部リンク)
http://www.jice.or.jp/cms/kokudo/pdf/tech/material/jyukouzouhimon.pdf
 

Q2−19.

土圧計算時の荷重の換算にて「柔構造樋門 設計の手引き」に記載の方法が選択できるようですが、選択できない状態となっています。選択できる条件を教えて下さい。
A2−19. 考え方−土圧タブ−載荷重の換算方法の「柔構造樋門 設計の手引きの換算載荷重」、および「台形盛土荷重の等分布載荷重換算」につきましては、土砂形状に段差が指定されている場合に選択することができます。
 

Q2−20.

左右の側壁の外側の土質が異なる現場のモデル化を検討しております。
左右で土砂の単重と内部摩擦角を別々に設定できますか?
A2−20. 本製品の背面土砂の単位重量、および内部摩擦角は左右(貯水池側、背後地側)毎に設定することができます。
背面土砂の単位重量は本製品の材料入力画面−単位重量タブから、貯水池側、背後地側の土砂(湿潤)、土砂(飽和)の単位重量を入力することができます。
また、内部摩擦角は、材料入力画面−土タブより、貯水池側、背後地のせん断抵抗角にて入力していただきますようお願いいたします。
 

Q2−21.

地震時を検討しないモデルを作成することはできますか?
A2−21. 荷重入力画面−水位タブ−地震時タブより、ケース数に0ケースを選択することで地震時を計算しないモデルとなります。
 

Q2−22.

計算書にて地震時を出力しないことはできますか
A2−22. 出力設定画面の流入部、導流部、減勢部の各タブの設計条件、および計算結果の出力荷重設定にて地震時のチェックを外していただきたいと存じます。
 

Q2−23.

水理計算を行うモデルを作成していますが、形状寸法を入力する際にY1、Y2に計算値のような値がセットされているようです。この値は何の値をセットしているのでしょうか?
A2−23. 水理計算を行うモデルの場合、水理計算入力画面の計算結果の余裕高の値を形状寸法のY1、Y2の初期値としてセットしております。なお、余裕高の値は形状寸法入力画面内の「側壁高取得」ボタンにて取得することもできます。
 

Q2−24.

「材料」画面−「安定計算」の許容最大地盤反力度の初期値は、何を参考にしたものですか
A2−24. 「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書 平成13年2月」p.265 の表-7.5.2
基礎地盤の許容支持力の表の値を参考としており、砂質地盤−中位のものを初期値としております。
 

Q2−25.

流入部、導流部、減勢部|考え方入力画面|許容最大地盤反力度タブの基礎の形状係数α、βの出典を教えて下さい
A2−25. 「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書
平成13年2月」の式(7.7.5、6)p.281 で使用します。
入力値については、表-7.7.2をご参考ください。
 

Q2−26.

勾配のある背面土を入力することはできますか?
A2−26. 本製品は、背面土砂に勾配を設けることができます。

流入部、導流部、減勢部|土砂形状寸法入力画面|貯水池側タブ、または背後地側タブの土砂形状タイプより、一定勾配、または段差を選択します。
一定勾配選択時は、勾配nの値を指定します。勾配nは、盛土角をαとすると、n =
1/tanαとして取り扱います。
段差選択時は、背面土砂を台形形状として取り扱い、勾配は幅B、高さHで指定します。
 

Q2−27.

台形形状の背面土砂を入力できますが、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」に準拠した盛土荷重と上載荷重の等分布載荷重換算を行う事はできますか
A2−27. 本製品は、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書 平成13年2月のP-248に記述されている(7.3.3)及び、P-251に記述されている(7.3.4)に準拠した盛土荷重と上載荷重の等分布載荷重換算を行うことができます。

考え方−土圧タブ−載荷重の換算方法に「台形盛土荷重の等分布載荷重換算」を選択してください。
ただし、「台形盛土荷重の等分布載荷重換算」につきましては、土砂形状が段差(台形)の場合に選択することができます。
 

Q2−28.

突起を設けるモデルの場合に、地盤反力度に揚圧力を考慮せずに計算する方法はありますか
A2−28. 「考え方」入力画面|「基本」タブの「突起を考慮した滑動の検討(荷重)」計算スイッチにて、地盤反力度算出時の鉛直力および、水平力算出時に揚圧力を考慮するかどうかを指定することができます。
 

Q2−29.

「荷重」を初期入力した場合、常時3ケース、地震時1ケースが初期条件として設定されますが、この理由を教えて下さい
A2−29. 「土地改良事業設計指針
ため池整備」(平成27年5月)のp.180の計算例では、以下の4ケースについて計算を行っております。
・ケースI 常時満水位
・ケースII 設計洪水位
・ケースIII 緊急放流時
・ケースIV 地震時常時満水位

本製品につきましてもこちらの記載に従い、上記の常時3ケースと地震時1ケースを初期条件として設定しております。
 

Q2−30.

「考え方」入力画面−「土圧」タブの「土圧の鉛直成分の有効率α」の初期値が0.5となっていますが、この出典を教えて下さい。
A2−30. 「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書 平成13年2月 農林水産省農村振興局のP-333 式(8.1.6)参照し、初期値を0.5としています。
 

Q2−31.

「土砂形状寸法」入力画面の「基本」タブにて「左右土砂形状」を指定することができますが、「同形状にする」はどのような場合に使用するのでしょうか。
A2−31. 貯水池側と背後地側で、背面土砂の高さ、形状が同一の場合に使用します。
「同形状にする」を選択した場合、「貯水池側/背後地側」タブにて入力した寸法が共通の寸法として用いられます。
 

Q2−32.

「荷重」入力画面で「荷重詳細入力」を開くと雪荷重、上載荷重、その他荷重の載荷開始位置と載荷幅を指定できるようですが、この入力はどのような影響があるのでしょうか。
A2−32. 載荷開始位置と載荷幅の入力値は、載荷重の換算時に使用されます。
載荷開始位置は、「考え方」入力画面の「土圧」タブで、「載荷重の換算方法」を「モーメント換算」または「柔構造樋門 設計の手引きの換算載荷重」とした場合に、荷重の載荷開始位置として使用します。

載荷幅は、「載荷重の換算方法」を「柔構造樋門 設計の手引きの換算載荷重」とした場合に、荷重の載荷幅として使用します。
 

Q2−33.

「考え方」入力画面の「側壁の自重載荷範囲」の選択にて底版上面/底版軸線を選択できますが、「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」に準拠した設定としたい場合は、どちらを選択すればよいのでしょうか。
A2−33. 「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」(以下「水路工」)の平成13年2月の図−8.1.9(P338)、および平成26年3月の図−8.1.9(P435)では、「H」を「側壁天端から底版中心までの高さ」としています。
この基準書に従う場合は、「底版軸線」を設定することになると考えます。

「底版上面」は、基準書類で明記されたものはありませんが、考え方の1つとして用意しております。
 

Q2−34.

「考え方」入力画面の「応力度照査時の軸力考慮」で、考慮する、しないを選択できますが、「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」に準拠した設定としたい場合は、どちらを選択すればよいのでしょうか。
A2−34. 「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」平成13年2月 P307、および平成26年 P351では、軸力を考慮していませんので、こちらに準拠する場合は「考慮しない」を選択してください。
 

Q2−35.

「考え方」入力画面の「せん断応力度計算タイプ」スイッチで「平均せん断応力度」と「最大せん断応力度」を指定できますが、「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」に準拠した設定としたい場合は、どちらを選択すればよいのでしょうか。
A2−35. 「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」平成13年2月 P308、および平成26年 P353では、最大せん断応力度として算定することが記載されておりますので、こちらに従う場合は「最大せん断応力度」を選択します。
 

Q2−36.

入力画面「考え方」|タブ「土圧」に「土圧計算時のH(下側位置)指定」の入力がありますが、これはどのような場合に入力するのでしょうか。
A2−36. 岩の中に埋めこまれた底版等の土圧が全高に作用しない場合に、土圧が作用しない範囲を入力してください。
ここで入力する範囲は、底版下面からの高さで指定します。
 

Q2−37.

入力画面「考え方」|タブ「応力度照査」の「応力度照査の照査位置」にて、タブ「曲げ」の底版左と底版右の曲げ応力度照査位置を指定できない場合があります。
この理由を教えて下さい。
A2−37. 入力画面「考え方」|タブ「基本」の「底版の曲げ応力度抽出方法」が「応力度の最大位置を抽出する」となっているためです。
この場合、最大となる応力度を抽出しますので、指定位置での照査を行わないため、ご質問のように底版の曲げ応力度照査位置は入力不可能の状態となります。
度の最大位置を抽出する」の詳細は、A7−4をご参照ください。
 

Q2−38.

洪水吐形式が「開水路左右対称型」で左右対称のモデルにも関わらず、貯水池側を反力で計算しています。この理由を教えてください。
A2−38. Ver.3.1.7より、入力画面「考え方」のタブ「土圧」に、「左右対称時の土圧」を追加し、「洪水吐形式」が「開水路左右対称型」の場合に「偏心が生じない場合は両側とも主働土圧」または「背後地側は主働土圧、貯水池側は反力」を選択できるようにしました。
この設定に「背後地側は主働土圧、貯水池側は反力」が選択されていると考えられます。この場合は、「偏心が生じない場合は両側とも主働土圧」に変更することで両側とも主働土圧で計算することができます。

ただし、「偏心が生じない場合は両側とも主働土圧」を選択した場合でも、荷重条件により偏心が生じる場合は、貯水池側を反力で計算します。
両側とも主働土圧で計算する条件につきましては、A5−3をご参照ください。
 

Q2−39.

許容最大地盤反力度計算時の支持基盤の粘着力cの判断基準は何かありますか。
A2−39. 「土地改良事業計画設計基準 設計『水路工』 基準書 技術書 平成26年3月」 (以下、水路工)p.245表-7.2 参-1では、礫質土、砂質土、粘性土で全て粘着力が無視されています。
そのため、本製品の許容最大地盤反力度の計算においても粘着力の初期値を0.0(kN/m2)としています。
しかし、砂質土、粘性土につきましては、粘着力を無視することが適当でない場合、粘着力を考慮することができます。
「水路工」p.246では、粘性土の粘着力の求め方について、以下の記載があります。
=====
粘性土は原則として乱さない試料により一軸圧縮試験から粘着力(c)を求めることになるが、やむを得ない場合、下記によることができる。
 c = qu/2、qu = 100・N/8
  又は、
 c = (6〜10)・N
 c:粘着力(kN/m2)
 qu:一軸圧縮強度(kN/m2)
 N:粘性土のN値
=====
また、粘着力を変更する場合、入力画面「考え方」−「許容最大地盤反力度」タブから編集できます。
 

Q2−40.

新規作成で入力を進めていくと、入力画面「荷重」のタブ「水位」で内水位、貯水池側と背後地側の外水位がすでに自動入力されていますが、この数字に根拠はありますか?
A2−40. 「土地改良事業設計指針『ため池整備』平成27年」p.179〜198の計算例を参考に、以下を設定しています。
  • 常時1ケース(常時満水時)
    内水:なし(0.0)
    貯水池側外水位:底版高+貯水池側側壁高
    背後地側外水位:貯水池側外水位と同値

  • 常時2ケース(設計洪水時)
    内水:貯水池側側壁高−0.1(m)
    貯水池側外水位:底版高+貯水池側側壁高+0.3(m)
    背後地側外水位:貯水池側外水位と同値

  • 常時3ケース(緊急放流時)
    内水:なし(0.0)
    貯水池側外水位:底版高+貯水池側側壁高/2
    背後地側外水位:底版高+貯水池側側壁高

  • 地震時1ケース(地震時常時満水時)
    常時1ケースと同値

 

Q2−41.

貯水池側と背後地側の違いについて教えて下さい。
A2−41. 「土地改良事業設計指針 ため池整備」(H27年5月版)p.179の計算例の形状を参考に、貯水池側は地表面>水位、背後地側は地表面<水位となる側として表記しています。
そのため、貯水池側は受働土圧または受働土圧範囲内の反力、背後地側は主働土圧で計算します。

 3.入力(水理)

Q3−1.

設計洪水流量にて降雨強度を直接指定することは可能か?
A3−1. 可能です。
設計洪水流量入力画面の降雨強度の計算スイッチを「直接入力」に指定して下さい。
同入力画面の右側において降雨強度rを直接入力することが可能となります。
 

Q3−2.

洪水吐の比流量は計算する必要があるのか?
A3−2. 比流量を計算するか否かは設計者ご自身でご判断下さい。
なお、本製品の洪水吐の計算は青本(防災調節池等技術基準(案))P-182〜186に準拠していますのこちらをご確認してください。
 

Q3−3.

長時間降雨強度式について対応しているのでしょうか?
A3−3. 本製品の降雨強度式は、短時間降雨強度式(分単位)または、長時間降雨強度式(時間単位)を選択することができます。

ただし、以下の降雨強度式につきましては、取り扱いを固定としており、選択することができません。
 ・近畿地方整備局型 … 短時間降雨強度式として取り扱います。
 ・山梨県型 … 長時間降雨強度式として取り扱います。
 

Q3−4.

設計洪水流量入力画面の比流量を計算する場合の地域係数はどのような値を入力するのか?
A3−4. 比流量を計算する場合の地域係数は、「防災調節池等技術基準(案)」P-126 図11 地域別比流量図(1976) に記載している以下の地域係数Cを入力してください。

北海道 C = 17
東北 C = 34
関東 C = 48
北陸 C = 43
中部 C = 44
近畿 C = 41
紀伊南部 C = 80
山陰 C = 44
瀬戸内 C = 37
四国南部 C = 84
九州・沖縄 C = 56
 

Q3−5.

洪水到達時間の指定方法について?
A3−5. 本製品が準拠している「防災調節池等技術基準(案)解説と設計実例」のP-182においては、貯留施設計算時に用いた洪水到達時間を用いるように記述されております。
但し、洪水到達時間の計算にはKinematic Wave理論のように降雨強度式(100年確率)を用い算出するものがあり、ここで用いる洪水到達時間が異なる場合も考え、現行製品のように洪水到達時間を直接入力指定できるようにしております。
 

Q3−6.

滋賀県の降雨強度式は対応可能でしょうか?
A3−6. 滋賀県の降雨強度式は本製品にてモデル化することができます。
モデル化の際には設計洪水流量入力画面−入力タブ内の降雨強度式選択にてクリーブランド型を指定していただきたいと存じます。
 

Q3−7.

「土地改良事業設計指針『ため池整備』」に記載のA項流量、B項流量、C項流量の計算は可能でしょうか?
A3−7. A項流量、B項流量、C項流量の計算につきましては、本製品で行うことができます。
上記の計算を行う場合、設計洪水流量入力画面−入力タブにて入力していただきたいと存じます。
A項とB項の流量の比較につきましては、入力タブの比流量より「比流量を入力する」を選択し、B項流量の比流量を直接入力することで行うことができます。
A項とC項の流量の比較につきましては、入力タブの比流量より「比流量を計算する」を選択し、C項流量の計算に用いる流域面積と地域係数を入力することで行うことができます。

ただし、A項、B項、C項の流量から最大の流量を比較する機能は設けておらず、上記の計算結果より、お客様ご自身で比較していただく必要があることをご了承いただきますようお願いいたします。
 

Q3−8.

メニューに基準値があり、降雨強度式を登録できるようですが、ここで指定したデータはどこで用いられるのでしょうか?
A3−8. 設計洪水流量計算時に使用する降雨強度式となります。
設計洪水流量入力画面−降雨強度式指定の降雨強度式選択ボタンより指定した基準値データを選択することができます。
 

Q3−9.

自治体で定められている降雨強度式を利用することができるようですが、どのような手順で利用するのでしょうか?
A3−9. 本製品の都道府県ごとの降雨強度式データファイルにつきましては、本製品インストール時に同時にインストールしており、本製品をインストールしたフォルダにある「Sample」フォルダ内の都道府県名称のフォルダに保存されております。

本製品のメインメニュー|基準値|降雨強度式(登録)から開く基準値(降雨強度式)入力画面の「読込」ボタンから上記フォルダに保存されている降雨強度式ファイル(拡張子.rit)を読み込むことで降雨強度式を登録することができます。
登録された降雨強度式は、設計洪水量入力画面|降雨強度式指定の降雨強度式選択ボタンで選択可能になります。

なお、都道府県ごとの降雨強度式データファイルは、製品バージョンアップ時に順次追加を行っております。
 

Q3−10.

降雨強度式の入力にて、前のバージョンで選択できていた山梨県2型が選択できなくなっています。選択する方法を教えて下さい。
A3−10. 本製品のVer.3.1.0より、タルボット型、シャーマン型、久野・石黒型、クリーブランド型の降雨強度式について、長時間降雨強度式(時間単位)に対応いたしました。

これにより、山梨県2型の降雨強度式はクリーブランド型の長時間降雨強度式(時間単位)と同一の式のため、クリーブランド型に統合しております。
山梨県2型の降雨強度式を入力する場合につきましては、降雨強度式をクリーブランド型、式中tの単位を時間単位と選択していただきますようお願いいたします。

なお、Ver.3.1.0以降では、旧バージョンにて山梨県2型が選択されていたデータを読み込んだ場合、定数b、nの値により以下のように降雨強度式を再設定します。
 ・b=0.0000 … シャーマン型の時間単位
 ・b≠0.0000、かつ n=1.0000 … タルボット型の時間単位
 ・b≠0.0000、かつ n=0.5000 … 久野・石黒型の時間単位
 ・上記以外 … クリーブランド型の時間単位
 

Q3−11.

設計洪水流量の入力にて、降雨強度を直接入力することができますが、直接入力する場合、どの時間の降雨強度を入力すればよいのでしょうか
A3−11. 本製品の設計洪水流量の計算につきましては、「防災調節池等技術基準(案)」に準拠した計算を行います。
前述の基準書のP.182の[計算例-14]では、洪水到達時間での降雨強度を算出しています。
従いまして、お客様がお考えの洪水到達時間での降雨強度を直接入力していただきますようお願いいたします。
 

Q3−12.

設計洪水流量の入力にて、降雨強度を直接入力する場合、「降雨強度式(年確率)の選択」を選択することができません。1/100の降雨強度を入力する場合は、1.2倍する必要があるのでしょうか。
A3−12. 本製品の設計洪水流量にて降雨強度式を直接入力した場合、入力値をそのまま流量Q'の計算に用います。
従いまして、1/100年降雨降雨強度をお考えの場合は、1.2倍して1/200年の降雨強度とした値を入力していただきますようお願いいたします。
 

Q3−13.

入力したい降雨強度式が君島式(クリーブランド型)で、パラメータのbが0.0です。この式を入力することはできますか。
A3−13. 本製品のクリーブランド型の降雨強度式(r = a/(t^n+b))は、b=0.0を指定可能です。
もしくは、シャーマン型の降雨強度式(r = a/t^n)を選択することでも対応可能です。
 

Q3−14.

入力画面「水理計算」の「流速の指定方法」で「設計洪水流量から計算」を選択した際、計算に使用する設計洪水流量の詳細はどこで確認できますか。
A3−14. 「設計洪水流量から計算」を選択した場合は、入力画面「設計洪水流量」で計算した設計洪水流量を使用して計算します。
算出した設計洪水流量の詳細は、この画面のタブ「計算結果」にてご確認いただけます。

 4.水理計算

Q4−1.

設計洪水流量にて1/200年確率で設計流量を1.2倍している理由は?
また、「1/200年降雨強度」を選択した場合は流量を1.2倍することはないのではないか?
A4−1. 「防災調節池等技術基準(案)」P.182の[計算例-14]に、得られた年超過確率1/200流量を恒久施設基準第23条(P.39の規定)により1.2倍として設計洪水流量としている記述があるためです。

また、「「1/200年降雨強度」を選択した場合は1.2倍することはない」につきましては、降雨強度についてであり、このことにつきましても上記の[計算例-14]をご確認いただきたいと存じます。
 

Q4−2.

比流量計算時に20km2より小さい流域を指定した場合、結果確認画面、及び計算書出力時に「流域面積が20km2より小さいので参考値とする」と表示されますが、参考値とする理由は何でしょうか?
A4−2. 流域面積の入力値が20(km2)より小さい場合には、参考値として取り扱うように「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例」P-126に記載していますので、結果確認及び出力書式において参考値と表記しています。
 

Q4−3.

側壁高はどのような計算式で算出されているのか?
A4−3. 本製品の側壁高は、「土地改良事業設計指針 「ため池整備」H18.2」P-87 余裕高と側壁高に記述している余裕高の計算式(3.4.30, 3.4.31, 3.4.32)により算出しています。
ここでは、水面形に余裕高を加えた高さ以上を各部の側壁高とすると記述されている為に算出された側壁高(余裕高)は、各部の側壁高の最小値であるとお考え頂きたいと存じます。
 

Q4−4.

設計洪水流量の計算について、出典を教えて下さい。
A4−4. 本製品の設計洪水流量につきましては、「土地改良事業設計指針 ため池整備 平成27年5月」のP.32から35を参照しております。

 5.安定計算

Q5−1.

浮上りの検討に水重が含まれていませんが何か理由があるのでしょうか?
A5−1. ご質問の「浮上りの検討に水重が含まれていない」理由は、浮上がりの計算を参考にした基準書「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」 技術書(平成13年2月)農林水産省農村振興局P-333(8.1.6)」の計算式には、水重を考慮していないからです。

また、浮上りの検討に水重を含む場合には、本製品の考え方入力画面−基本タブ内の「浮上がりの検討(鉛直荷重)」計算スイッチを「水重を考慮する」に設定して下さい。
 

Q5−2.

滑動照査時の地震時における受働土圧について何故、受働土圧を考慮しているのか?
A5−2. ご質問の「滑動の照査時(地震時)に受働土圧を考慮している理由」は、本製品の主たる準拠基準「土地改良事業設計指針「ため池整備」」P-196〜P-197に記述されているように貯水池側に安全率Fsを満足する反力が生じている場合には、常時、地震時区別なく抵抗力の最大である受働土圧により滑動安全率を算出しています。
 

Q5−3.

土圧を両方主働土圧でモデル化している理由は?
A5−3. 「土地改良事業設計指針 ため池整備」(H27)P.92の表3.4.5の「偏土圧の生じる断面 非対称断面等 [左からの水平力が大きい場合]」の場合に、受働側を反力で計算します。
また、これに該当しない場合(「上記以外」の項目)の常時ケースでは、両側とも主働土圧で計算することが記載されています。

このため、以下の設定や荷重条件を満たす場合に、上記を参考に両側を主働土圧で計算します。
・「洪水吐形式」が「開水路左右対称型」
・入力画面「考え方」|タブ「土圧」の「左右対称時の土圧」の設定が「偏心が生じない場合は両側とも主働土圧」
・偏心量e=0.0となる常時荷重ケース
 

Q5−4.

洪水吐の設計計算にて地盤反力の安定計算時に、許容最大地盤反力度と計算結果を比較するようになっているが、入力値よりテルツァギーの公式を用いて求めた値との比較する方法は?
A5−4. 本製品Ver.1では地盤反力度の許容値は、入力−材料入力画面の安定計算タブ入力表内の許容最大地盤反力度に直接入力することができますので、テルツァギーの公式を用い計算した値を入力して頂きたいと存じます。

本製品Ver.2より、入力−考え方入力画面の許容最大地盤反力度タブ内の「許容最大地盤反力度(許容値)を内部で計算しその値を用いる」計算スイッチをチェック(ON)してください。入力−材料入力画面で入力した許容値は使用せずに内部計算(テルツァギーの公式)した許容値を用います。
 

Q5−5.

流入部においては地震時動水圧を考慮しているか?
A5−5. はい。流入部を設計する際には、地震時動水圧を考慮して計算しています。
 

Q5−6.

安定計算実行時に「水平反力が受働土圧を超えるケースがあります。」のメッセージが表示される理由は?
A5−6. 安定計算を実行した際に、貯水池側が「水平反力>受働土圧」の状態となった場合に、ご指摘のメッセージを表示しております。

上記のケースの計算は、入力データ−考え方入力画面の基本タブ「安定計算(水平反力が受働土圧を超えた場合)」計算スイッチの指定内容「水平反力を用いる/受働土圧を用いる」に従い、作用力集計する際に用い計算を続行しますが、このような状態は、安定計算の前提条件を満たしていない為に、以降は参考値としてご確認いただきたいと存じます。
 

Q5−7.

浮き上がりの検討時の土圧計算時に上載荷重を無視することができますか?
A5−7. 可能です。「考え方」入力画面|「基本」タブの「浮き上がりの検討」計算スイッチにて指定することができます。
 

Q5−8.

背面土砂の形状を「一定勾配」で設定していますが、計算書を確認すると地表面と水平面のなす角度が0°で計算されています。この理由を教えて下さい
A5−8. 本製品の土圧計算時の地表面と水平面のなす角度は、入力画面「荷重」のタブ「土圧」の入力値を用います。
入力画面「土砂形状寸法」にて土砂形状を「一定勾配」とした場合、前述のタブ「土圧」に設けている「角度設定」ボタンより、地表面と水平面のなす角度を取得していただきますようお願いいたします。
 

Q5−9.

許容最大地盤反力度について計算書で確認すると、粘着力cが0.0で計算されています。この理由を教えて下さい。
A5−9. 許容最大地盤反力度計算時の支持地盤の粘着力cにつきましては、「考え方」入力画面|「許容最大地盤反力度」タブの「支持地盤の粘着力c」の入力値を使用します。
こちらの値を変更していただきたいと存じます。
 

Q5−10.

地震時動水圧について、慣性力と逆側の動水圧も作用させていますが、この理由を教えて下さい。
A5−10. 「土地改良事業設計指針 ため池整備 平成27年5月」のP.93の、以下の記載によるものです。
・地震時動水圧の作用方向は慣性力の作用方向と一致させる。
・地震力の作用方向に面した壁には静水圧+動水圧、反対側の壁には動水圧−静水圧が作用する。
 

Q5−11.

計算を実行すると「地盤支持力計算時にエラーが発生しました」のエラーが表示されます。
回避方法を教えて下さい。
A5−11. 自重+土圧鉛直成分 > 揚圧力の状態となり、鉛直力の合計が負となったことで地盤反力度が算出できず、エラーが発生したと考えられます。
エラーを回避する方法としては、水位を下げて浮力を小さくする、部材厚を増加して鉛直荷重を大きくする等が考えられます。
 

Q5−12.

安定計算および断面力計算では、外水位を入力すると必ず揚圧力が考慮されます。
この理由を教えて下さい。
A5−12. 「土地改良事業設計指針 ため池整備」(平成27年5月)のP.94〜95、97〜98より、荷重項目として揚圧力又は浮力を考慮するためです。
 

Q5−13.

「土地改良事業計画設計基準 設計[水路工]」(平成26年3月)P.429のように、水重を考慮せずに浮き上がりに対する検討を行うことはできますか。
A5−13. 可能です。
入力画面「考え方」|タブ「基本」の「浮き上がりの検討(鉛直荷重)」を「水重を考慮しない」に設定することで、浮き上がりに対する検討時に水重を無視します。
 

Q5−14.

A5−6で、貯水池側が「水平反力>受働土圧」の状態となった場合に「水平反力が受働土圧を超えるケースがあります。」のメッセージが表示するとありますが、「水平反力>受働土圧」のチェックを行う理由を教えて下さい。
A5−14. 「土地改良事業設計指針 ため池整備」(平成27年)P.92の表-3.4.5より、貯水池側に反力を作用させる場合は、受働土圧の範囲内の反力とします。
このため、「水平反力>受働土圧」かどうかのチェックを行います。
 

Q5−15.

壁面摩擦角を自動計算としていますが、安定計算時の常時の壁面摩擦角δが、φ(土と土)でなく2/3φ(土とコンクリート)となっています。
この理由を教えてください。
A5−15. 側壁の傾斜n<0.1、かつ底版の張出し長Tb<0.01(m)となっていると考えられます。
自動計算時の壁面摩擦角δは、「土地改良事業設計指針 ため池整備 平成27年5月」P.182より、側壁の傾斜nと底版の張出し長Tbより、以下の通り設定します。
n < 0.1 かつTb < 0.10(m):δ=2/3φ
n ≧ 0.1 又はTb ≧ 0.10(m):δ=φ
 

Q5−16.

安定計算結果確認画面の滑動安全率の計算結果で、計算値が「∞」と表示されます。この理由を教えてください。
A5−16. 形状、背面土、水位、荷重条件が左右対称の条件より、滑動が発生しないモデルと考えられます。
計算の結果滑動が発生しない場合は、計算値に「∞」を表示します。
 

Q5−17.

安定計算時の土圧の仮想背面位置を鉛直面にしたいのですが、どうすればよいでしょうか。
A5−17. 入力画面「考え方」のタブ「土圧」にて、「壁面摩擦角|安定計算の土圧作用面」の設定を「鉛直面」としてください。
また、「壁面」を選択した場合、壁面の傾斜を考慮し、壁面の延長線上に仮想背面を設定します。

 6.断面力計算

Q6−1.

任意荷重の側壁は断面力を使うのは分かりますが、なぜ底版は安定計算のものを使うのでしょうか?
A6−1. 断面力(FRAME計算)の底版を算出する際に、任意荷重の計算種別「安定計算」を用いている理由は、本製品のオンラインヘルプ「計算理論及び照査方法|概要|概要の計算フロー」をご確認頂くとご理解頂けると存じますが、断面力(FRAME)算出時には側壁と底版にそれぞれの荷重データを生成している為であり、計算種別に断面力を指定した場合には断面力(側壁)計算に反映し、計算種別を安定計算に指定した場合には安定計算、断面力(底版)の計算に反映するようにしています。

また、上記にご説明したように部材設計(側壁)、部材設計(底版)、安定計算の3つの荷重状態でモデル化しており、「部材設計(側壁)」と「部材設計(底版)、安定計算」の荷重の違いは土圧計算(壁面摩擦角)であり、通常のモデル(擁壁等)では、安定計算で算出した地盤反力度を部材設計(底版)で用いることが考えられますが、土地改良事業設計指針「ため池設備」においては、安定計算を行う際に浮力(揚圧力)を無視しており、また反力についてもモデルによっては載荷されない非常に厳しい状態で算出していますので、この状態で安定計算において地盤反力度を算出し部材設計(底版)に用いると力(荷重)の釣合いが取れない状態となり、FRAME解析結果に矛盾が生じる結果となり、これを防ぐ必要があり、上記長々とご説明したモデルで解析しています。
 

Q6−2.

FRAME計算結果確認画面にて底版の結果を確認できないのか?
A6−2. FRAME計算結果確認画面の左上にある「側壁/底版切替ボタン」にて側壁に着目した荷重ケースと底版に着目した荷重ケースを切り替えることができます。
 

Q6−3.

流入部の計算時に地震時動水圧が考慮されていないのはなぜ?
A6−3. 地震時動水圧は、流入部の地震時ケースで水位が指定されており、かつ地盤面より上側に水位がある場合に計算されます。
従いまして、荷重入力画面−水位タブ−地震時水位ケースをご確認いただきたいと存じます。
 

Q6−4.

FRAME計算時の部材の着目点はどのように設定しているのでしょうか
A6−4. 各部材を10等分した位置に着目点を設けます。
また、「考え方」入力画面|「応力度照査」タブの「応力度照査の照査位置」において指定した曲げ、せん断の照査点位置に任意着目点を設けます。
 

Q6−5.

「考え方」入力画面の「土圧」タブにある、「部材計算時の壁背面土の傾斜角」の設定は計算にどのように影響するのでしょうか。
A6−5. 部材計算の土圧算出時の壁背面土の傾斜角の取り扱いとなり、壁背面土の傾斜角θの値に影響します。
「実傾斜角とする」は、側壁と底版の計算時に、壁面の傾斜を考慮した壁背面土の傾斜角θを使用します。
「側壁のみ鉛直面とする」は、側壁計算時は壁背面土の傾斜角を鉛直面(θ=90°)、底版計算時は壁面の傾斜を考慮したθを使用します。
「側壁、底版ともに鉛直面とする」は、側壁と底版の計算時に、壁背面土の傾斜角を鉛直面(θ=90°)として扱います。
 

Q6−6.

複数の水位ケースで検討を行なった場合の部材設計において、貯水池側(左側)の主働土圧が載荷されるケースと水平反力が載荷されるケースがあります。この理由を教えて下さい。
A6−6. 本製品の部材設計における土圧は、「土地改良事業設計指針『ため池整備』 平成27年5月」のP.198 「3.4 部材設計における土圧の考え方」を参考としています。
このため、部材設計における貯水池側の土圧は、受働土圧の範囲内で、主働土圧と水平反力の大きな方を載荷します。

貯水池側の載荷荷重の決定過程につきましては、計算書の「断面力の計算|荷重|水平反力」をご参照ください。
 

Q6−7.

断面力の計算において、底版自重や底版全体に載荷する任意荷重の載荷幅は底版全幅でしょうか。
それとも骨組軸線幅でしょうか。
A6−7. 本製品の断面力計算時の荷重は、骨組軸線に載荷します。
断面力計算時に載荷される荷重は、計算書の「断面力の計算|FRAME荷重」をご参照下さい。

骨組軸線より外に作用する荷重の扱いについては、入力画面「考え方」のタブ「基本」の「隅角部格点集中荷重」にて設定することができます。
「隅角部格点集中荷重」につきましては、A2−8をご参照ください。

 7.応力度計算

Q7−1.

無筋コンクリートと判断しているか?
A5−1. 本製品においては無筋コンクリートでOKまたは鉄筋が必要等の判定は行っておりません。
重力式の右側壁以外は全て鉄筋の入力が必要です。
 

Q7−2.

応力度での底版のせん断応力度ですが、許容せん断応力度で0.36は入力値で0.54はその1.5倍ですがその他に0.72や1.08が存在しますがこれは何でしょうか?
A7−2. ご指摘された許容値の値は、「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書」平成13年2月 P-308に記載している割増し係数を考慮した値でございます。

常時許容値(τa1=0.360)
α:割増し係数
α=2-x/2・d (1≦α≦2)
α=2.0

τa1 = 0.360×2.0 = 0.720(N/mm^2)

ここに
x:軸線から照査位置までの距離
d:照査断面の有効高
 

Q7−3.

鉄筋の許容応力度を水中部材の値で計算する方法は?
A7−3. 材料入力画面の各部位(側壁、底版)毎の部材種別を水中部材に指定すると鉄筋の許容応力度の表入力の値が自動的に変更されますので、どうぞお試しください。
 

Q7−4.

応力度照査における照査位置はどのように決定しているのでしょうか。
A7−4. 入力画面「考え方」|タブ「応力度照査」の項目「応力度の照査位置」のタブ「曲げ」、および「せん断」での指定位置で照査します。
端部位置の照査は、「側壁端部(X=0)の照査」、および「底版端部(X=0)の照査」に「照査する」を選択した場合のみ照査を行います。

入力画面「考え方」|タブ「基本」の「底版の曲げ応力度照査抽出方法」で「応力度の最大位置を抽出する」を選択した場合、底版の曲げ応力度照査については各底版部材を10等分した位置に着目点を設け、この着目点毎に曲げ応力度を算出し、その応力度と許容値の比率が一番大きな計算結果を抽出します。
この場合、「応力度の照査位置」での指定位置での照査、および端部位置の照査は行いません。
 

Q7−5.

斜引張鉄筋を考慮せずに計算を行う方法を教えて下さい。
A7−5. 入力画面「配筋」のタブ「斜引張鉄筋」にて、斜引張鉄筋を考慮しない部位の「部材軸方向の間隔a」と「鉄筋量Aw」を0.0と入力していただきますようお願いいたします。
 

Q7−6.

入力画面「考え方」|タブ「応力度照査」の「応力度照査の照査位置」にて、側壁と底版の応力度照査位置を指定することができますが、側壁の照査位置はどの位置を指定するのがよいでしょうか。
A7−6. 曲げ応力度照査位置は、「土地改良事業計画設計基準及び運用・解説設計 水路工」(H26)のP.354の以下の記載より、側壁のつけ根位置とすると考えられます。
=====
水路や擁壁のたて壁の引張鉄筋量は、壁つけ根の曲げモーメントにより決まる。
=====
また、せん断応力度照査位置はの同資料P.353より、側壁のつけ根位置を指定すると考えられます。
 

Q7−7.

単鉄筋と複鉄筋を選択する場合の判断基準は何かありますか?
A7−7. 「土地改良事業設計指針 ため池整備」(平成27年5月)p.97の記述より、部材設計は「土地改良事業計画設計基準及び運用・解説設計 水路工」(平成26年3月)(以下「水路工」)に準じます。
「水路工」では、p.351の表-7.9.23 応力度照査の算定式より、単鉄筋で計算しています。

しかし、単鉄筋にて軸力を考慮する場合、大きな軸力が発生した場合に断面を反転して計算する場合があるため、その場合は複鉄筋にて照査することが考えられます。

 8.その他

Q8−1.

メイン画面の3D図の描画エリアを大きくする方法は?
A8−1. 各描画(断面図、平面図、側面図、3D図)の境界をドラッグすることで描画サイズを変更することができます。
また、各画面上においてダブルクリックすることにより選択した画面のみを拡大表示した画面に切り替わります。なお、元に戻すには再度ダブルクリックしてください。
 

Q8−2.

準拠基準書を計算書に出力するには?
A8−2. 本製品の出力設定画面の設計条件に基準書の出力スイッチを設けており、こちらを設定することで本製品にて準拠している基準書名を出力することが可能です。






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