2.モデル化・入力 |
Q2−1. |
支点条件のバネ支点を使用する場合、どの様な支点構造が想定されるのか |
A2−1. |
一般的な格子解析ではXYピン支点で設定する解析がほとんどですが、近年、水平分散型ゴム支承、免震ゴム支承、ダンパー類など、その弾性変形で荷重を吸収する支承の導入が進み、これらの挙動をモデル化する際にバネ支点を検討することが一例として考えられます。 |
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Q2−2. |
L荷重の連行載荷には対応可能か |
A2−2. |
本製品では、L荷重の連行載荷には対応しておりません。 あくまで、道路橋示方書に示された1台分のL荷重のみでの計算を行っております。
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Q2−3. |
荷重の載荷範囲を、端支点より外側に張り出した桁端まで伸ばして計算をするにはどう入力すれば良いか |
A2−3. |
下記の手順でご入力ください。 (1)「格点」画面で、桁端張出先端に格点を設ける (2)「部材」画面で、張出先端と端支点を接続する (3)「支点」画面では、実際に支点のある個所のみ設定する (4)「主桁」画面で、各主桁の最初と最後に桁端部の格点番号を入力する (5)「支間長」画面で、張出部を一つの支間として入力する (6)「支承線&集計エリア始終端」画面で、最初と最後のタブに桁端の横断線を追加する (7)「ラインデータ」及び「死荷重データ-線荷重」の各画面で、ラインの始点・終点、及び、地覆などの線荷重を座標で入力する際の始点と終点のX座標値を、張出先端位置とする
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Q2−4. |
支承設計用反力式はどの基準に基づいているか。 |
A2−4. |
"下記の2つの基準および式により計算を行います。どちらを用いるかは、[基本データ]画面で選択できます。
・道路橋示方書・同解説 T共通編(平成29年11月) 式10.1.1
・設計要領 第二集 橋梁編(平成28年8月) 式2-2-1"
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Q2−5. |
張り出し端の部材へかかる雪荷重を、集中荷重として支点上に載荷したい場合、どのように入力すれば良いか。 |
A2−5. |
[死荷重データ(D)(永続作用)]-[集中荷重]の入力画面において、「雪荷重」欄にチェックを入れていただきますと、入力された集中荷重に対して、雪荷重SWの荷重係数(1.00)が適用できます。
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Q2−6. |
データを新規入力すると等分布荷重として自動で生成される「型枠」という荷重は何か? |
A2−6. |
鋼橋合成桁の場合に、合成前の床板下面に設置する型枠の荷重です。コンクリート桁の場合は不要ですので削除するか、荷重強度を0としてください。
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Q2−7. |
レーン載荷を再現するにはどのように入力すればよいか。 |
A2−7. |
レーン載荷のような指定した範囲への活荷重載荷(偏載荷状態)を行う場合は、
1)ラインデータで、各車線の左右のラインデータと、項目定義データを作成する。
2)一つのデータファイルで同時に複数個所の「車道取り扱い幅員項目」の設定できないため、車線ごとに入力データを分ける。
3)1車線目のデータで「車道取り扱い幅員項目」に1車線目を設定する。
4)2車線目のデータで「車道取り扱い幅員項目」に2車線目を設定する。(以降同様)
の方法で行っていただく必要があります。
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Q2−8. |
T荷重を1軸だけ載荷することは可能か。 |
A2−8. |
以下に示す疑似的な方法でモデル化を行ってください。 1. 車輪間隔を0.1など小さな値に変更する。(間隔の狭い2輪が1軸として載荷している設定) 2. 1輪荷重強度を通常1輪の1/2に変更する。 3. トラック間隔を10mなど大きな値とする。
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Q2−9. |
入力データを複数選択してエクセルに貼り付けたい |
A2−9. |
表から直接カットアンドペーストを行ってください。 カットアンドペーストは表にカーソルを設定し、[Shift]+[矢印キー]で範囲選択、[Ctrl]+[C]でコピー可能です。 ExcelにペーストするときにはExcelのセルを選択して、[Ctrl]+[V]とします。
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Q2−10. |
雪荷重を橋梁部、添架部それぞれ荷重を分けて入力したい。 |
A2−10. |
「雪荷重」としての荷重強度は1種類のみ入力可能となっておりますので、2種類以上の雪荷重強度を設定する際は、雪荷重を「等分布荷重」としてご入力ください。 但し、この場合の雪荷重は死荷重扱いとなることに十分ご配慮下さい。
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Q2−11. |
分布荷重を橋軸直角方向に変化させた入力は可能か。 |
A2−11. |
分布荷重は橋軸方向に荷重強度が変化する状況を前提としているため、橋軸直角方向に変化させる場合は、近似的な荷重の載荷方法として、載荷エリアを幅員方向に一定幅で分割定義し、それぞれ別途の荷重項目として等分布荷重を載荷させることでご対応ください。
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Q2−12. |
枝桁や間に入る小さな縦桁は主桁として設定するべきか。 |
A2−12. |
主桁は影響値を算出するためのラインです。主桁として定義しないと影響線解析ができませんので、枝桁にも設定が必要です。 小さな縦桁につきましては、通常、縦桁は単純桁として断面力を算出し断面照査するため、主桁としての設定は不要と思われます。
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Q2−13. |
[構造データ]-[横桁扱いの枝桁]はどのような部材に対し定義すべきか。 |
A2−13. |
横桁扱いの枝桁は、枝桁が主桁に対して直角近い角度で分岐するような場合に定義するものです。 横桁扱いに指定した部材は、せん断力算出時に影響値の反転処理を行いません。
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Q2−14. |
躯体から離れた位置に添加物載荷位置を設定した場合、[計算方法の設定]の「集計有効エリアを拡張する距離」を設定すれば良いか。 |
A2−14. |
床版外に載荷される荷重を集計するエリアは、入力ツリー[幅員データ]-[構造定義]の「集計有効エリア左端ライン」、「集計有効エリア右端ライン」と支承線で囲まれた範囲により決定されます。 「集計有効エリアを拡張する距離」の機能は、上記の集計有効エリア両端ラインをご入力いただいた距離で拡張するというものです。 集計有効エリア内に荷重が載荷されていれば距離を拡張する必要はございません。
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Q2−15. |
1BOX主桁から2BOX主桁に分離する構造について解析したい。 |
A2−15. |
枝桁モデルや主桁本数が変動するモデルについては解析可能ですが、通常構造と1箱桁構造(1BOX)モデルとが結合されるモデルにつきましては、せん断力の取り扱いが異なるため、申し訳ありませんが解析することができません。
ただし、両者の解析上における違いはせん断力の取り扱いのみであるため、せん断力の集計は適用外となりますが、変位・曲げモーメント・ねじりモーメント・反力に関しましては解析が可能です。
この場合、1本主桁としての解析はできませんので、1BOX部分には仮想主桁のモデル化が必要となります。また1BOX主桁と2BOX主桁は別物として定義することになります。
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Q2−16. |
集計ラインを支承線から桁端部にしたい。 |
A2−16. |
[構造データ]-[支承線&集計エリア始終端]に桁端部の横断線を追加してください。 支承線データは、載荷対象区間を確定するためだけに使用しますので、実際の支点位置との相違があっても問題ありません。 なお、支承線データの編集に伴い、支間長データ、下部工反力データの修正も必要となりますので、併せてご確認ください。
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Q2−17. |
バチ部に対して床版を拡幅する中空床版の骨組を考えているが、主桁とする骨組を円弧部材として入力することはできるか。 |
A2−17. |
主桁骨組につきましてはバチ部に沿った折れ線部材としてご入力ください。 製品ヘルプ[概要]-[プログラム機能概要]-[適用範囲]にも記載しておりますが、本プログラムでは円弧部材には対応しておりません。格点を密に設定した折線近似モデルとして代用してください。
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Q2−18. |
斜橋のPCコンクリート橋において支点条件をXYピン・Yピンにすると支点部で鉛直方向で負反力が発生する。これの解決策として両支点ともXYピンに変えると確かに負反力が発生しなくなるが、どういった原理なのか分からない。 |
A2−18. |
本製品は影響線解析により、着目支点ごとに反力影響線を描き、荷重を載荷して支点反力を計算しております。 片側支点をYピンとしていた場合、回転による負の影響面積が大きくなるため、負反力が抽出された結果となります。しかし、全支点をXYピンとすることで、単位荷重はほぼ直線的に主桁側に影響を与えるため正の影響面積が大きくなり正側の影響体積で算定された結果となります。
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Q2−19. |
中央分離帯がある場合の主載荷幅の取り扱いは? |
A2−19. |
幅員データ構造定義入力表の「車道取り扱い幅員項目」で指定された範囲に対して活荷重を載荷しますので、中央分離帯には載荷されません。左側車道・右側車道として定義されていますと、左側車道部への主載荷幅+右側車道部への主載荷幅 = 5.5mとして、最大載荷位置を決定します。 ※「活荷重−AB活荷重−L荷重強度」または「活荷重−旧活荷重」の入力で主載荷幅を変更している場合は、変更後の載荷幅となります。
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Q2−20. |
活荷重反力に衝撃を含まない結果を求めたい。 |
A2−20. |
反力計算に衝撃係数を考慮しない場合は、[活荷重データ]の「反力計算時の衝撃係数」スイッチを"考慮しない"に設定してください。 もしくは、[L荷重衝撃係数]または[T荷重衝撃係数]にて、衝撃係数を考慮させない区間を指定し「衝撃係数」に"0.0"をご入力ください。
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Q2−21. |
既設ホロー桁の中空床板でTT-43の活荷重を載荷して反力を計算することは可能か。 |
A2−21. |
本プログラムにおけるTT-43荷重の計算は、TT-43荷重と等価なL荷重計算となります。 厳密に旧示方書のTT-43荷重を計算しているわけではなく、L-20荷重の計算を行い、その結果に対してTT-43主荷重係数とTT-43従荷重係数により割増係数を考慮し、TT-43荷重を計算するというものです。これは、日本道路公団「設計要領第2集」に準拠した方法で行えるように用意されたものです。
荷重係数につきましては、主荷重用の係数値を「活荷重データ|旧活荷重|TT-43主荷重係数」、従荷重用の係数を「活荷重データ|旧活荷重|TT-43従荷重係数」で指定します。 ※活荷重データの活荷重選択にて「旧活荷重(TT-43)」を選択すると左ツリー部で旧活荷重|TT-43主荷重係数/従荷重係数の選択が可能となります。
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