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  • ('24.07.04)
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目次

1.景観の表現

  • A1-1

    初めに、遠くの地形も全て表示するよう、描画範囲を拡大します。メニュー「ホーム」-「描画オプション」の「パフォーマンス」タブの「グローバル視野半径」で充分な距離を設定します。20km程度を指定して、操作が重いような場合は距離を10kmほどに縮めます。

    次に、遠近感を強調するための霞を「霧」により表現します。空の色となじませる場合は、少し青味がかった色を指定します。タイプを「Linear」にして、山の重なりがわかるように、開始位置と終了位置を調整します。「空への霧を考慮」のチェックは外します。雲が多い空の場合は、霧の色を白色系にして、空の色となじませます。

    霧を表示

    霧を非表示

  • A1-2

    「描画オプション」の「地形」タブで、標高や傾斜別にテクスチャを追加します。インポート、変更を行ったり、スケールを調整します。

  • A1-3

    描画オプションの「時間と照明」のタブで環境光の強さとアイライトの強度を下げることで、陰影にメリハリがついたリアルな印象を持たせることができます。デフォルト設定では空間全体が明るめになるよう設定されていますが、全体が明るいと凹凸が目立たなくなり、のっぺりとした印象になってしまう場合があり、これを避けるために明るさを抑えたり、影を設定するなどします。

  • A1-4

    「描画オプション」の「温度」の設定により、空間全体の色調や照明イメージを設定することができます。夏と冬、朝と夕景、また、寒冷地と熱帯などの景観イメージの表現が可能です。

    温度設定による地下街の明るいイメージ

    温度設定による寒冷地イメージ

  • A1-5

    道路付属物機能で街路樹を設置する際、全く同じ見た目の樹木が規則正しく並ぶと不自然になりがちなため、樹木の高さや角度などをばらつかせることにより違和感のない景観を表現できます。メニュー「編集」-「道路付属物」の「樹木」で樹木を選択し、「編集」で「道路側面樹木の編集」画面の「グループ配置」タブを開きます。各項目のランダム性に数値を入力することで各設定値にばらつきを持たせることが可能です。
    ランダム性の設定時の注意点として、dHはランダム性を設定するとその分道路から浮き上がることになるため、予め固定値でマイナスの値を設定して根元を地中に埋めておき、ランダム性の最大値が足されても道路から浮き上がらないようにします。
    また、ランダム性だけでなく、配置する樹木の種類を増やすことでより自然な見た目にすることもできます。

  • A1-6

    電線機能は2つ以上のモデルが配置されている場合にその間を線でつなぐ表現を行います。道路付属物としてではなく通常のモデル配置で配置したモデル間にも、電線を設定することが可能です。一つのモデルをクリックして、次につなぎたいモデルを[Shift]キーを押したままクリックすると電線が配置されます。設定項目として、モデルに対する電線の位置、太さ、たわみ、色を指定できます。電柱モデルに限らず、どのモデルでも電線を接続することが可能なため、電線以外にもワイヤーやケーブルなどを表現できます。

  • A1-7

    電線機能で設定した電線は、VR空間内でクリックして、色や回転など詳細な項目を追加編集することが可能です。

  • A1-8

    まず「道路平面図」で「湖沼」を定義して、水面の範囲を作成します。「描画オプション」で「湖沼」を表示するよう設定後、水面をクリックすると「湖沼の編集」画面が開き、水面の詳細な設定を行うことができます。
    「湖沼の編集」画面で、シェードモード(Shaded)を選択すると、水面に映る周辺景観や光の反射を動的に計算して様々な波のイメージを表現できます。水面の色を茶系とし、濁った印象とするため不透明度を100%とします。波の長さは清流より若干大きい値とし、荒れたイメージにします。方向範囲の値は清流より少し小さめにして、一定方向へ流れる速さを表現します。

  • A1-9

    まず「道路平面図」で「湖沼」を定義して、水面の範囲を作成します。「描画オプション」で「湖沼」を表示するよう設定後、水面をクリックすると「湖沼の編集」画面が開き、水面の詳細な設定を行うことができます。
    水面の色を青系にし、不透明度を60%として水底を見せることで、澄んだ水のイメージが表現できます。波の長さは小さめにして、チラチラした細かい反射が出るようにし、振幅係数も小さめにして、穏やかな流れを表現します。また、方向範囲を大きくして流れが単調にならないようにします。

  • A1-10

    「煙」の機能を応用して、例えば霧で覆われた天空の城等のイメージ表現が可能です。
    まず、描画オプションの「霧」により、背後の遠景の山々に霧を重ねます。次に、直近に漂う霧を表現するため、城の周囲に「煙」を配置します。「煙」はライブラリパネルの「炎/煙」から選択し、地形上に配置することができます。配置した「煙」をクリックして「炎/煙」タブの「高度な設定」を開きます。パーティクルの最大数、初期値と最終的なパーティクルサイズ、生存時間を増やします。初期位置の範囲を広げ、移動速度を遅く設定することで、煙が上に上がらず広い範囲にゆっくりと横へ広がるようになります。このような「煙」を必要に応じて複数個配置することで、霧らしく見えるようになります。

  • A1-11

    「煙」の機能を応用して、「滝」の表現が可能です。パーティクルの最大値とサイズを大きくし、初期位置の幅(X-YもしくはZ-Yの幅)を広げます。移動パラメータの高さ方向であるY値、および垂直加速要素をマイナスとすることで、煙が下に落下する動きとなります。また、滝つぼにも水しぶきを表現するための「煙」を設定します。

  • A1-12

    「煙」の機能を応用して、「噴水」の表現が可能です。「煙」のパーティクルサイズを小さくして、初期位置の範囲も吹き出し口として小さくします。移動パラメータのY値をプラス、垂直加速要素をマイナスとすることで、噴き上がった水が重力で下に落ちてくるように表現することができます。池の水面は湖沼機能で細かなさざ波を表現します。

  • A1-13

    街路灯などの照明や車のヘッドライトなどを表現することができます。3Dモデルの編集画面の「光源」タブで「光源グループの追加」「光源の追加」を押して光源を追加します。光源は複数設定することができます。追加した「Light Source」を選択して、位置や角度、光の色や拡がりを設定します。

  • A1-14

    街路灯や車のヘッドライトなどを設定して夜の時間帯にしたのに光が表示されない場合は、「描画オプション」を開いて設定します。

    1.「時間と照明」タブで「日付、時刻により太陽、月の位置を変化させる」にチェックを付け、時刻を暗くなる時間に変更します。

    2.「画面表示」タブで下にスクロールして、「影」のチェックを外し、「高度な照明」にチェックを入れます。(「影」の表示が有効になっていると「高度な照明」にチェックを付けることができません)

  • A1-15

    自分が今いる視点の近くしか照明が点灯せず、もっと広い範囲で照明が点灯してほしい場合は、「描画オプション」の「パフォーマンス」タブを開いて設定します。一番下までスクロールして、「ストリートライト、光源最大表示数」をデフォルトの20より大きな数値を設定します。表示できる数はPCのグラフィック性能により左右されます。多数表示して描画が重くなる場合は設定数を減らしてください。

  • A1-16

    案内標識や看板などのモデルが何となく見えにくい、またはもっと目立たせたい、という場合は、モデルのテクスチャの「照明効果」により改善できることがあります。
    メニュー「ホーム」または「編集」の「ライブラリ」で改良したいモデルを選択し、「編集」画面の「テクスチャ」で表示面のノードを選択します。「照明効果」の「インポート」で同じテクスチャ画像を指定して「上書き」を指定します。


    そうすると、環境などの陰影に左右されず、明るくくっきりした見え方になります。(右側は照明効果なしで左側に照明効果を設定したモデルを配置した例)

  • A1-17

    水面やゼブラ、敷地モデルなどで、近くで見ると綺麗だけど上空から見るとちらつくという場合があります。元の地面や道路面と上に配置したモデルとの高さが近い場合に発生します。高さの差を大きくすればちらつきが軽減されますが、近くで見る場合は高さが近いほうが自然に見えます。
    このような場合は、メニュー「ホーム」-「描画オプション」-「その他」の「カメラニアプレーン」の値を大きくすると、ちらつきが減少します。ただし、大きくすると視点の手前がカットされるため、地上の視点では値をデフォルトの0.5mに戻したり、鳥瞰視点と標準的な視点とでコンテキストを設定するなどして対応します。

    カメラニアプレーン0.5m

    カメラニアプレーン1.0m

  • A1-18

    海岸線などは地形と航空写真等により表現されます。遠景の場合はそのままでもよかったり、湖沼の機能により水面の形状と水位を上げるなどしてそれなりに見えますが、港湾部などの人工的な海岸を近くで見る場合は、地形メッシュがジグザグに見えたり護岸の高さが無いなど気になります。そのような場合は、海岸線を道路の機能により表現します。地形の標高点を追加して丁寧に編集したり構造物のモデルを配置してもよいですが、道路で護岸を表現すると手間をかけずに綺麗にできます。防波堤なども道路機能により表現できます。

    航空写真と湖沼機能で表現した海岸線


    道路と湖沼機能で表現した海岸線


    海岸線の角を表現する場合は、方向変化点のタイプを円、パラメータの半径を最小の0.10mにします。道路断面は、車両を走行させる必要が無い場合、自由に設定できます。海岸線の真上に断面の中心(X:0)が来るようにすると平面線形を設定しやすいでしょう。

  • A1-19

    山間部の道路で周囲の森林を表現する場合、全ての樹木を道路付属物や森林生成などで配置すると樹木数が膨大になるため、「背景」で樹々を表現する方法があります。道路に近い箇所には樹木を配置し、その後ろや遠景に「背景」を設置します。

    「背景」を配置した例


    「背景」を非表示にした例


    「背景」(backdrop)は「道路平面図」で設定します。「背景の定義」ボタンを押して配置したい場所をクリックし背景のラインを作成します。右クリックで定義終了すると「背景の編集」画面が開くので画像を選択して高さを設定します。視点からの距離や樹種にもよりますが、10m~20m程度にして、VR空間に戻りバランスを見て調整します。


    視点に近すぎたり背景の端が見えたりすると、板状であることがわかり違和感が生じるため、道路脇などには設置しないようにしたり、視点と背景の間に樹木を適宜配置したりします。

    「背景」を表示、樹木を非表示にした例


    背景と樹木の配置のバランス


  • A1-20

    木立の「背景」を設定して、「背景」の端が目立ってしまう場合、端の位置に2D樹木を配置すると端を目立たなくすることができます。

    背景の端部


    背景の端部に2D樹木を配置


  • A1-21

    箱モデルの面に別の写真や画像を貼りたい場合、まず画像を整えます。現地で撮影した写真などは高解像度の場合が多く、そのまま貼るとデータが重くなってしまうため、サイズを小さくするなどの処理が必要となります。画像処理ソフトなどで、貼りたい面以外の不要な部分を切り取ったり、必要に応じて面のゆがみを修正したり、画像解像度を調整します。

    画像ができたら、箱モデルをクリックして「配置モデルの編集」の「編集」から「3Dモデルの編集」画面を開きます。「テクスチャ」タブで貼りたい面のノードを選択し、「インポート」で先に用意した画像を読み込みます。

    読み込んだ画像はデフォルトでは1m×1mの面積で貼り付けられるため、「スケール」で画像を割り当てる横と縦の大きさをメートルで入力します。左の欄が横方向、右側が縦方向になります。編集画面の右下に編集中のノードの大きさ等の情報が表示されますので目安にします。面に対する画像の位置は「オフセット」で調整が可能です。

    この方法により、新規作成した建物モデルのほか、「地物のダウンロード」で読み込んだ建物やインポートしたShapefileの建物などのモデルにテクスチャを付けることができます。

2.道路・交通の表現

  • A2-1

    断面の該当ノードの透過率を100%から変更します。0%で完全透過となります。立ち上がっている面が一筆書きの要領で2枚重ねになっている場合は、もう一枚のノードを非表示にします。

  • A2-2

    Altキーを押しながら道路面をクリックすることで、クリックした部分の道路情報を表示することができます(位置、標高、断面名称等)。これにより、道路を修正する場合の位置の確認や、走行・運転開始位置の確認が簡単に行えます。ただし、交差点内では道路情報を取得できないため、交差点の範囲を避けてクリックしてください。

  • A2-3

    メニューの「編集」> 交通カテゴリの「生成」を開き、各道路の起点/終点方向それぞれについて1時間あたりの交通量(初期状態では500台/h)を入力します。[+]ボタンを押すと、車線ごとに台数を指定することも可能です。

  • A2-4

    大型車の混入率を調整する場合は、メニュー「編集」> 交通カテゴリの「生成」の「交通流の登録」画面で「プロファイル」ボタンをクリックし、登録されている交通流プロファイルを編集します。VRデータに含まれる自動車モデルの中から道路交通として走らせるモデルごとに出現する比率を設定して、大型車もしくは乗用車の割合を増減させることで大型車混入率を調整します。プロファイルは複数登録可能なので、道路や車線ごと、もしくは時間帯ごとに変更でき、また、バスのみを登録したプロファイルを作ることでバス専用レーンの表現も可能です。

  • A2-5

    [Ctrl]+[Alt]+[D]キーの3つを同時に押しながら道路を走行している車両をクリックすると、クリックした車両を消すことができます。また、車両を右クリックして「交通流モデルを削除する」を指定することでも同様に削除することができます。交差点で交通流がデッドロックを起こしてしまった場合や、走行・運転の妨げになる車両がいる場合に便利です。

  • A2-6

    乗車中や運転中にマウスホイールを後方に回すと、外部から見た視点に切り替わります。そのままドラッグすると、走行しながら自車を様々な方向から見ることができます。元の視点に戻したい場合は、マウスホイールを前方に回します。

  • A2-7

    歩行中にマウスホイールを後方に回すと、歩行者を外部から見た視点に切り替わります。そのままドラッグすると進む方向を変えることができます。元の視点に戻したい場合は、マウスホイールを前方に回します。

  • A2-8

    歩行者ネットワークの「パスウェイの編集」画面を開き、「プロパティ」タブ「流速の方向」を「開始ノードから終了ノード」、または「終了ノードから開始ノード」に設定します。

    ※「パスウェイの編集」画面は、以下の何れかの方法で開くことが可能です。

    1. 描画オプション「画面表示」で「歩行者ネットワーク」を表示にした状態でメイン画面から歩行者ネットワークをクリックします。

    2. リボン「編集」-「歩行」の「ネットワーク」から開く「ネットワークリンクの編集」画面から対象ネットワークの編集画面を開き、「パスウェイ」を選択し、[編集]ボタンをクリックします。

  • A2-9

    リボン「ホーム」-「シミュレーション」の「交通の開始」ボタンが押下された状態で、描画オプション「画面表示」タブの「3Dモデル」-「キャラクタ」にチェックを入れます。
    ※リボン「編集」-「歩行」-「ネットワーク」をクリックし、「ネットワークリンクの編集」画面の「ネットワーク」がチェックされていることを確認します。

  • A2-10

    交差点の右左折時のウィンカー点滅はプログラム側で自動制御されますが、道路構造によってはウィンカーの点滅を変更したい場合があります。例えば画像のような交差点の場合、初期設定では下から進入して右に進む車は右折と認識され自動的に右ウィンカーを出しますが、この構造の場合は下から右に進むほうが道なりであり直進扱いになるため、通常はウィンカーを出しません。


    このようにウィンカーの動作を初期設定から変更したい場合は、交差点の編集画面で設定ができます。編集画面の「走行ルート」タブで、変更する走行ルートの根元にある進入ポイント(緑色の矢印)をクリックし、右側の「方向」タブで進出ポイントの方向を変更します。この場合、右に進むルートが初期設定では「右」となっているため、「直進」に変更します。これで、下から右へ進む車はウィンカーを出さなくなります。

  • A2-11

    シナリオで特定の車両のウィンカーを制御することができます。「イベントの編集」の「モデル制御」タブで設定します。対象モデルを選択し、右側の「ウィンカーを切り替える」の項目で点滅のパターンや制御時間を指定します。


    このようにウィンカーの動作を初期設定から変更したい場合は、交差点の編集画面で設定ができます。編集画面の「走行ルート」タブで、変更する走行ルートの根元にある進入ポイント(緑色の矢印)をクリックし、右側の「方向」タブで進出ポイントの方向を変更します。この場合、右に進むルートが初期設定では「右」となっているため、「直進」に変更します。これで、下から右へ進む車はウィンカーを出さなくなります。

  • A2-12

    メニュー「ファイル」-「プロジェクトオプション」の「シミュレーション」タブを開きます。「自車両の対向車線の走行を許可する」にチェックを入れることで、運転中に自車が対向車線にはみ出せるようになります。デフォルトではチェックがなく、対向車線に入れずに弾かれます。

  • A2-13

    キーボードによる運転を行う際、DとUのキーでギアの切り替えが可能です。Dを押すとギアがドライブ⇒ニュートラル⇒パーキング⇒バックの順に切り替わり、Uを押すと逆の順番でドライブに戻すことができます。さらにUを押すとドライブ⇒セカンド⇒ローの順に切り替えてエンジンブレーキを作用させることができます。

  • A2-14

    ライブラリパネルで対象のモデルを右クリックし、「LOD」を選択します。LODモデルを指定して表示角度を小さくすると、簡略化されたモデルに切り替わる距離が遠くなります。視野半径を確認して「適用」します。描画速度などパフォーマンスの低下を防ぐ場合は、比較的近くからLODモデルに切り替えるようにします。見栄えなどを重視する場合は、高品質のモデルを表示する距離を長めにします。

  • A2-15

    路肩にはみ出した運転を可能にするには、道路断面の車道の中に路肩を含めます。断面の編集画面の断面図または右側のリストで「車道」を選択し、「車道の詳細」をクリックします。端部と車線の間にギャップを挿入して、「端」を路肩、「ギャップ」を白線として表現します。

  • A2-16

    「道路断面の編集」の「車線の詳細」では、1枚のテクスチャ画像の位置合わせやスケールを変更して、例えばゼブラの向きや白線の間隔などを調整することができます。「位置合わせ」は、デフォルトが「Fit to width(幅全体に広げる)」ですが、ほかに「Left(左寄せ)」「Center(中央寄せ)」「Right(右寄せ)」の設定があります。「スケール」は、デフォルトが1ですが、位置合わせを「Fit to width」以外のものに変更すると、スケールの値を編集できます。ゼブラなどの白線の間隔を変更したい場合は、スケールを1より小さく設定して調整します。

  • A2-17

    車線数が増加・減少する箇所で、車線やギャップの幅が減少していく「優先度」を変更することにより、白線やゼブラパターンを調整することが可能です。「道路断面の編集」の「車線の詳細」の「優先度」を設定して、テクスチャの見え方を表現します。例えば、優先度を100にすると区画線の幅が減少せずに残ります。


    区画線の優先度19の場合



    区画線の優先度100の場合

  • A2-18

    道路の幅や形状はそのままで、路面の色や材質を変化させる場合は、「道路付属物」の路面マーキング機能を使用して表示切り替えを行うことができます。路面マーキングのテクスチャは、3Dモデルと同様に、景観の表示切り替え機能で表示/非表示を指定できます。これにより、例えば通常の舗装とカラー舗装を切り替えたり、カラー舗装のパターンを切り替えて比較する、などの活用が可能です。


    路面マーキングは原則として区画線に挟まれた1車線内に重ねる形となります。また、交差点として定義された範囲は切り替えることができないので注意が必要です。

  • A2-19

    道路全体の幅員は変化せずに車線構成のみが変化する場合、UC-win/Road では3Dモデルの表示切替は可能ですが、道路は表示切替ができないため、データを2つ作成することになります。しかし、道路も1つのデータの中で表示切替を行いたい場合、3Dモデル出力プラグインを利用して道路を3Dモデル化することで切り替えが可能となります。そのためには、道路のパターンごとにそれぞれ別のデータとして.rdファイルを分けて編集し、個別にモデル出力する必要があります。

    車線構成の切り替えの例(車線を減らして歩道を広げたパターン)


    手順としては以下の流れとなります。
    1)道路を作成する(線形と道路断面を編集)
    2)道路を3DSモデル出力する
    3)道路の3DSモデルを編集する
    4)基のrdデータの道路断面を非表示にする
    5)道路の3DSモデルを読み込み、配置する
    6)1~3と5の手順をパターンの数だけ行う


    道路の3Dモデル出力を行うには、「ファイル」⇒「エクスポート」「3DSエクスポート」を選択し、「出力対象」で道路のみにチェックを入れ、エクスポートを行います。道路の一部分のみを切り替える場合は、出力された3DSファイルをShade3Dなどの3Dモデル編集ソフトを用いて編集し、不要部分を削除します。また、道路構造のパターンごとに道路断面を編集して、同様に3DSエクスポートおよび不要部分の削除を行います。


    出力された道路モデル


    次に、パターンごとの3DSモデルを配置するために、切り替え表現を行う範囲の道路断面を非表示の状態とします。断面を非表示にする場合、対象範囲に設定されている断面を複写して非表示用の断面を用意し、編集画面でテクスチャを非表示設定とします。車道の場合は、テクスチャでblackを選択(無い場合はRGB値が全て0の黒色のテクスチャを作成)し、「黒色を透過」にチェックを入れることで非表示とすることができます。

    断面を非表示としたイメージ


    道路を非表示とした場所に3DSモデルを配置するため、3Dモデル登録画面もしくは3Dモデルライブラリを開き、出力された3DSファイルを読み込みます。3DSエクスポート機能で出力されたモデルは、ローカル座標系で出力した場合、原点位置がUC-win/Roadの空間の原点(南西の角)となるため、道路モデルの形状は配置した地点から遠く離れた場所に生成されます。そのままですと位置調整などの編集に不便なため、読み込み後にモデルの原点位置を調整することをお勧めします。(X-Y座標系で出力した場合は更に遠くに生成されます)


    原点位置を調整するには、3Dモデル編集画面で「中央」のボタンを押すか、もしくは「原点の移動」欄に移動量を入力し、「適用」ボタンを押します。「中央」のボタンを押すと自動的に原点位置がモデルの中心に移動しますが、3Dモデル配置時の座標入力は最低単位が1cmであるため、道路を非表示にした場所に合わせた場合は1cm以下のずれが発生し、隙間ができてしまう場合があります。その場合は、編集画面内の右下に表示されるモデルの座標範囲の数値を参考に「原点の移動」欄による移動を1m程度の単位での指定で行い、原点の位置をモデル形状に近づけることをお勧めします(ぴったり中心に合わせる必要はありません)。

    モデルの原点移動


    原点を移動させた3DSモデルを、非表示とした道路の付近に配置し、非表示範囲と合うように位置を調整します。メニューの「モデル表示」を切り替え、表現するパターン分のモデルを配置していき、必要に応じて表示設定を編集すると、「モデル表示」の切り替えにより複数の車線構成パターンの表現が可能となります。

    3DSモデルの配置と表示切り替え設定


  • A2-20

    道路幅員が異なるパターンを切り替える場合、道路のモデルと地形が重なったり隙間ができたりすることを防ぐため、道路の他に地形も3Dモデル化する必要があります。

    道路幅員が変化する場合の切り替えイメージ


    手順は前項(Q2-19)と同様ですが、「3DSエクスポート」を行う際の「出力対象」の項目で道路と地形の2つにチェックを入れます。その際、オプションの項目で「種類毎に分割して出力」を行うと、道路と地形は異なる3DSファイルとして出力されるため、その後の調整作業が容易になります。出力した道路モデルと地形モデルを個別に3Dモデルとして読み込み、前項の方法と同様の手順で配置します。その際、地形モデルは原点を移動させる必要は無く、配置モデルの「位置」設定で座標をX:0、Y:0、高さ:0として配置すると、元の地形と同じ位置に地形モデルを配置できます。あとは、「モデル表示」設定を調整して切り替え表現を行えば完成です。

    道路と地形を書き出す際の設定

  • A2-21

    道路だけでなく交差点の構造の表示も切り替えたい場合は、交差点を3Dモデルに置き換える必要があります。交差点作成後に交差点の編集画面で「3DS出力」のボタンを押し、交差点ごとに個別に3DSファイルへ書き出します。その後、「モデルに置き換え」のボタンを押し、書き出した3DSファイルを読み込み、編集画面で全てのテクスチャを非表示に設定します(「テクスチャ」タブを開き、各パーツを選択して「表示」のチェックを外す)。編集画面で「確定」を押し、モデルの登録画面に出てきたモデルを選択すると、元の交差点全体が透明なモデルになり、切り替え用のモデルを重ねる準備ができた状態になります。この後、3DS出力したモデルを今度は通常のモデルと同じ3Dモデル登録画面で読み込み、以降は前項(Q2-19)を参考に同様の手順でモデルを配置、切り替え表現を行います。

    交差点の3DS出力と読み込み


  • A2-22

    Q2-19などの方法で道路形状の表示を切り替えた場合、見た目は変化しますが、交通流として走行する車の動きは変化しません。道路形状の切替表示に合わせて交通流の動きも変化させたい場合は、交通流をマイクロシミュレーションデータとして書き出し、保存データを読み込むことで対応することができます。なお、この対応を行うには「マイクロ・シミュレーション・プレーヤー プラグイン」が必要となります。
    メニューの「記録/再生」のマイクロシミュレーションの項目で「レコーダー」を選択し、「開始」を選択すると、画面上に表示されている交通流の車の動きを記録し、xml形式で保存することができます。保存したxmlファイルはマイクロシミュレーションの「編集画面」の項目で読み込むことができ(OpenMicroSimXMLファイルを選択)、複数のパターンを個別に読み込み、再生時間をずらすことで、道路形状の変化に合わせた交通流の動きのパターンも表現可能となります。ただし、道路の表示切り替えとマイクロシミュレーションによる交通流の動きは連動しないため、個別に操作を行います。

    マイクロシミュレーション機能による交通流のパターン切り替え


  • A2-23

    信号がない丁字路交差点で一方の道路に一時停止の規制を設定する場合、「道路平面図」で対象の交差点の編集画面を開きます。「交通コントロール」のタブで、停止させたい道路の進入ポイント(緑色の線)をクリックし、コントロール種別を「停止する」にします。他の進入ポイントは「制御しない」にします。「交通信号で制御する」のチェックボックスは外したままにしておきます。

    停止したい進入ポイントを「停止する」


  • A2-24

    赤信号でも左折できる常時左折可の進入路を設定する方法は3種類あります。いずれも、交差点構造や信号フェーズを設定した後、「道路平面図」の交差点の編集画面で行います。

    1. 点灯状態で制御しない設定にする
      「信号フェーズ」タブで左折可の道路が赤信号となるフェーズを選択し、「点灯状態で制御する」のチェックを外します。信号機モデルはフェーズの設定通りに点灯しますが、走行ルートごとに個別に赤と青の設定を行うことができます。左折の走行ルートをクリックし、色が赤から緑に変われば設定完了です。

    2. 走行ルートを制御しない設定にする
      「交通コントロール」タブで左折可とする走行ルートを選択し、右側のメニューの「上書きする」にチェックを入れ、「制御しない」を選択します。選択した走行ルートのみ信号による制御から外れて、赤信号でも車が左折します。「停止する」を選択すると停止ポイントで一時停止するため、必ず一時停止させたい場合はこの方法をとります。この設定は「交通コントロール」タブで走行ルートを選択しないと設定が確認できないため、注意が必要です。

    3. 青矢印で設定する
      「信号フェーズ」タブで左折可の道路が赤信号となるフェーズを選択し、左折可の道路の左折矢印をクリックしてオンにします。この場合、左折矢印を持つ信号機モデルでは矢印が表示されてしまうため、モデルを配置する場合は左折矢印が無いタイプを配置します。また、左折ルートが全て可となるため、下記の図のように左折ルートが複数あり1箇所のみ左折可とする場合は適用できません。


  • A2-25

    交差点ではない通常の道路に横断歩道を設置する際、車も一時停止させたい場合は、その箇所にとても小さな交差点を作成します。横断歩道を設置したい道路の車道幅からはみ出さない程度の短い道路を交差させると、十字路にはならずに交差部として編集が可能となります。道路断面は本線と同じで構いません。交差部を右クリックして「編集」-「平面交差のサイズ」で、この例では最小の6mにしています。

    通常の平面交差の編集と同様に、テクスチャや停止ポイント等を設定します。


  • A2-26

    交差点ではない通常の道路に横断歩道を設置する際、車は停止しない場合は、「道路付属物」機能で横断歩道を配置します。または通常のモデル配置でも配置可能です。
    道路付属物のマーキングで配置する場合は、メニュー「編集」の「道路付属物」をクリックして「道路付属物」画面を開き、「マーキング」タブで「新規追加」をクリックします。「ダウンロード」をクリックしてRoadDBから使用する横断歩道のテクスチャをダウンロードします。「横断歩道」で絞込みを行うことが可能です。配置する道路を選択して始点からの位置を入力します。この方法では、車線ごとに横断歩道を配置する必要があり、停止線もマーキングで配置します。

    なお、横断歩道を3Dモデルで配置する方法もあります。「道路付属物」または通常のモデルとして配置可能です。いずれもRoadDBから横断歩道の3Dモデルをダウンロードして、路面に配置できます。道路の下に配置された場合は少し路面から浮いた高さを設定します。


  • A2-27

    例えば、道路の現況と計画案を見比べたい、などの場合、対象の道路を丸ごと保存して、別のデータに読み込み編集した道路と比較することができます。以下の手順で行います。
    「道路平面図」で、保存したい道路の平面線形の上で右クリック「保存」-「(道路名)」を選択して保存します。初期設定では、フォルダ C:\UCwinRoad Data **.*\Data の中に *.road のファイルとして保存されます。
    複数の道路を保存したい場合は、道路平面図の「道路のエクスポート」により保存します。

    保存した線形を読み込むには、道路平面図のメニューの「読み込み」-「道路データの読み込み」で行います。同じ位置に既に道路がある場合は、道路を置き換えるか確認する画面が表示されます。「Yes」で置き換え、「Abort」で中止、「Ignore」で重ねて複製されます。置き換えでも複製でも、読み込まれた線形に重なる交差点は初期化されるため、道路データを読み込む前に交差点テクスチャを保存しておくことをお勧めします。


    チェーン着脱場の検討例


  • A2-28

    道路のA案とB案をちょっと並べて見てみたい、などを1つのデータ内で行う場合、対象の道路をコピー&ペーストして比較することができます。道路線形の上で右クリックしてコピー、次に道路平面図上で右クリックすることでペーストされます。「Yes」で置き換え、「Abort」で中止、「Ignore」で重ねて複製しますが、「Ignore」の場合はペーストする際にオフセット量を指定することができます。
    これにより、同一形状の道路を別の場所にずらして再現し、必要な編集を行うことで、複数の道路設計パターンの比較が容易に行えます。また、本線と側道や河川と管理道路など、近似した線形を作成する場合にも活用できます。
    同じデータ内だけでなく、別のデータに対してペーストすることもできます。エクスポート画面の「クリップボードにコピー」を使用することで複数の道路のコピーも可能です。


  • A2-29

    道路の交通流の走行速度を調整したい場合、交通流自体の初期速度を変更することができます。メニューの「編集」> 交通カテゴリの「生成」で「交通流の登録」画面を開き、交通流を選択して「編集」します。


    デフォルトの初期速度は50km/hrのため、高速道路や細街路などでは対応する速度に変更しておきます。複数車線の場合は車線ごとに設定が可能です。

  • A2-30

    制限速度点により、道路区間毎に制限速度を設定することができます。メニュー「ホーム」または「編集」の「道路平面図」を開き、設定したい道路の平面線形上で右クリック-「追加」-「制限速度点」を指定します。「制限速度点の編集」画面で位置や速度を編集することができます。制限速度点を設定すると線形上に赤い点で表示されます。


    動作制御点の「CHANGE SPEED」でも速度を制御できますが、制限速度点を設定した場合は、シナリオのイベントの交通コントロールで制限速度を切り替えることが可能です。

  • A2-31

    動作制御点により、道路区間毎に制限速度を設定することができます。メニュー「ホーム」または「編集」の「道路平面図」を開き、設定したい道路の平面線形上で右クリック-「追加」-「動作制御点」を指定します。「動作制御点の編集」画面でコマンド「CHANGE SPEED」を指定し、位置、方向、速度を編集することができます。動作制御点を設定すると線形上に黄緑色の点で表示されます。


    制限速度点でも速度を設定できますが、動作制御点で設定した場合は、道路平面図を開かずにメイン画面で位置や速度を調整することが可能です。メニュー「ホーム」-「描画オプション」の「画面表示」で「動作制御点」にチェックを付けるとVR空間内に緑色の球として表示されます。クリックすると編集画面が開きます。

  • A2-32

    スクリプトやシナリオでは交通流の高速生成ができないため、交通スナップショット機能を使用して表現したい交通状況を呼び出すようにします。
    先に、目的に合った交通流の状態をVR空間上に再現します。その状況をメニュー「ホーム」-「シミュレーション」の「保存」により、交通保存ファイル(*.trs)として保存します。


    保存したファイルは「復元」により同じ交通状況を再現できます。さらに、「登録」で交通保存ファイルを読み込むと、交通スナップショットとして登録されます。


    登録した交通スナップショットは、スクリプトやシナリオで呼び出すことができます。
    様々な交通状況を再現することが可能となります。
    スクリプトでは、画面表示-交通スナップショットで呼び出します。


    シナリオではイベントの編集の「拡張機能」-「交通スナップショット」で呼び出します。

  • A2-33

    分岐合流のランプや車線の増減などのTransitionの設定や、交差点でのルートの状態など、交通流が正しく接続されているかを確認したい場合、「道路車線デバッグ」をオンにします。
    メニュー「ホーム」-「描画オプション」の「画面表示」タブで「道路車線デバッグ」にチェックを付けます。各車線の走行ルートが緑色で表示され、分岐合流の位置や接続が途切れている箇所などがわかりやすくなります。


  • A2-34

    「ネットワークの編集」で「歩行者の生成」の値を変更すると、初期個体数が「0」になってしまって、なかなか歩行者が出現しない場合があります。下記の方法で初期個体数を確認してみます。

    まず、交通流がオンになっていると歩行者の編集ができないため、メニュー「ホーム」-「シミュレーション」の「交通の停止」ボタンを押下して、交通流を停止します。

    メニュー「編集」-「歩行」-「ネットワーク」をクリックし、「ネットワークリンクの編集」画面の「ネットワーク」で該当のネットワークを選択して「編集」をクリックします。

    「ネットワークの編集」の「歩行者の生成」タブで「初期個体数」が0になっていたら元の数値を入力します。

    この現象を防止するには「歩行者の生成」を編集したら最後に「初期個体数」を再入力します。


  • A2-35

    足元で進行方向に向かって動く誘導案内は、道路の機能で表現できます。まず、動く矢印の道路断面を用意します。

    矢印のテクスチャは移動速度を設定します。1秒あたりのメートル数で入力します。マイナス値にすると道路進行方向と逆方向に移動します。車道は詳細のテクスチャも全て黒色にして黒透過設定にします。


    次に、「道路平面図」を開いて、誘導ルートの平面線形を設定し、縦断線形では始点から終点まで全て橋梁にします。橋梁にしておくことで、他の道路と重なった場合の交差部生成を予防でき、地形にも影響を与えません。断面は、先に作成した矢印の断面を設定します。

    メイン画面で「環境の表示」をオンにすると誘導案内の矢印が動きます。


  • A2-36

    平面交差のサイズの基本は停止線を含む範囲となります。信号待ちなどをする停止位置を交差点の範囲の中で設定するためです。停止線ぎりぎりに交差点の範囲を設定すると綺麗な交差点ができますが、矢印などのマーキングが途切れるような場合は、マーキングを範囲に含めるようにします。

    交差点の脚長は各方向別に設定が可能です。「道路平面図」から平面交差を右クリックして「編集」-「交差点」の「交差脚長」タブで各脚長をクリックすると長さを指定できます。


    脚長をちょうど停止線を含む位置にすると、交差点と道路の境目が目立たなくなります。


  • A2-37

    交差点の歩道が浮いてしまう場合は、道路断面を修正します。


    道路断面で高さ(Y値)を高くしている部分(ガードレール、植栽、縁石など)の分類を「ガードレール」に変更して、交差点の再生成を行います。

    「ガードレール」に分類されたノードは、交差点生成で高さを無視されます。


    なお、交差点を再生成すると交差点の各設定が初期化されてしまうため、交差点を作り込む最初の段階で道路断面の設定を調整しておきます。


  • A2-38

    道路断面で設定したガードレールの高さがVR空間では思ったとおりの高さになっていない場合、ガードレールのテクスチャによって、断面の高さを調整する必要があります。


    例えば、サンプルデータにあるような、画像の縦横いっぱいに描画されたテクスチャを使用した場合、次のY1で設定した高さ1.1mがそのままガードレールの高さになります。(下の参考図ではわかりやすいように黒色透過を外しています)

    支柱間隔は「幅を合わせる」で3mとすると支柱間隔3mとなります。


    また、RoadDBからガードレールのテクスチャをダウンロードした場合、次の例では画像のガードレールの上部にスペースがあります。


    このような画像の場合は、空白部も合わせた1枚のサイズがVR空間で何mになるかを考慮して、Y1の高さを設定します。(わかりやすいように黒色透過を外しています)

    この例では、次のY1を2.4mとしてVR空間内ではガードレールの高さが0.8mになるように設定しています。支柱間隔はRoadDBのコメントの通り「幅を合わせる」で2mとして支柱間隔2mとしています。



  • A2-39

    切土盛土の小段を表現したくない場合は、道路断面を調整します。

    道路断面の「切り土」と「盛り土」タブで「小段幅」を0mにすると、小段の表現がなくなります。左右別にそれぞれ設定が可能です。



  • A2-40

    交通流の中の車両をクリックすると助手席モード(乗客モード)で走行し、Enterキーを押すと運転席に移動して運転者目線になれますが、自分で運転操作しなければなりません。自分で運転したくないとき、助手席だけど運転者目線で走行することが可能です。以下の手順で、助手席の視点位置を変更します。

    まず、車両のコックピットモデルを次のように確認します。メニュー「編集」-「ライブラリ」からモデルパネルの「車両」ボタンをクリック後、車両モデルを右クリック「編集」で開き、「自動車の設定」-「3Dコックピット」画面を表示します。3Dコックピットモデルの▽をクリックしてどのコックピットモデルかを確認した後、車両モデル画面は「取消」で閉じます。


    続いて、モデルパネルの「3Dコックピット」ボタンをクリック後、コックピットモデルを右クリック「編集」で開き、「3Dコックピットの設定」画面を表示します。赤い球体がドライバー視点位置、青い球体が、乗客の視点位置です。先にドライバーのX座標値を確認します。


    次に「乗客」タブのX値をドライバーと同じ値に変更します。もし、X以外の数値も異なる場合は全てドライバーと同じ値にします。ドライバーと同じ位置にすると、青い球体は赤い球体と重なります。


    3Dコックピットは同じモデルが多いため、「モデル」に戻って名称を変更しておきます。


    再び「車両」モデルを右クリック「編集」で開き、「自動車の設定」-「3Dコックピット」画面で、コックピットを更新したモデルに変更します。


    他にもクリックして乗車したい車両があれば、コックピットを変更しておきます。

    交通流の中の該当車両をクリックして乗車すると運転者目線で走行できます。画面のステータスバーが「乗客モード」になっていれば、自動で交通流にのって走行します。


3.データ構築

  • A3-1

    メニュー「ファイル」-「新規プロジェクト」-「ファイルからの読み込み」を選択します。「地形データファイルをインポート」画面の「読み込み」で使用したいファイルを指定します。複数のデータを読み込むことができます。「プロジェクトのプロパティ」タブで読み込むエリアを指定します。原点と対角点の緯度経度による指定、またはマウスによる地形選択が可能です。

    SRTMのほか、ASTERやBMNGなどGDAL(Geospatial Data Abstraction Library)地形データに対応しています。

  • A3-2

    国土交通省が整備する3D都市モデルプロジェクト PLATEAU(プラトー)のデータフォーマットCityGML形式モデルを読み込むメニューは2つあります。
    メニュー「ファイル」-「インポート」-「CityGMLの読み込み」でインポート画面が開きます。 また、メニュー「編集」-「CityGMLのインポート」でも同じインポート画面が開きます。 開いた「CityGMLファイルをインポート」画面の「ファイルを追加」で、対象範囲のCityGMLファイルを選択し、インポートすると、建物モデルが自動的に配置されます。

    LOD1モデルは建物形状に高さが与えられた箱状のモデルですが、LOD2モデルは建物の屋根が定義されておりテクスチャが付いているモデルはテクスチャも表示されます。

  • A3-3

    メニュー「編集」-「属性表示を開始」でCityGMLモデルをクリックすると、そのモデルに含まれる属性情報が表示されます。建築物モデルに洪水や津波の浸水予測情報が含まれている場合は、浸水深や継続時間等の情報を閲覧することができます。

    CityGML属性画面

    PLATEAUモデル属性の浸水予測情報の例

  • A3-4

    OpenStreetMap(OSM)のオープンデータについて、自由に区画を定義してダウンロードし、建物や森林を配置することができます。メニュー「編集」-「地物のダウンロード」で範囲をゾーンで指定し、ダウンロードします。

  • A3-5

    国土交通省が提供する「浸水ナビ」(「地点別浸水シミュレーション検索システム」http://suiboumap.gsi.go.jp/)のオープンデータは「津波プラグイン」で読み込むことができます。
    まず、浸水ナビデータを取得する範囲を「ゾーン」機能により指定します。メニュー「編集」>「ゾーン編集」>「ゾーン作成の開始」から、3Dビュー画面で地形をクリックして対象範囲を囲み、ゾーンを作成します。範囲を囲めたらEnterキーで確定し、Escapeキーでゾーン作成を終了します。

    作成したゾーンは後で編集することができます。メニュー「ホーム」>「描画オプション」の「画面表示」タブで「編集確認」の「ゾーン」にチェックを付けると3Dビュー画面にゾーンが表示されます。ゾーンの赤い境界線をクリックすると編集が可能となります。ゾーンを広く取りすぎると、浸水データのダウンロードに時間がかかるため注意が必要です。

    ゾーンを設定できたら、浸水ナビデータを読み込みます。メニュー「ファイル」-「インポート」-「浸水ナビデータの読み込み」で読込画面を開きます。ゾーンを選択し、開始時間と終了時間でデータを取得する時間を分単位で設定します。

    初期値では0分~120分の時間設定ですが、「浸水ナビ」の「地点から」で「浸水域シミュレーショングラフ表示」などにより、あらかじめ対象地点の浸水開始と浸水深のピークの時間を確認しておくと、取得が必要な時間の目安となります。

    「ダウンロード」ボタンでダウンロードを開始します。ダウンロードするデータ量が多いと時間がかかるため、ゾーンや上記の時間設定では広く取りすぎないようご注意ください。「Download finished」が表示されたら、忘れずに「保存」ボタンで保存します。「津波プラグイン」のデータ形式(.def、.grdと多数の.wlvファイル)で複数のファイルが出力されるため、新しいフォルダに保存されることをお勧めします。

    次に、「津波プラグイン」で、ダウンロードしたデータを読み込みます。メニュー「解析」-「津波」-「編集」で「津波プラグイン」画面を開きます。「津波データ」タブで右クリック、「津波データの読み込み」を選択します。「定義ファイルを読み込む」ボタンで先にダウンロードして保存しておいた定義ファイルを指定します。「読込実行」ボタンでデータが読み込まれます。

    浸水ナビデータが読み込まれると、「津波データ」のリストに1行表示されます。この行の「表示」欄にチェックを入れて、画面の上にあるプレーヤーの「再生」ボタンを押すと浸水データのアニメーションが再生されます。左側の「逆再生」ボタンで逆再生も可能です。時刻表示の右側のバーをドラッグすると任意の時点の状態をすぐに表示することができます。「再生速度」は初期値が10倍速ですが、0.1~100倍速まで速度を設定することができます。

  • A3-6

    読み込んだ点群に色が表示されない場合、データの色強度情報がパラメータ設定値の範囲外になっている可能性があります。テキスト形式の点群データの場合は、メニュー「点群」-「オプション」-「インポート」のRGB情報(赤色強度/緑色強度/青色強度)の列を適切に設定します。LAS形式のデータの場合は、RGBの列の設定は不要で、「LAS file」の「色の優先設定」を「RGB輝度」にします 。
    色強度の最大値を255にしても色が表示されない場合は、パラメータの最大値を65536と入力したうえで、再度データを読み込みます。RGBでなく輝度情報のデータでも、極端な白または黒に偏って表示される場合は、パラメータの最大値を同様に変更してみます。

  • A3-7

    点群データを読み込んだ後、見える範囲に点群がない場合、点群モデリングプラグイン画面の点群ファイルのリスト上で右クリックして、「点群位置にジャンプ」を選択します。点群データの真上に視点が移動します。

  • A3-8

    アスキータイプ(文字列)の点群データを読み込んだ際にデータが左右反転している場合、オプションでの書式の列が間違っている可能性があります。そのような場合、点群モデリングプラグイン画面の点群ファイルのリスト上で右クリックして、「フォーマットの確認」を選択します。書式の南北方向と東西方向の列を確認して、メニュー「点群」-「オプション」-「インポート」で列を逆にして、再度、読み込み直します。

  • A3-9

    地理院タイル範囲設定で地形を取得する際に、平面直角座標系の境界の地点を含む場合はどちらの座標系で作成するか注意を要します。範囲設定画面の「平面直角座標系番号」を確認して、取得したい座標系の番号になっていない場合は、座標系を変更します。

  • A3-10

    地理院タイルの読み込みで「地図画像の種類」を「シームレス写真」にすると航空写真をダウンロードすることができます。航空写真の解像度が粗い場合、「追加設定」タブの「ズームレベルオフセット」の値を増やすと、より詳細な画像が適用されます。「自動分割」にチェックを入れておくと画像の分割数とピクセル数が自動的に設定されます。
    ただし、高精度にするとダウンロードに時間がかかりデータ容量も増えるため注意が必要です。オフセット値を増やしても分割数等が変化しない場合はその手前の値にしておくとよいでしょう。

  • A3-11

    読み込んだ点群データの2点間の距離や高さを計測したい場合、点群メニューの計測ツールを使用します。メニュー「点群」の「計測ツール」で計測ツール画面を開きます。計測したい点群の点を2点選択すると、水平距離、垂直距離、2点間距離の3つの数値が表示されます。1点目を待っている間は[P1]が赤く表示されます。1点目を選択後、2点目を待機中の間は[P2]が赤く表示されます。


    計測1をもう一度やり直したい場合は[計測1]を再度クリックすると計測値が消去され、P1の待ち状態となります。[計測1]の値をキープして次の計測を行いたい場合は、[計測2]をクリックして次の計測に移ります。計測ツール画面を開いている間のみ、[計測1~5]の5箇所まで値が表示されます。

  • A3-12

    点群データの計測方法や特性によっては、配置位置の調整が必要な場合があります。点群データを読み込む前に移動距離が明らかな場合は、メニュー「点群」-「オプション」-「インポート」の移動量の数値を設定後、点群データを読み込みます。


    点群読込後に調整を行う場合は、点群モデリングプラグイン画面で点群ファイルごとにX・Y・高さを設定します。角度を変更することも可能です。

  • A3-13

    国土交通省整備による3D都市モデルプロジェクト PLATEAU(プラトー)のCityGML形式モデルを読み込んだ後、不要な範囲のモデルを一括で削除する方法があります。地形上のオブジェクト選択を使用します。
    まず、不要なモデルが配置されている範囲の地形を選択します。地形の1箇所を左クリックで指定し、対角線上のもう1箇所をShiftキーを押しながらクリックします。選択された地形が黄色で表示されます。次に右クリックして「選択地形上のオブジェクトを選択」を指定すると地形上のオブジェクトが選択されます。この状態で右クリック「選択オブジェクトの削除」-「モデルを削除」すると赤枠で囲まれたモデルを一気に削除できます。


  • A3-14

    UC-win/Roadからエクスポートした3Dモデルや、他のソフトで編集してグローバル座標(平面直角座標系)を持つ3Dモデルを、簡単に座標値を基準に配置する方法があります。
    まず、UC-win/Roadから出力する場合は、メニュー「ファイル」-「エクスポート」で3DSモデルやFBXモデルを選択できますが、その際、「X-Y座標系」を指定して出力します。DWGモデルをエクスポートする場合は「測量座標(平面直角座標系)」で出力します。


    次に、編集したモデル(原点位置を変えていないモデル)を読み込む際は、UC-win/Roadのメニュー「ファイル」-「インポート」-「グローバル配置モデルのインポート」で読み込みます。
    読み込むモデル形式に合わせて「インポートするファイルタイプ」を指定します。 「インポート開始」により、本来の座標位置に自動的に配置されます。

  • A3-15

    地形パッチでの地形編集のほか、UC-win/Road Ver.17.1以降では、VR空間上でゾーンで囲んで標高点を選択したり、標高点を追加したりすることができます。これにより、法面の高さが合うように細かく地形を編集したり、ジグザグになった地形を調整することがしやすくなっています。


    また、地形を編集すると一時的に道路が埋まったりする場合でも、道路平面図を開くことなく、メイン画面で「道路の再生成」が可能となっています。

  • A3-16

    元の地形データに詳細な地形パッチデータを読み込んで合成する際、2つのデータを最適化するため「直近のデータを無視」か「正方形データを無視」かの選択肢があります。ほとんどの場合は「直近のデータを無視」を選択して「3角形化」を行います。

    「直近のデータを無視」で合成して想定外の標高を持った地形が生成されるような場合は、「正方形データを無視」で合成するか、あるいは手動で標高点を編集します。

    地形パッチの読み込み手順は、メニュー「編集」-「パッチ」で地形パッチデータの編集画面を開き、「地形パッチの読み込み」でパッチデータを読み込みます。この地形パッチデータはUC-win/Road独自の形式となります。

    地形パッチデータの読み込み


    地形パッチデータの例(グレーの
    +印は元の地形の標高点)

    直近のデータを無視した例

    正方形データを無視した例

    50mメッシュの標高点とワイヤフレーム


    直近のデータを無視した場合の標高点とワイヤフレーム


    正方形データを無視した場合の標高点とワイヤフレーム


  • A3-17

    「浸水ナビ」データを「津波プラグイン」で読み込んでシミュレーションする場合、描画オプションを「高さコンター」にすると、内陸部では最初から赤い色で表示されます。

    これを変更したい場合、「コンターオプション」の「初期潮位」をその地域の標高に調整します。地形をクリックして赤い点をさらにクリックすると標高が表示されるので、高さの目安にすることができます。表示文字も「津波高さ」を「浸水高さ」などに変更することができます。

  • A3-18

    「浸水ナビ」データの読込を設定したRoadデータを次に開く際に、浸水ナビの定義ファイルが見つからないなどの理由で、データ起動が停止してしまう場合があります。

    もし画面がグレーのままメッセージが出ずに動かない場合は、Windowの右上の「イベントコンソール」をクリックするとエラー内容が表示されます。


    定義ファイルのパスが見つからない、Cannnot open file、などの場合は、メニュー「ファイル」-「ライセンスマネージャ」で「Tsunami Plugin」をいったんオフにします。そうするとRoadデータは開きますので、開いた後、再度「Tsunami Plugin」をオンにして定義ファイルを読み込み、シミュレーションを実行できます。

4.データ編集・操作性

  • A4-1

    モデルパネル内の表示順は、初期状態ではモデルの名称順になっています。並べ替えを行う場合はモデル一覧画面で右クリックし、「並べ替え」を選択します。並べ替えは、名称、拡張子、更新日時、類似性の4種類から選ぶことができます。登録された順番で並べ替えたい場合は更新日時を選択します。

  • A4-2

    モデルパネル画面の上部に検索欄があり、名称を入力することで表示される3Dモデル等の素材を絞り込むことができます。左のアイコンをクリックしてモデルタイプを指定することで、さらに絞り込むこともできます。また、検索欄の右側にある「+」ボタンを押すことで検索オプションを開くことができ、ここでも同様に検索するモデルのタイプを指定することができます。検索できるモデルは3Dモデル以外にも樹木やキャラクタなど多岐にわたります。

  • A4-3

    モデルパネル内に表示されるモデルに対して、タグを追加することができます。タグを付けることによって、モデルの絞り込みを行う際にタイプごとの分類よりもさらに細かい分類を独自に作成することができます。この機能を使用すると、例えば建物モデルに対して住宅や商店など用途ごとの分類を作成したり、作業工程の表現を行う場合などに工程や時期ごとにモデルを分類するといった使い方ができます。
    設定するには、まずタグの作成を行います。モデルパネルのメニューで「タグマネージャ」を選択し、タグの名称を入力して「+」ボタンを押すと、有効なタグとして追加されます。次に、タグを各モデルに割り当てます。割り当てるモデルのサムネイルを右クリックし、「タグ」の項目で一覧から割り当てるタグを選択します。1つのモデルに対して複数のタグを割り当てることもできます。

    タグを割り当てたモデルは、検索欄での絞り込みが可能となります。検索欄の右側の「+」ボタンをクリックすると、検索オプションの下側に「タグ」という欄が追加されているので、そこで絞り込むタグを選択することができます。例えば、建物や仮設工、樹木、3Dテキストといった様々なタイプのモデルに対して同一のタグを割り当てることによってモデルのタイプに関係なく分類や関連付けを行うことができ、モデルを探す手間を減らすことができます。

  • A4-4

    モデルの一覧でモデルを右クリックし、「類似モデルの表示」をクリックすると、モデルパネル下部に類似性の高いモデルのリストが表示されます。類似性閾値の値を大きくしていくと、より類似度が高いものに絞り込まれていきます。

  • A4-5

    類似モデルの表示機能で、配置済みのモデルを別のモデルに置き換えることができます。右側の類似リソースに表示されたモデルを選択して「置換」を押すと、類似リソースで選択されたモデルが「対象モデル」に置き換わります(対象モデルのほうを置き換えるものではないので注意)。同じモデルを複数配置している場合は、配置されている全てのモデルが置き換えられるので、大量に配置されているモデルを一斉に差し替えたい場合は、この操作を行うことにより短時間で差し替えが可能です。また、類似リソースのモデルはCtrlで複数選択可能なので、複数種類のモデルを1種類のモデルに統合することもできます。

  • A4-6

    道路付属物で配置したモデル、標識、樹木、マーキングについて、後から配置物を入れ替えることが可能です。メニュー「編集」-「道路付属物」の一覧表の画面で変更したい配置物を選択して「モデルの変更」をクリックします。配置したいモデルまたは樹木等を選択して「確定」すると、入れ替わります。複数選択しての一括変更も可能です。また、配置物を選択して「編集」画面で配置物を変更することもできます。

  • A4-7

    メニュー「編集」-「道路付属物」の一覧表で、見出しの「▼ 道路」をクリックして「すべて選択」のチェックを外します。対象の道路のみチェックを付けて「確定」すると、指定した道路の道路付属物のみが抽出されます。

  • A4-8

    描画オプション「画面表示」-「地形」の「ポジションマップ」にチェックを入れると、左下に平面図が出てきます。平面図上をダブルクリックすると、視点がその位置に移動します。広域の地形で、カメラ位置(景観視点)を設定していない離れた場所に移動したいときや、道路平面図を開いて視点移動したくない場合に便利です。なお、ポジションマップの回転を有効にした場合はダブルクリックしても反応しません。

  • A4-9

    キーボードのInsertキーを押すと、視点の向きが水平に固定されます。カメラのブレをなくして水平に視点移動させたい場合などに便利です。再度、Insertキーを押すと、水平カメラが解除されます。

  • A4-10

    3DSモデルを読み込む場合、舗装や地面など共通で使用されているテクスチャは、読み込んだ3DSファイルの数だけ同じテクスチャが複数読み込まれ、その分ファイル容量が増えてしまいます。その場合、3DSファイルを読み込んだ後にいったんrm形式でモデルを出力し、rmファイルを改めて読み込むと、同じテクスチャが複数のモデルで共用される状態となり、ファイル容量の増加を防ぐことができます。

  • A4-11

    読み込んだ3DSモデルのテクスチャなどを編集する際に、ノード名をわかりやすく変更したい場合があります。3Dモデル編集画面の「テクスチャ」タブで、対象ノードを選択して[F2]キーを押すと編集可能となります。

  • A4-12

    UC-win/Roadを2つ以上起動して比較したり、道路やモデルをコピーしたいのにできない場合は、メニュー「ファイル」-「アプリケーションオプション」-「デフォルト設定」の「ユーザインターフェース」で「複数起動の許可」にチェックが付いているかを確認してください。


  • A4-13

    道路平面図や縦断線形編集、道路断面の編集、地形パッチデータの編集画面では、Undo・Redo(アンドゥ・リドゥ)機能により、取り消しとやり直しができますが、この回数を変更したい場合、メニュー「ファイル」-「アプリケーションオプション」-「デフォルト設定」の「編集」で回数を設定することが可能です。


  • A4-14

    道路や配置したモデル、飛行ルート、視点等をまとめて一気にコピー&ペーストしたい場合、道路平面図上で矩形による範囲指定を行い、様々な要素をまとめて移動・回転することができます。同じ線形をいくつか並べて改良前後を比較したり、複数の計画案を検討するなど、様々な活用が可能です。


  • A4-15

    道路の線形情報について、道路平面図で道路線形を右クリックして「表示」-「道路***の線形情報」を選択すると、線形情報を表示することができます。主要点情報、IP情報、縦断点、測点計算等を表計算アプリ等にコピー&ペーストして、資料として活用が可能です。
    「平面-主要点」では、道路の場合BP、EP、BC、EC、KA、KEを、鉄道の場合BP、EP、BC、EC、BCC、ECC、BTC、ETC、BIT、 EIT、JTCを表示します。

    1. 累加距離は鉄道の場合、測量中心線に従った距離程を表示します。
    2. 始点半径、終点半径は、直線部の場合、0を表示します。
    3. パラメータは緩和曲線がクロソイドの場合、クロソイドパラメータを表示します。鉄道線形の三次放物線、サイン半波長逓減曲線の場合、表示しません。
    4. 接線角は、主要点での線形の接線方向を「度-分-秒」の形式で 0~360度の範囲で表示します。0度が北方向を表し、時計回りの角度となります。

    主要点


    「平面-IP点」では、起点BP、終点EP、IP点を表示します。

    1. 交角は、連続する2つの接線における方向の差を「度-分-秒」の形式で表示します。+は進行方向右側への回転、-は進行方向左側への回転となります。

    IP点


    「縦断点」では、起点BP、終点EP、IP点を表示します。

    1. 累加距離は鉄道の場合、測量中心線に従った距離程を表示します。
    2. 勾配は、道路の場合は百分率(%)、鉄道の場合は千分率(‰)で表示します。
    3. 縦断曲線長は、縦断曲線の長さ(平面上)となります。
    4. 縦断曲線半径は、放物線の場合は放物線頂点における曲率、円曲線の場合は円半径を表示します。

    縦断点


    「測点計算器」では、計算したい開始距離と終了距離、測点間隔を入力して [計算]ボタンを押下すると計算結果が表示されます。

    1. 測点名は、入力した起点から測点間隔ごとにNo.**の形式名となります。
    2. 累加距離は鉄道の場合、測量中心線に従った距離程を表示します。
    3. 接線角は、測点での線形の接線方向を「度-分-秒」の形式で 0~360度の範囲で表示します。0度が北方向を表し、時計回りの角度となります。
    4. 勾配は、縦断方向の勾配について、道路は百分率(%)、鉄道は千分率(‰)で表示します。
    5. 半径は、曲率半径を表示します。直線部ではINFとして表示します。
    6. カントは鉄道の場合、カント定義より求められたカント量を表示します。

    測点計算

  • A4-16

    メインのVR空間の編集ではUndo・Redo(アンドゥ・リドゥ)機能はまだ無いですが、下記の編集画面ではアンドゥ・リドゥが可能です。

    1. 道路平面図(右クリック、または上の矢印ボタン)
    2. 平面交差の編集-路面テクスチャ-テクスチャの編集(右クリック、または上の矢印ボタン)
    3. 縦断線形編集画面
    4. 道路断面の編集
    5. 地形パッチデータの編集
  • A4-17

    配置したモデルを[Ctrl]キー+ドラッグで移動させる際、移動距離が長い場合はもっと一気に動かしたい、あるいは逆に、位置を微調整したい場合はわずかな移動でよいのに、という場合、移動量を調整する方法があります。

    [Alt]キー+テンキーの[+]/[-]キーを押すことにより、ドラッグの移動量を変更することができます。情報メッセージを表示させている場合は画面の左上に Move factor の数値が表示されるので目安にしてください。

  • A4-18

    地形パッチの位置を、道路平面図を開かずにすぐに確認したい場合、Roadデータのビューアを使用するとその位置に簡単に移動することができます。

    メニュー「編集」-「ビューア」で「Roadデータビューア」が開きます。地形パッチの[+]をクリックして開くとパッチのリストが表示されます。パッチ名の上で右クリックして開くドロップダウンメニューで「視点移動」を選択すると、パッチの上空に移動することができます。


    「Roadデータビューア」のパネルの位置は、タイトルをドラッグすると好きな位置に配置できます。

  • A4-19

    交差点の数が多いデータなどで、景観視点を設定したり道路をたどったり道路平面図を開くことなく、手早く交差点を確認したい場合は、Roadデータの「ビューア」から交差点の位置に簡単に移動することができます。

    メニュー「編集」-「ビューア」で「Roadデータビューア」が開きます。交差点の[+]をクリックすると交差点のリストが表示されます。交差点名の上で右クリックして開くドロップダウンメニューで「視点移動」を選択すると、交差点の上空に移動することができます。

  • A4-20

    飛行ルートが空間内のどこを通っているのか確認したい場合は、メニュー「ホーム」-「描画オプション」-「画面表示」の「飛行ルート」にチェックを付けると黄色の線と球で表示されます。球は頂点を表し、クリックして位置や高さを変更することができます。

    球をクリックしづらいときや見えにくいとき、また逆に目立たせたくないときや邪魔になるときは、メニュー「ホーム」-「描画オプション」-「その他」で「飛行ルート、歩行者ネットワーク」の「ノットサイズ」の比率を変更します。

  • A4-21

    地上の交通流の流れを広範囲で確認したい、あるいは低層部の構造物を確認したいなどの際に、隣接したビルや樹木で視界が遮られる場合、クリッピング機能により高層部をカットして一時的に地上を見やすくすることができます。

    メニュー「ホーム」-「描画オプション」-「その他」の「鉛直方向のクリッピングの有効化」にチェックを付け、「標高」を設定します。指定した標高より高い部分が非表示となり低い部分の見通しがよくなります。

    また、「描画オプション」-「画面表示」の「クリッピング」でもチェックを付けると「その他」で指定した標高でのクリッピングが有効となります。

    なお、「影」を表示した場合は、クリッピングをオンにしても有効になりません。

    クリッピング:オフ(通常の俯瞰景観)


    クリッピング:オン(影を非表示)
    ビルや樹木の上部を一時的にカットして交通流を確認した例


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