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固有値モデルと減衰モデルの使い分け

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Ver.11.0.0より、固有値モデルと減衰モデルという概念が新しく増設されました。固有値モデルは、純粋に固有値解析だけを実施するために必要な最小限の入力です。


減衰モデルは、動的解析に必要な粘性減衰の設定を行うための追加情報です。追加する情報には、Rayleigh減衰または要素別剛性比例型減衰の選択や刺激係数最大の方向指定等があります。各要素に与える減衰定数の設定も減衰モデルに対して行います。

固有値解析のみ実施する場合

固有値解析だけを行う場合は、固有値モデルのみを用意します。固有値モデルはナビゲーション「固有値解析と減衰|固有値モデル」で設定します(図1)。固有値モデルに対して支点ケースや計算するモード数などを入力します。後述の減衰モデルや減衰定数の設定は不要です。

 

計算結果は図2のように振動数等が表示されます。


図1 固有値モデル

図2 固有値モデルの結果

動的解析を実施する場合

道路橋の動的解析はレベル2地震動のタイプIとタイプII、橋軸方向と橋軸直角方向、地盤種別毎の地震波が3波形あるので、合計12個のランを計算します。Ver.10までは、固有値解析も12回実施していましたが、Ver.11では固有値解析を2回に減少します。この結果、計算時間の短縮と固有値解析結果に関するレポート出力の印刷枚数が低減されます。 必要な入力は、ナビゲーション「固有値解析と減衰|固有値モデル(図1)、減衰モデル(図3)、減衰定数」(図4)」とナビゲーション「荷重|ランの定義|ラン(図5)」です。 減衰モデルの計算結果は図6のように、モード減衰定数やRayleigh減衰の場合は曲線が表示されます。


図3 減衰モデル


図4 減衰定数


図5 ラン


図6 減衰モデルの結果



(Up&Coming '23 秋の号掲載)

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