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サポートトピックス・CAD/UC-1シリーズ | ||
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地盤条件の設定に関するお問合せの中では、地層線の設定に関するものを多くいただいております。そこで今回は、地層線の設定に関する注意点と便利な機能についてご紹介します。 地層線には、直線地層線で入力する方法と折れ線地層線で入力する方法がありますが、ここでは設計者ご自身が地層線の範囲を設定する折れ線地層線についてご説明します。 地層線は何に影響するの? 水平方向地盤反力係数はもちろん、すべり面の計算や深礎杭底面の地盤反力度の低減係数にも影響します。 (1)水平方向地盤反力係数への影響 水平方向地盤反力係数に乗じる斜面の影響を考慮した補正係数は、深礎杭前面から水平に延ばした線が地層と交差するまでの距離を用いて求めます(図1)。 図1のように2層ある場合では、各地層ごとの水平かぶりを用いて補正係数を算定します。 地層1のばねには地層1の水平かぶりで求めた補正係数を乗じ、地層2のばねには地層2の水平かぶりで求めた補正係数を乗じ、最も大きなばねをその深度のばねとします。 (2)すべり面への影響 すべり面は、すべり角αを少しずつ変化させて土塊の抵抗力を求め、抵抗力が最も小さくなる角度を探します(図2)。この抵抗力は、地盤の塑性化判定に用います。 すべり面の角度は、地層線が設定されている範囲でしか走査できませんので、地層線が十分でない場合は、抵抗力が最も小さくなる角度を探すことができない場合があります。 またすべり角αは90度以上になる場合もあり、地形の傾斜によってはかなり遠方まですべり面が延びる場合があります。 (3)深礎底面の極限支持力度への影響 深礎杭底面の極限支持力度は、深礎杭底面から水平に延ばした線と地表線(第1層)が交差する位置の地層の傾斜角を用いて低減係数を求めます(図3)。 交差する地表線がない場合は、水平地盤と判定され、低減係数=1.0(低減無し)となります。 どこまで地層線を設定すればよいの? それではどこまで地層線を設定すればよいのでしょうか。 (1)水平方向地盤反力係数への影響 深礎杭底面からも水平線を延ばしますので深礎杭の底面以深まで地層線が必要になります。地層に下りの傾斜角がある場合は、深礎底面以下になるまで延ばしてください。 傾斜角が緩い場合は深礎杭底面以深に設定すると現実的ではない遠方まで設定が必要になったり、水平地盤の場合はそもそも不可能です。そのような場合は、杭径の10倍以上遠方まで設定してください。 理由は、水平地盤反力係数の補正係数は、深礎杭前面から地層線と交差するまでの距離が杭径の10倍以上になると1.0固定になるためです(図4)。 (2)すべり面への影響 すべり面は少々厄介です。図2右のようにすべり面は90度を超える場合もあります。この場合は谷側に向かってすべり面がどんどん延びていきますので、止めどころを決める必要があります。 目安としては、地層線を延ばしても最小の抵抗力となるすべり面(すべり角α)が変化しなくなるまで延ばすようにします。この状態は、設定済みの地層線の範囲で抵抗力の最小のすべり面が見つかっていることになります。 (3)深礎底面の極限支持力度への影響 極限支持力度の低減係数αBは、斜面の傾斜角が10度以下の場合は1.0となりますので、傾斜角が10度以下の場合は深礎杭底面以深にまで設定されていなくても問題ありません。 傾斜角が10度を超える場合は、深礎杭底面以深まで設定してください。 地層が途中でなくなる場合の入力は? これまでご説明しましたように、地層線が短い場合は計算結果に影響する場合があります。そのため地層が途中でなくなる場合でも地層線はそこで止めずに、他の地層線と同程度に設定してください。 例えば、3層あるときの2層目がなくなるような場合は、2層目がなくなる位置から3層目の地層線と重なるように設定してください(図5) 地層線が重なる部分は、上の地層線と同じ座標としてください。 地層線の設定に便利な機能 最後に地盤条件を設定する時に使うと便利な機能についてご紹介します。 (1)地層線交差チェック機能 折れ線地層線の入力時に、上下の地層線が交差していないことをチェックします。またチェックするだけでは無く、交差した位置以遠の下の地層の座標を上の地層線に沿わせるように地層線を生成することもできます(図6)。 (2)座標変換機能 折れ線地層線の座標を上下左右にずらしたり、X座標の符号を反転させることができます。 地層線を設定してから杭の位置を動かしたり、谷側位置を左右逆に変更するような場合に使うと便利な機能です。(図7) (3)地盤条件コピー機能 「地層線は異なるが地盤定数は同じ」というケースは多いと思います。そのような場合は「地層線以外をコピー」を使うと、コピー先の地層線はそのままで地盤定数だけをコピーできます(図8)。 |
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