ちょっと教えたいお話 BS放送
  • 今回は、BS放送について紹介します。身近なようで意外と知らないBS放送。ここ最近のBSチャンネル動向、地上波放送との違いや特徴、視聴率の見方などをご紹介します。

BS放送とは?

BSは放送衛星(Broadcasting Satellite)を利用し、受信には専用アンテナや回線、対応チューナー(もしくはチューナー内蔵テレビ)が必要です。

BSメディアの特徴として、全国をカバーする広域性、全国一律の内容を届けることができる効率性・経済性、広帯域の伝送路を確保しているがゆえの高品質性(4K8Kなど)、視聴者数が増えても品質が劣化しない安定性などが挙げられます。

また、地上波に比べて広告の自由度が高いこと(長尺CM、一社提供番組等)、有料チャンネルや趣味性の高いコンテンツも数多くあるため、良質な視聴者が多いとも言われています。

一方で、地上波に比べると視聴率は低めの傾向で、また視聴年齢層は高めとなるため、番組編成もシニア向けに偏りがちです。


 

 

新規チャンネル・チャンネル統合

2022年3月、10年ぶりに2Kの無料民放BS局があらたに3局開局しました。チャンネル番号順にBS260:BS松竹東急、BS263:BS Japanext、BS265:BSよしもとの3局です。

2018年から2021年にかけて、4Kの新しいチャンネルが続々と増えてきましたが、あらたに2Kの新規3局が加わって、現在、BSは8Kが1チャンネル、4Kが9チャンネル、2Kが29チャンネルの計39チャンネルとなりました。

チャンネル配列図に示したとおり、BSには右旋と左旋があります。もともとBS放送では右旋を使っていましたが、使用できるほとんどの周波数がすでに使用されていたため、2018年に新4K8K衛星放送を始めるにあたって反対側の偏波面(左旋)も使うことになりました。この左旋4K8K放送を視聴したい場合は、新4K8K衛星放送の対応機器(テレビ・チューナー等)に加えて、高い周波数帯に対応したアンテナやケーブル等を準備する必要があります。

また、右旋のチャンネル配列図において、黄色の箇所は現在空き帯域となっているのに加えて、水色のNHK BSプレミアムが2024年3月に放送終了(NHK BS1と統合)の予定で、この帯域を含めて再編し、新たな4Kチャンネルに割り当てる動きがあります。

新4K8K衛星放送視聴可能機器台数は順調に伸びており、2022年末に1,500万台を突破したとの報道がありました。


 
出典:総務省

出典:A-PAB


視聴率の見方

BS放送は全国一波なので、同じ1%の視聴率でも対象が全国規模となります。2019年のビデオリサーチ社と民放6社の調べで、BS放送の世帯普及率は77.1%、当時の全国総世帯数に掛け合わせると、BS放送視聴可能世帯数は約4,512万世帯となります。

同じくビデオリサーチ社のデータで全国のTV所有世帯数、4歳以上の人口推計からBSでの世帯視聴率1%は約569千世帯、個人視聴率1%は約120万人となります。

地上波放送の番組もすべてが全国ネットではありませんので、BSメディアの特徴で挙げた全国一律・広範囲の放送の規模感がイメージできるかと思います。


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ちなみに、視聴率は集計単位によって大きく3つに分けられます。

まず、世帯単位でテレビが点いているかを集計する「世帯視聴率」。次に個人単位でテレビを見ていた人を集計する「個人全体視聴率」。さらに年齢や性別・職業などの特定の属性にブレイクダウンした個人単位で集計する「ターゲット視聴率」があります。

個人の特定には、調査世帯のテレビの視聴開始時と終了時に個人毎に割り当てられたボタンを押すことで計測します。

また、世帯・個人とは別に、タイムシフト視聴率と総合視聴率という指標が新たに加わりました。従来のリアルタイム視聴とは別に、放送から7日以内に録画した番組を視聴した場合にカウントされるのがタイムシフト視聴率でドラマやアニメで多く見られます。リアルタイムとタイムシフトの視聴率を合算し重複視聴を除いたものが総合視聴率となります。


出典::ビデオリサーチ

最後に

BS放送の最大の特徴である全国一波は、全国各地からの情報発信との組み合わせにも適しています。ネットでの発信でも全国の人が見ることはできますが、放送というメディアが届けることで、ネットでは出会えないコンテンツとの新たな「出会い」や公共の放送としての「信頼性」や「安心・安全」といった価値も加わります。

地域創生や文化・スポーツの振興、SDGsの進展などに適したメディアとして、BS放送が発展していく未来が見えるかもしれません。



 

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