画像生成AIで発想
ChatGPTはテキストベースのAIモデルであるが(テキストを入力してテキストを生成する)、テキストを入力して画像を生成するAIモデルもある。「Midjourney(ミッドジャーニー)」、「Stable Diff usion(ステーブルディフュージョン)」が昨年7月、8月にそれぞれリリースされた。それまでにも画像生成AIモデルは存在していたが、人間が描いたものと遜色ない画像を誰でも生成できることで、火が付いた。
昨年夏の終わり頃、台湾・国立陽明交通大学(NYCU)建築研究所が主催する、学内建築デザインコンペの外部審査委員長を務めた。画像生成AIの活用を提案したところ、NYCU側でも前向きに賛同してもらえ、全体テーマを「Architectural Design Startingwith AI Drawings」とした。進取の気性に富むメンバーと仕事ができるのはうれしい。
コンペでは、5名ほどの大学院生がチームを組み、計10チームが10日間かけて、画像生成AIで建築・都市デザインを発想し、実現可能性を検討しながら、具体的な案を作り上げていく。
最終的に、パネル、模型、ビデオ、VR/ARなどで表現された作品は、想像した以上にどのチームも質が高く、とても驚いた。
取り上げたテーマも多彩で、建築スケールや都市スケール、現実的な提案や抽象的な提案、新築やリノベーション。画像生成AIのための質問(プロンプト)は、学生自ら書いたものからSNSのハッシュタグ、小説の文章まで。成果は、 https://sites.google.com/arch.nycu.edu.tw/giadesigncompetition2022
 図3 ChatGPTへの質問(都市と建築のブログ Vol.61「木曽:エメラルドグリーン」)
 図4 図3に対するChatGPTからの回答 |
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