ピルビスワーク実践講座
連載 第15回
動けるからだを造るピルビスワーク
「長時間座りっぱなしでも作業効率を落とさない振動ベルト休憩」
~姿勢と血流5分で回復~
一般社団法人 日本ピルビスワーク協会
立花 みどり
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立花みどり
周囲を見渡すとこのイラストのように座っている方が多いのではないでしょうか。仕事に熱中するあまり、気が付くとあなた自身もこうなっているのでは?腰は丸くなり、背中は硬くなり、頭は前にズレたデスクワーク姿勢です。長時間この姿勢が続くのは、体やあなたの能力にとっても不利になります。その理由を見てみましょう。
デスクワークが体に不利な5つの理由
1. 下半身がむくむ
長時間座り続けると、内臓周りの血流が滞りやすく、下半身のむくみの原因となります。酷くなると、腰痛を引き起こす場合もあります。
2. 判断力が低下、すべてが面倒になる
デスクワーク姿勢が続くと腰だけでなく、背骨に過度な負担がかかります。背骨は脳と体の隅々をつなぐ神経の通り道なので、特に肩甲骨の間辺りに位置する脊髄が圧迫されると、末端の刺激が脳に伝わる感覚が鈍くなり、さらに脳からの指令を体の各部分に伝える信号が弱くなるので、判断力や行動力が低下します。
3. 頭がぼんやり、うっかりミスが増える
頭の位置が前にズレると、背骨から肋骨の周囲も硬くなり横隔膜の動きが低下。その結果、体内に取り込む酸素が低下します。さらに肩や首の凝りも影響して脳への酸素供給が集中して思考することができなくなり「頭がぼんやりする」といった状態になります。
4. 自律神経のバランスが崩れる
緊張が伴う仕事は交感神経が優位になりがちです。呼吸が浅くなり、いつもイライラ、ストレスフルな状態が続いてしまいます。
5. 男性性・女性性の低下
長時間同じ姿勢を続けることで骨盤や股関節周囲の筋肉が硬くなる事で骨盤底筋や泌尿器系、生殖器系への血流が滞り働きが低下してしまいます。
オススメ!仕事の合間に“骨振動ベルトストレッチ”
姿勢と血流を回復!
座り続けているとつい手を回したくなる背中~腰。そこに振動ベルトを当てると、骨盤と背骨を正しい位置に整え血流が回復!さらに脊髄神経を圧迫していた背中の凝りを緩めるので、首の負担も軽減されて、正しい姿勢を保ちやすくなります。
呼吸の安定と代謝アップ!
背中から伝わる振動ベルトの刺激は胸椎~肋骨へ伝わりやすく胸郭の動きが良くなり呼吸が楽になります。横隔膜、腹筋群、骨盤底筋などの体幹部の筋肉が連動し、体幹が活性化。腰の負担を減らし、代謝を上げる効果まで!
業務効率が圧倒的に上がる!
仕事の途中に振動ベルトを取り入れることで、体の緊張をほぐし、頭がスッキリリフレッシュします。短時間で集中力を取り戻し、効率的な仕事が可能になります。デスクワーク中でも、椅子に座ったまま行えるため、わざわざ運動やストレッチをするのが面倒な方にも気軽に実践できます。
実践!座ったまま骨振動ベルトストレッチ
今回は、この5つの不利を短時間で解消するための振動型ストレッチベルトの効果的な使い方を紹介します。
椅子に浅めに座り、足裏を床にしっかりとつけ、骨盤を立てて座ります。背筋は軽く伸ばした状態でスタート。
1 足裏の振動 1分
振動ベルトを足裏にかけてハンドルを引きながら、反射する力で背骨を上に伸ばす感覚を感じます。下半身にの血流を一気に回復。
2 もも裏の振動 1分
ベルトを太ももの裏に回して、ハンドルを上に引き伸ばしながら姿勢を整えます。腰痛持ちの方はここを念入りに行いましょう。
3 腰の振動 1分
ベルトを腰に当ててベルトを前方に伸ばします。反射する力で腰を伸ばして姿勢を整えます。
4 背骨の振動ストレッチ 1分
背骨の前後左右の動き
ベルトを背中の中央に回して振動させ、背骨を前後左右に揺らすように動かし、腰から背骨周りをほぐします。
5 肩~首の振動ストレッチ 1分
肩~首にベルトを当て振動させながら体を左右に捻る傾ける動作を繰り返します。
効果をチェック!
背中から首が羽が生えたように軽くなります。自然と姿勢が良くなり、体が温かく呼吸がラクになる感覚を確認します。
骨振動ベルトストレッチで期待される効果まとめ
椅子に座ったままできる振動ベルトは忙しいデスクワーカーにとって、手軽で効果的な自己ケア法です。小休憩のタイミングや仕事の切り替え時に活用しましょう!
詳しくはYouTube動画で紹介していますのでぜひご覧ください。
(Up&Coming '25 春の号掲載)
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