マイオカインとは
筋肉には骨格筋、心筋と平滑筋がありますが、大半は骨格筋です。骨格筋の約70%は下半身の筋肉です。骨格筋は身体活動を支えるとともに、血液中の糖や脂質の多くを消費する代謝臓器でもあります。マイオカイン(Myokine;myo=筋、kine=作動物質)は、筋肉を動かすことで骨格筋から分泌される細胞間情報を伝達する生理活性物質(サイトカイン:cytokine)のグループの総称です。現在発見されているもので40~50ほど、同定されていないものや代謝物を含めると数百もの成分があるといわれています。筋肉だけでなく全身の臓器や組織とコミュニケーションをとり、機能の調整をしています。図1にいろいろなマイオカインとその働きを示しています。
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図1 |
マイオカインはちょっとだけ身体を動かすレベルを上げれば増えるといわれています。例えば、いつもより早歩きするとか、なるべく階段を使うことです。またマイオカインは新しい筋肉から分泌されるため、全く運動していないと筋肉の新陳代謝が行われていないので、分泌されにくくなります。特にマイオカインは腰から下の筋肉から主に分泌されるので、毎日の筋トレとして、例えば10回のスクワット3クールをウォーキングの前に行ううことは効果的です。
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