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要素中心の値表示

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あるユーザ様より、応力値の要素中心の値を表示するため、数値図の出力位置指定を要素中心にして実行したところ、リストの出力と合わない、との問い合わせがありました。


今回、要素中心の値表示についての注意点などを紹介いたします。

数値図による要素中心表示

LISAで解析を行った場合、要素成分のデフォルトの出力位置は積分点になっています。HEXA要素の場合、8点に出力されています。


図1 HEXA要素出力位置-積分点

数値図による要素中心表示

数値図で出力位置を要素中心で実行した場合、描画状態によって表示される値が異なることがあります。

図2のように透視図の場合は要素中心となりますが、同じ要素中心出力でも隠線図の場合は、要素表面での面中心の値が表示されます。


図2 要素中心で出力ー透視図(左)と隠線図(右)

FEMOSでは、要素成分の値をFEM解析コード(ソルバー)の出力位置以外で表示する場合、必ず外挿、内挿の補間計算を行います。

数値図の場合、積分点の値は一旦、節点の値として外挿補間されます。


図3 外挿補間イメージ

次に内挿補間を行いますが、描画状態によって、透視図であれば要素中心の値に、隠線図であれば面中心の値にします。

リスト出力の場合は、描画には依存しないので「出力位置:要素中心」は要素中心の値となります。


図4 透視図の要素中心内挿補間イメージ     図5 隠線図の要素中心内挿補間イメージ


要素色分けによる要素中心表示

要素中心の値を表示したいからと言って、透視図で数値図を描画するのは現実的ではありません。一つの方法としてはLISAで解析出力位置を要素中心にすることが挙げられます。 しかし、出力位置を変更することで解析をやり直したり、また要素中心出力は積分点より解析精度を落とすことになりますので、こちらはあまりお勧めしません。

 

別の方法として、Ver.11で追加された[結果]-[要素色分け]の数値描画機能を使用します。要素色分けは解析値を要素中心の値にして、要素毎に色分けする機能ですが、色分けではなく、その数値を表示する指定ができるようになりました。この機能により、描画状態(透視図、隠線図)に関わらず要素中心の値を形状上に表示することができます。こちらはリストの出力とも一致します。


図6 [結果]-[要素色分け]の数値表示


(Up&Coming '23 秋の号掲載)

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