限界状態設計によるI桁、箱桁の主桁設計計算を行うプログラム
初版リリース:2014.10.20
鋼連続合成橋(I桁)及び単純合成桁(箱桁)について、限界状態設計法による主桁の設計計算を支援するプログラムです。合成後に対して、終局限界状態及び使用限界状態について照査を行います。
※本製品で使用している計算式は「鋼・合成構造標準示方書」記載の計算式と異なる箇所があります。詳しくは下記の【鋼断面の計算(限界状態設法)と2007年制定鋼・合成標準指標書との比較】をご参照ください。
▲適用可能な主桁断面
照査結果
鋼断面の計算(限界状態設計法)と2007年制定鋼・合成標準示方書との比較
※本製品「鋼断面の計算(限界状態設計法)」と比較しているのは、『2007年制定 鋼・合成構造標準示方書』及び『「鋼・合成標準示方書に基づく新たな設計」講習会資料』です(グレー部分は対応項目が不明であることを示します)。
項目 | 現行計算方法 | 2007 年制定 鋼・合成構造標準示方書 |
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合 成 桁 の 適 用 条 件 |
腹板の 幅厚比 |
(水平補剛材が無い場合) |
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圧縮フランジ 幅厚比 |
b/16 ※座屈に対する最小板厚 | |||||||||||||||
引張フランジ 幅厚比 |
b/16 ※座屈に対する最小板厚 | |||||||||||||||
フランジ幅 |
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フランジ厚 |
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フランジ面外 剛性 |
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コンパクト・ ノンコンパクト の判定 |
(コンパクト断面) (ノンコンパクト断面) 上記以外 |
(正曲げ) (コンパクト断面) (ノンコンパクト断面) (ψ>-1.0) (スレンダー断面) 上記以外の断面 (負曲げ) (JSSC試案による断面区分の判定式) 圧縮フランジ幅厚比の判定 上記3 式を満足する場合はコンパクト断面(Mr=Mpl)。 そうでない場合は、ノンコンパクト断面(Mr=MyJSSC)。 |
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終 局 限 界 状 態 |
曲げ耐力 上限値 |
※σy≦485N/mm² が前提。 |
(コンパクト断面)
(ノンコンパクト断面) Mr=My (スレンダー断面) Mr=Mcff |
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圧縮フランジ の照査 |
道路橋示方書の規定 4.2.3 及び3.2.1 による。
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引張フランジ の照査 |
引張フランジの最大引張応力度を降伏強度σy に対し て照査する。 判定: |
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ウェブの 照査 |
ウェブ板厚比 |
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その他の 照査 |
相関幅厚比 |
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鉄筋の照査 | 判定:
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せん断耐力 | Baslerの式 |
Baslerの式 |
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曲げと せん断の 組み合わせ に対する 照査 |
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使 用 限 界 状 態 |
永久変形の 照査 |
組み合わせ荷重の圧縮・引張について最大応力度で照査する。 安全率γser=1.15 を確保する。 引張フランジ |
上フランジ
ウェブ幅厚比 |
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腹板の 弾性座屈 |
道路橋示方書に規定された曲げモーメントとせん断力とを受ける板の弾性座屈照査式を用いる。 ※安全率を1.15 とする。 |
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床版コンクリートの ひび割れ幅の 照査 |
「PC 床版鋼連続合成2 主桁橋の設計・施工マニュアル」 に基づいて行う。
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架 設 時 |
応力度 | ※合成前断面で照査。 ※架設時の割増係数1.25 を考慮。 合成応力度の判定 : |
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腹板の弾性 座屈照査 |
※使用限界状態と同様の照査 | ウェブ幅厚比 σcr :限界圧縮力 |
対象項目 | 概要 | |||
対象部材 | 主桁 | ○ | I桁、箱桁(一室) | |
垂直補剛材 | × | |||
ずれ止め | × | |||
横桁 | × | |||
対象状態 | 架設系 | ○ | ||
完成系 | 終局限界状態 | ○ | ||
使用限界状態 | ○ | |||
疲労限界状態 | × |
道路橋示方書 | (社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 II 鋼橋編 平成24年3月 ※1 (社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 II 鋼橋編 平成14年3月 ※1 |
示方書 | (社)土木学会、鋼・合成構造標準示方書 総則編・構造計画編・設計編 平成19年3月 |
※1:道示 II 3.2.1,4.2.3による局部座屈,横座屈に対する抵抗強度。腹板の弾性座屈照査。
※道路橋示方書(平成24年3月)には対応しておりません。
鋼道路橋の断面設計ツールです。
鋼断面の断面諸量算出、設計断面力に対する応力度と安全性の照査、最小板厚の照査および疲労照査を容易に行うことができます。せん断応力度については、平均せん断応力度およびせん断流理論による応力度算定に対応しています。
主な機能と特長
項目\断面形 | I桁曲げ部材 | 箱桁曲げ部材 | 軸力部材 | |||||||
非合成 | 鋼床版 | 合成 | 非合成 | 鋼床版 | 合成 | 箱形 | トラス形 | 鋼管 | H形鋼 | |
軸方向力 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
一軸曲げ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
二軸曲げ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
付加応力度 | ○ | ○ | ||||||||
NとM | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
せん断力 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ねじり | ○ | ○ | ○ | ○ | ○※ | ○ | ||||
SとM | ○ | ○ | ○ | |||||||
曲げとせん断 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
板厚チェック | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
抵抗モーメント | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
補鋼材鋼度 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
リブの照査 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○※ | ||||
疲労照査 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
※印はトラスI形では照査しません。
断面諸量
設計に必要な断面諸量については、以下の項目について算定しています。
・断面積(Gross値),合成断面のときは換算断面の値
・水平軸回り(Z軸)断面二次モーメント
・鉛直軸回り(Y軸)断面二次モーメント
・ねじり定数
・相乗モーメント
・非対称断面の主軸の傾き、反時計回りに回転するときプラス
・主軸水平断面二次モーメント
・主軸鉛直断面二次モーメント
・図心から断面上縁までの距離(>0)
・図心から断面下縁までの距離(<0)
・図心までの距離(鉛直方向)
・図心までの距離(水平方向)
照査項目
照査項目は次の通りです。
・軸力による直応力度
・曲げモーメントによる直応力度
・軸力と曲げモーメントによる直応力度
・曲線I桁の付加応力度
・せん断力によるせん断応力度
・ねじりモーメントによるせん断応力度
・直応力度とせん断応力度による合成応力度
・最小板厚のチェック
・抵抗モーメント
・補剛材の必要剛度
・疲労照査
なお、本製品で表示される許容応力度は主荷重に対するものを用いているため、他の荷重状態を照査する場合は設計断面力を常時換算して入力する必要があります。
Ribテーブル
Ribテーブルとは各計算ケースで使用したいリブをタイプごとに選択したもので、Ribの入力ではこのテーブルから設置種類(平鋼/球平形鋼/閉リブ/不等辺山形鋼/T形)を指定します。
照査結果
照査結果の出力帳票については、各断面毎にコンパクトにまとめており、そのまま計算書の一部としてご利用いただけます。 また、合成I桁断面及び合成箱桁断面については、手計算で計算過程が追える詳細出力に対応しています。 照査結果については、各断面毎に同一画面内で容易に確認できますが、照査結果一覧機能を利用することで、参照したい結果をすばやく表示することができます。
疲労照査について
道示Ⅱ(H24)・「5.3 疲労設計」(p.191)に「鋼橋の設計にあたっては、疲労の影響を考慮するものとする。」と明示されており、本製品でも「疲労照査フロー」に準拠し、照査1および照査2の方法で照査を行います。
照査1 : 一定振幅応力に対する応力範囲の打ち切り限界を用いた照査(寿命無限)
照査2 : 累積損傷度を考慮した疲労照査(寿命有限)
断面種別 | 対象部材 |
非合成I桁 | プレートガーダーの主桁,横桁など |
鋼床版I桁 | 鋼床版I桁 |
合成桁 | 単純活荷重合成桁のI桁,箱桁 |
非合成箱桁 | 箱桁 |
鋼床版箱桁 | 鋼床版箱桁 |
箱桁 | ラーメン橋脚の梁,柱,アーチリブ,補剛桁など |
トラス形 | トラスの上・下弦材、腹材、横構、アーチリブなど |
鋼管 | 入力値または「'11 JBA manual デザインデータブック」P203「6-5 鋼管、角形鋼管、ステンレス鋼管、ガス管、電線管」の一般構造用炭素鋼鋼管(JIS G 3444) |
H形鋼 | 「’11 JBA manual デザインデータブック」P192「6-4 形鋼、軽量形鋼」のH形鋼(JIS G 3192) |
道路橋示方書 | 道路橋示方書・同解説 II 鋼橋編 平成24年3月 (社)日本道路協会 |
※ 2021年4月からの消費税総額表示義務化に伴い、価格表記を「税抜」から「税込」へ移行いたします。
本体価格
価格は税込表示です
■本体価格
製品名 | 価格 |
---|---|
鋼断面の計算 (限界状態設計法) | ¥352,000(税抜 ¥320,000) |
■フローティングライセンス価格
本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。
製品名 | 価格 |
---|---|
鋼断面の計算 (限界状態設計法) | ¥140,800(税抜 ¥128,000) |
サブスクリプションサービス 契約価格
■サポート内容
・バージョンアップ無償提供 ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX) ・ダウンロードサービス ・保守情報配信サービス
※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。
価格は税込表示です
対象製品 | 初年度 | 1年 |
---|---|---|
サブスクリプション(鋼断面の計算 (限界状態設計法)) | 無償 | ¥140,800(税抜 ¥128,000) |
サブスクリプション(鋼断面の計算 (限界状態設計法) フローティング) | ¥197,120(税抜 ¥179,200) |
■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能
■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能
■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。
※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。
※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。
レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス
価格は税込表示です
■レンタルライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
鋼断面の計算 (限界状態設計法) | ¥158,400 | ¥186,560 | ¥228,800 |
■レンタルフローティングライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
鋼断面の計算 (限界状態設計法) | ¥264,000 | ¥313,280 | ¥387,200 |
製品名 | アカデミー価格 |
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鋼断面の計算 (限界状態設計法) | ¥281,600(税抜 ¥256,000) |
バージョンアップ開発履歴
■バージョンアップ、リビジョンアップ(無償保守)の主な内容を一覧にしています。
旧版改訂、リバイバル版リリース時などの場合にご参考ください。
鋼断面の計算(限界状態設計法) | ||
バージョン | リリース日 | 主なバージョンアップ内容 |
1.0.0 | 14/10/20 |
|
動作環境
OS | Windows 10 / 11 | |
---|---|---|
CPU | OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境 | |
必要メモリ(OSも含む) | OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境 | |
必要ディスク容量 | 約100MB以上(インストール時及び実行時含む) | |
ディスプレイ(画面解像度) | 1024×768以上 フォントサイズは[小さいフォント]のみをサポートしています。 |
|
入力データ拡張子 | F6K | |
ファイル出力 | F8出力編集ツール対応:TXT、HTM、 PPF、DOC、 DOCX、PDF、 JTD、JTDC |
製品購入/お問い合わせ窓口
■FORUM8 オーダーページで購入
製品購入 - オーダーページ にて、バージョンアップ・新規製品・各種サービスの御見積作成・申込・決済ができます。
クレジット利用や、分割払いシステムでの購入も可能です。
ご質問は、バージョンアップセンタ(vc@forum8.co.jp)までお気軽にお問い合わせ下さい。
本製品は、鋼連続合成桁橋(I形)および単純合成桁(I形・箱形)について、限界状態設計法による主桁の設計計算を支援するプログラムです。
参考文献は下記の通りです。
道路橋示方書・同解説Ⅱ鋼橋編 平成24年3月 (社)日本道路協会*1
道路橋示方書・同解説Ⅱ鋼橋編 平成14年3月 (社)日本道路協会*2
2007年制定 鋼・合成構造標準示方書 総則編・構造計画編・設計編 平成19年3月 (社)土木学会
AASHTO LRFD Bridge Design Specifications Third Edittion 2004、2004 AmericanAssociation of State Highway and Transportation Officeals
*1,*2:道示Ⅱ3.2.1,4.2.3による局部座屈、横座屈に対する抵抗強度。腹板の弾性座屈照査。
主な照査内容は下記の通りです。
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