New Products & Service Suite

UC-1 Engineer's Suite®
仮設土工スイート

UC-1シリーズ各製品のセット版。クラウド対応、CIM機能強化。

         
製品構成・価格

はじめに

UC-1 Engineer's Suite 仮設土工スイートは、「仮設工」と「道路土工」関連の製品を組み合わせたセット版です。今回は「道路土工」を中心に、仮設土工スイートの最新基準への対応や直近で追加された便利な機能についてご紹介します。

擁壁の設計・3D配筋

「擁壁の設計・3D配筋」では、最新版で新たに対応した土地改良「農道」(令和6年版)の他にも、最新の自治体基準への対応を随時行っております。現在、「擁壁の設計・3D配筋」にて対応している自治体基準の最新版は表1の通りです。

自治体 基準名
東京都 都市計画法の規定に基づく開発行為等の手引 令和6年
7月 東京都都市整備局
盛土規制法に係る手引 令和6年4月 東京都都市整備局
川崎市 宅地造成に関する工事の技術指針(第2次改訂版)
平成22年8月 川崎市まちづくり局 ※令和5年7月に一部改訂
横浜市 宅地造成の手引 令和6年4月 横浜市建築局
名古屋市 宅地造成工事技術指針 平成28年4月
名古屋市住宅都市局 ※令和4年4月に一部改訂
京都市 京都市開発技術基準 令和4年4月 京都市都市計画局
都市景観部開発指導課
広島市 広島市開発技術基準 令和5年5月 広島市
札幌市 宅地造成の手引き 令和5年5月 札幌市都市局市街地整備部開発指導課
神戸市 宅地造成工事許可申請の手引き 技術基準編
令和7年1月 神戸市建設局
大阪府 宅地造成等に関する設計指針 令和6年4月大阪府環境
農林水産部みどり推進室/大阪府都市整備部住宅建築局建築指導室
福岡市 福岡市開発技術マニュアル 令和6年4月 福岡市

 

「擁壁の設計・3D配筋」では上記自治体ごとに選択を設け、選択した際に各自治体基準に沿った設定値・初期値を自動でセットする機能を設けております。自治体基準は基本的には「盛土等防災マニュアルの解説 令和5年11月 ぎょうせい」がベースとなりますが、それぞれの基準に応じた基準値や安定計算の考え方を内部で自動設定することで設定の煩わしさを解消しています。これにより、各自治体基準での検討を簡単に行うことができますので、ぜひご活用ください。

 

図1 自治体基準選択

BOXカルバートの設計・3D配筋

「BOXカルバートの設計・3D配筋」では、直近のアップデートにて「設計要領第二集 カルバート 建設編 令和元年7月NEXCO(以下、設計要領R1年版)」や国土技術政策総合研究所資料第1247号「大型のボックスカルバートの耐震性照査手法に関する研究(以下、国総研資料1247号)」に対応しています。今回はこれら2つの基準で行われている層間変形角の照査についてご紹介いたします。

層間変形角の照査は「設計要領R1年版」ではレベル2地震時照査項目として、「国総研資料1247号」の中で限界状態2の照査として記載があり、本プログラムではレベル2地震時の照査項目の一つとして、照査を行うか否かの設定を設けております。


 

図2 レベル2地震時照査項目


 

図2のとおり、層間変形角の照査は、NEXCO(「設計要領R1年版」)の方法と大型カルバート(「国総研資料1247号」)の方法とで照査方法が異なっており、両方の照査方法に対応しております。

NEXCOの方法による層間変形角の照査は、許容層間変形角θaを1/30とし、これを超えないような照査を側壁の上下端で行います。層間変形角θの定義は下記の通りです。

上部

下部
 

ここに、
δ :相対変位(m)
L :スパン長(m)
θ1:上部回転角(rad)
θ2:下部回転角(rad)

 

図3 層間変形角モデル図(NEXCO)


大型カルバートの方法による層間変形角の照査は、許容層間変形角θaを1/100とし、これを超えないような照査をカルバートの内空ごとに行います。層間変形角θの定義は下式の通りです。

ここに、
d1 :短い方の構造物の対角線長さ(m)
d2 :長い方の構造物の対角線長さ(m)
b :構造物の幅(m)
h :構造物の高さ(m)

また、層間変形角θからは、相対変位δを算出することができます。
δ=θh

図4 層間変形角モデル図(大型カルバート)

(Up&Coming '25 春の号掲載)

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