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揚排水機場の設計計算 Ver.5

「河川構造物の耐震性能照査指針・解説」に準拠し、揚排水機場の設計計算を行うプログラム

3DA対応
電子納品
3D PDF

●新規価格 715,000円(税抜 650,000円)

 


●リリース2024年12月

配水池・揚排水機場の設計セミナー
日時 : 2025年1月29日(水)9:30~16:30
会場 : 東京本社・各会場(TV会議)/オンライン
参加費 : ¥19,800(税抜 ¥18,000)

Ver.5の改定内容

「河川構造物の耐震性能照査指針・解説-Ⅴ.揚排水機場編-」が令和6年3月に改訂されました。本改訂では、地震時地盤変位の算定方法の変更や新しい照査の追加など多くの変更点があります。

 

Ver.5では、主に本改訂内容の対応を行いました。今回はこれらの内容についてご紹介します。

応答変位法の振幅及び周面せん断力の算定式の変更

平成28年版の式から大幅に変更になりました。また、平成28年度版の式中の1次固有周期Tsは、Ts=1.25・TGで求めていましたが、令和6年版では収束計算で求めるように変わりました。

 

式1 平成28年版

 

ここに、
u(z) :zの深さの地震時地盤変位(m)
τ(z) :zの深さの地震時周面せん断力(kN/m2)
z   :地表面からの深さ(m)
TS  : 地震時における表層地盤の1次固有周期(=1.25・TG)(s)
TG  :地盤の固有周期(s)
SV : 耐 震 性能照査上の基盤面における速度応答スペクトル(cm/s)
H :表層地盤の厚さ(m)
ρ(z) : zの深さの湿潤単位重量(t/m3)
VSD : 地震時におけるzの深さの地層のせん断波速度(m/s)
ηi(zi):i番目の地層のせん断ひずみモード分布(1/m)

 


式2 令和6年版

 

ここに、
ui(zi):ziの深さの地震時地盤変位(m)
τi(zi):ziの深さの地震時周面せん断力(kN/m2)
zi  :地表面からi番目の地層上面からの深さ(m)
β  :刺激係数
cD :減衰定数別補正係数
cD0 :速度応答スペクトルの減衰定数を調整するための補正係数
TS :地震時における表層地盤の1次固有周期(s)
SV :耐震性能照査上の基盤面における応答速度(cm/s)
φi(zi):i番目の地層の変位モード
ρi :i番目の地層の湿潤密度(t/m3)
VSDi :地震時におけるi番目の地層のせん断波速度(m/s)
ηi(zi):i番目の地層のせん断ひずみモード分布(1/m)


[基本データ]画面に追加した「適用基準」で、平成28年版または令和6年版を選択することができ、平成28年版の計算も行うことができます(図1)。

 

図1 基本データ画面


層間変形角の照査の追加

限界状態2及び限界状態3を超えないことの照査に、機場本体に生じる層間変形角が層間変形角の制限値を超えないことの照査が追加されました。これは、地震後における機場本体の修復を容易に行い得る状態にとどめるための照査になります。

なお制限値は、限界状態2、限界状態3ともに1/100を目安とします。
次式を満足することを照査します。

γ≦γa
ここに、
γ :層間変形角
  γ=δs/h
γa:層間変形角の制限値
δs:層間変形量(m)
  δs=(d22-d12)/4b
b :機場本体の幅(m)
h :機場本体の高さ(m)
d1 :機場本体の短い方の
  対角線長さ(m)
d2 :機場本体の長い方の
  対角線長さ(m)

図2 層間変形角の照査


その他の対応

ご紹介したもの以外にも、地域別補正係数の取扱いの変更、設計水平震度の取扱いの変更や液状化判定式の変更があり、合わせて対応を行っております。


(Up&Coming '25 新年号掲載)

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