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UC-1・UC-1 Cloud 統合版
BOXカルバートの設計・3D配筋 Ver.24

BOXカルバート1~3連の断面方向、縦方向ウイングの設計・図面作成プログラム

3DA対応
計算・CAD機能
3D配筋対応
Cloud統合
電子納品
SXF3.1
IFC
3D PDF

●新規価格

Advanced 396,000円(税抜 360,000円)
Standard 319,000円(税抜 290,000円)
Lite 217,800円(税抜 198,000円)

 


●リリース2024年8月

Ver.24改訂内容

「BOXカルバートの設計・3D配筋 Ver.24」では、下記の機能追加を行います。


• 国土技術政策総合研究所資料第1247号「大型のボックスカルバートの耐震性照査手法に関する研究」に準じた計算への対応

解析方法

今回、国土技術政策総合研究所資料第1247号「大型のボックスカルバートの耐震性照査手法に関する研究」(以下「国総研資料第1247号」)に対応いたします。従来形のボックスカルバートに該当しない大規模なボックスカルバートにおいて、耐震性照査を適用する方法の一つとして、非線形応答変位法にて解析を行います。


初期荷重時においては、ボックスカルバートに作用する常時の死荷重、土圧等を各要素に載荷し、初期断面力を計算します。その後、地震の影響を作用させた解析を行います。国総研資料第1247号において「レベル2地震動に対する耐震性評価にあたっては、構造物、地盤、また両者の接触面で発揮される材料非線形性の影響を考慮する手法が必要」とされています。そこで、モデル中の節点のうち地盤と構造物の接触面に着目し、これらの反力特性の設定によりこの手法を実現します。


地震時の影響を考慮した解析モデルは、地盤(G)、躯体(S)以外に、接触面でのすべりや剥離を表現するために地盤と躯体間のモデル化(G’)を行います。地盤系のFEM解析製品であればジョイント要素を用いてモデル化を行いますが、本製品では「Engineer’s Studio®」を用いて、ジョイント要素をバネ要素としてモデル化を行います。


地盤(G)には、地震時地盤変位を考慮し、躯体(S)には慣性力を考慮します。また、地盤と躯体間には、地震時周面せん断力を考慮します。各節点間は、バネ要素として「地盤のバネ要素」と「ボックスカルバート本体との境界面のせん断方向のバネ要素」にてモデル化を行います。要素」にてモデル化を行います。 また、部材毎の地盤反力係数は、「Geo Engineer’s Studio®」を用いて計算します(図1)。

 

節点S’ :構造物の節点のうち地盤との接触面上のもの
節点S :構造物の節点のうちS’以外のもの
節点G’ :地盤の節点のうち構造物との接触面上のもの
節点Go :地盤の節点のうちG’以外のもの

 

図1 地盤反力係数計算モデル

 

節点Goと節点G'、節点G'と節点S'はそれぞれバネ要素で接続されており、異なる反力特性を持ちます。ここで、節点Goと節点G'を接続するバネを「バネ要素」、節点G'と節点S'を接続するバネを「ジョイント要素」と呼称します。地震時地盤変位は節点Goに、周面せん断力は節点G'に載荷します。


周辺地盤との接触面の反力特性について頂版を例に説明します。

 

図2 頂版の反力特性の例

 

図2のようにバネ要素の鉛直方向の反力特性には上限値を設けバイリニア型のモデルとします。頂版の場合、上限値PVTUは下記式で求めます。

 

 

ここに、

PVTU :頂版の鉛直方向地盤反力度の上限値(kN/m2
γ :頂版上の土の単位体積重量(kN/m3
B :躯体幅(m)
H :頂版の土被り(m)
φ :土のせん断抵抗角(°)

 

節点G'と節点S'を接続する鉛直方向のジョイント要素では、頂版と周辺地盤間の剥離を表すものとして反力度の下限値=0kN/m2を設定します。また、せん断方向については頂版と周辺地盤間のすべりを表すものとして正負両方向に制限値PSTUを設けます。

 

頂版の場合、制限値PSTUは下記式で求めます。

 


ここに、
PSTU :頂版の接触面におけるせん断反力度の上限値(kN/m2
c :土の粘着力(kN/m2
φ :土のせん断抵抗角(°)
PVTJ :頂版の接触面における鉛直方向反力度(kN/m2

 

側壁に関しても同様に、水平方向のバネ要素をバイリニアとします。国総研資料第1247号では多層地盤の場合のバネの上限値の算出方法についても記載されていることから、多層地盤の入力も可能としております。底版についても鉛直方向のバネ要素をバイリニアとします。

おわりに

Ver.24では上記対応の他に、計算書の表記改善、ユーザインタフェースの改善等の要望対応を予定しております。今後もお客様のご要望に合わせたアップデートを提供し、より使いやすく便利なソフトウェアを目指して参りますので、どうぞご期待下さい。


(Up&Coming '24 盛夏号掲載)

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