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UC-1 Engineer’s Suite構造解析上部工スイート

UC-1シリーズ各製品のセット版。クラウド対応、CIM機能強化

製品構成・価格

はじめに

構造解析上部工スイートは、「構造解析/断面」と「橋梁上部工」関連の製品を組み合わせたセット版です。今回は、構造解析上部工スイートを用いた鋼橋上部構造の設計を行う際に役立つ情報をご紹介します。


構造上部工スイートでの鋼橋設計

構造上部工スイートで鋼橋上部構造の設計を行う場合、「任意形格子桁の計算」を用いることになります。本製品は格子桁の汎用的な平面骨組解析を行い断面力・変位・反力の算定を行う製品ですので、線形座標計算や断面の応力度計算、設計照査機能には対応しておりません。そのため、別途計算した線形座標を取り込んだり、格子計算で算定した断面力を用いて断面計算プログラムである「鋼断面の計算」にて照査を行うことが必要となります。「UC-1 Engineer's Suite任意形格子桁の計算(部分係数法・H29 道示対応) Ver.3.0.0」では、新機能として登録断面機能による断面形状の作成と断面剛性の自動算出、断面計算機能として曲げ応力度と抵抗モーメントの算出に対応しております。今後は「任意形格子桁の計算」単独での鋼橋設計が行えるようにさらに拡張を行っていく予定です。


補強設計

ここでは、「任意形格子桁の計算」と「鋼断面の計算」を用いた鋼橋における補強設計の流れについてご紹介します。データ作成の一連の手順をご確認ください。
1)「鋼断面の計算」で断面形状と照査用データを作成し、断面諸量(断面積、剛度)を算定します。


図1 断面諸量の算定

2)「任意形格子桁の計算」で格子モデルを作成します。その際、格子モデルの断面データには、「鋼断面の計算」で得られた断面諸量(断面積・剛度)を入力します。「UC-1 Engineer's Suite 任意形格子桁の計算(部分係数法・H29 道示対応) Ver.3.0.0」では、1~2)の作業を簡略化することができます。
3) 格子計算で得られた断面力を「鋼断面の計算」に入力し、応力度を算定します。


図2 断面力の適用

4) 断面照査結果がNG となって補強を行う場合は、「鋼断面の計算」で補強断面を作成し、補強断面の断面諸量(断面積、剛度)を算定しておきます。
5) 「任意形格子桁の計算」に戻り、補強範囲の部材に補強後の断面諸量(断面積・剛度)を入力し、補強後の格子解析データを作成します。
6) 補強後に格子解析を実行し、算定された補強後断面力を再び鋼断面の補強断面に入力し、補強断面での断面応力度を算定します。もし、ここでも断面照査結果がNG となる場合は、補強断面の形状・材質などを再検討します。


クリープ、乾燥収縮、温度差による不静定力

合成桁では、コンクリート床版のクリープ、乾燥収縮あるいは鋼桁との温度差によるひずみが拘束されることにより軸力、曲げモーメント(静定力)が生じます。「任意形格子桁の計算」や「鋼断面の計算」では、これらの荷重による断面力を道路橋示方書Ⅱ編14.2章に記載された式にて算出します。連続桁などの不静定構造物においては、これらの荷重による変形が中間支点において拘束されるため、両端が単純支持された桁の中間支点位置に集中荷重が作用した場合のようなモーメントが生じます。これが不静定力と呼ばれ、「任意形格子桁の計算」における2次力に該当します。

荷重の種類 荷重の範囲
クリープ 後死荷重による曲げが正の区間
乾燥収縮 中間支点付近0.15Lの区間を除く
温度差 橋梁全区間

表1 不静定力を求める際の荷重の範囲


「鋼断面の計算」では、断面力としてクリープ、乾燥収縮、温度差による不静定力を考慮できます。「任意形格子桁の計算」の結果を適用する場合は、2次力分のみの断面力を入力することになりますのでご注意ください。


おわりに

「UC-1 Engineer's Suite 任意形格子桁の計算(部分係数法・H29道示対応)」では、Ver.3.0.0より鋼断面計算機能をサポートしており、現在も機能拡張として各種照査機能の充実化を図っております。この改訂により、単体での鋼橋設計が可能となり、ユーザにとって大幅な工期削減に繋がると考えられます。今後も、ユーザの期待する製品の機能向上を随時行ってまいりますので、どうぞご期待ください。


(Up&Coming '23 新年号掲載)

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