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はじめに 今回は仮設土工スイート製品の中から、仮設工を中心に、新たに追加した機能や関連する製品間のデータ連携、CIM機能強化について紹介します。 仮設構台と土留め工の設計 「仮設構台の設計・3DCAD」では、以下の機能に対応しました。
支柱(くい)部材として鋼管杭に対応し、新たな基礎タイプとして支持杭、コンクリート基礎に加えて敷桁を追加することにより、さらに検討の幅が広がりました。 また、今回の荷重機能の強化につきましては、路面覆工の検討を行っている場合は、仮設構台の設計だけでなく土留め壁に作用する鉛直荷重にも影響します。「道路土工 仮設構造物工指針」には「土留め壁に作用する鉛直荷重としては、必要に応じて、覆工受げたに生じる最大反力を荷重として考慮する」という記載がありますが、「仮設構台の設計・3DCAD」では、計算実行後に覆工受げたに生じる最大反力を土留め壁に作用する鉛直荷重として考慮した「土留め工の設計・3DCAD」データをエクスポートすることができます(図4)。 この時、壁体種類により換算する鉛直荷重が変わりますが、エクスポート時には壁体条件に応じて換算された値が自動的にセットされたデータが生成されますので、特に複雑な値の換算などを意識することなく土留め工の設計まで効率的に行うことができます。 CIM機能の強化 CIM機能の対応として、3Dアノテーション(寸法線)、3Dアトリビュート(属性)に加え、地盤情報を使用する製品につきましては、ボーリング交換用データのインポート機能にも順次対応しております。ボーリング交換用データはXML形式のオープンフォーマットですので、Webサイト上で公開されているものを含めて様々な箇所より閲覧・取得することができます。 本機能では、ボーリング交換用データ(XMLファイル)を読み込むことで、自動的に各層の「深度」・「堆積時代」・「土質」・「平均N値」などを決定し、製品の地盤データに反映させることができます。また、製品によりN値から地盤パラメータを推定する機能にも対応しておりますので、両機能を合わせて活用することで、地盤条件の入力の手間が省け、業務の効率化が図れるものと考えております。 おわりに 現在、3Dパラメトリックツールは橋梁下部工の他、土工をご用意しております。土工では仮設土工スイートの「BOXカルバートの設計・3D配筋」、及び「擁壁の設計・3D配筋」と連動することができます。さらに、水工スイートの「柔構造樋門の設計・3D配筋」と連動することのできる、3Dパラメトリックツール水工のリリースも予定しております。そのほか、3Dモデルの生成をより容易に行えるよう、入力方法の改善も随時行ってまいります。どうぞご期待ください。 |
(Up&Coming '21 盛夏号掲載) |
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