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●新規価格 個別見積 ●リリース2020年11月 |
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3DVRシミュレーションによる浸水ハザードマップ 災害時のシミュレーションや避難経路を3次元で確認ができる「3DVR浸水ハザードマップサービス」の提供を開始いたしました。従来のハザードマップは平面地図で示すことが主流となっていましたが、被害のイメージや避難ルートの状況などが直感的には理解し難く、必ずしも有効に活用されているとはいえない状況でした。 このサービスでは、3DVRをベースにハザードマップを構築し、弊社の浸水・氾濫・津波解析などの高精度なリアルタイムシミュレーションと連携して可視化することで、わかりやすい避難誘導説明が実現します。地形や道路、建物などが3次元モデルで再現されるため、専門知識の無い一般の方や外国人、子供でも直感的に被害状況や状況の変化を理解できるので、防災教育や避難訓練などで非常に有効となります。 シミュレーション事例 作成事例として、東京都港区全域を対象とした港区浸水ハザードマップの3DVRシミュレーションを3次元化しました。下水道や河川の排水能力を大きく超える激しい雨が降った場合に浸水が発生する地域を予想したものです。港区は、隅田川及び新河岸川流域と、古川を含む城南地区河川流域の2つの流域に分けられますが、作成したVRデータでは、主に古川が氾濫した場合に想定される浸水区域を詳細に表現し、全体俯瞰から避難所の位置、浸水時における水位モデルと合わせて、水の深さを表す凡例で状況が把握できるようになっています。 全体像は、図1のように国土地理院が公開している地理院タイル航空写真と、5mメッシュ数値標高モデル、OSM(OpenStreetMap)による建物形状データで構成され、港区全域の地形と建物を表現しています。 また、図2のように緑色で示された建物が区民避難所で、避難所マークを3Dで表現することであらゆる角度から場所を確認でき、避難先が理解しやすくなっています。
港区のハザードマップに基づいた水位を設定し、時系列で水位の変化を表現しています。地上視点で見た場合は、地形や建物と見比べながら浸水範囲や深さを判断、実感し、危機意識を持つことができます。また、俯瞰視点では色分けによる浸水深の確認や安全エリアの確認ができ、避難ルートが容易に判断できます。浸水状況は時系列で変化するため、どの避難ルートがどのタイミングまで通れるかという状況も把握することができます。
作成したデータはVR-Cloud®によりインターネット上で公開でき、WindowsのPCやAndroidのスマートフォン・タブレットから閲覧できます。避難訓練としてVRを閲覧しながら避難ルートを辿ったり、注釈機能により住民同士の情報共有を行うといった活用も可能です。 今後の展開 3Dによるハザードマップは地域の地理情報や河川の詳細な情報を取込んで作り込む必要があり、作成には手間がかかるものとされていますが、弊社のUC-win/Roadを用いることで、GISやオープンデータを活用し、比較的短時間でシミュレーションを構築することができます。また、避難だけではなく水害リスクの情報として事前に治水対策の検討に活用することで、被害を最小限に抑え、水害に強い街づくりを目指すことも可能です。 想定外や経験したことが無いような水害が増加する傾向にある中、このサービスが地域の防災活動や緊急時の対応に貢献できることを期待します。 参考資料 |
(Up&Coming '21 新年号掲載) | ||
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