本連載では、主な機能や関連情報をピックアップして紹介していきます。Shade3Dは、高精度のモデリング、レイアウト、カメラ、光源、レンダリング、アニメーションなど建築パースやインテリアデザイン、プロダクトデザインに必要な機能を搭載し、UC-win/Roadのモデリングツールとして活用が可能です。https://shade3d.jp/

Vol.
30

連動構造や断面からの形状作成と
レンダリング時間の短縮

Shade3D Standard以上に搭載されている「エイムコンストレインツ」は「直線移動ジョイント」、「回転ジョイント」などの組み合わせで、車のエンジンや電車のパンタグラフなど複数の形状が連動して動く構造物を作成することができます。「スイープ曲面」(全グレードに搭載)と「ボックスモデル」(Shade3D Professional 以上に搭載)の組み合わせでは複雑な形状を単純なポリゴンメッシュで表現できます。Shade3D Ver.25より全グレードに搭載された「AIノイズ除去」と「レイトレーシングの画質」の組み合わせではレンダリング時間の大幅な短縮が見込めます。

連動構造を作るエイムコンストレインツ

ジョイントを階層構造に作成し、「エイムコンストレインツ」の「エイムコンストレインツ」、「ルート」、「エンド」属性設定や「ターゲット」形状の設定により、複雑な連動構造を作成することができます。

回転ジョイント(赤)を矢印に、直線移動ジョイント(青)で回転ジョイントと矢印形状を移動します。「エイムコンストレインツ」未設定なのでジョイントはそれぞれ個別に操作する必要があります。

■シーンの構造

■左:直線移動ジョイントを操作 右:回転ジョイントを操作

回転ジョイントに「エイムコンストレインツ」を設定し、赤い球の位置に「ターゲット」を配置して直線移動ジョイントを操作すると回転ジョイントが連動し、矢印が常に赤い球方向を向きます。

■エイムコンストレインツを「回転ジョイント」に設定したシーン構造では、直線移動ジョイントを操作すると矢印が移動し、回転ジョイントが連動して矢印が赤い球(ターゲット)方向を向くように回転します。

ジャバラ構造
・連結部の移動によってジャバラが回転移動するモデル

エンジン構造
• 中央軸の回転に合わせてシリンダーが上下移動するモデル

車輪駆動構造
• 連結シャフトの移動により車輪が回転するモデル


基準線と断面から形状を作成するスイープ曲面

「スイープ曲面」では基準線と断面形状を組み合わせることで立体形状を作成します。


基準線(黄)と断面形状(赤)から作成したスロープ形状。
■左:基準線と断面形状 右:「スイープ曲面」による立体形状

ボックスモデルとの組み合わせ(網棚)
遠景用のモデルを作成する「ボックスモデル」と組み合わせることで複雑な形状を単純形状で表現することができます。

■ 上左:スイープ曲面 上右:ボックスモデル化 下:細部追加


レンダリング時間を短縮するAIノイズ除去

「AIノイズ除去」と「レイトレーシングの画質」の値を組み合わせることでレンダリング時間を短縮することができます。


AIノイズ除去:オフ、レイトレーシングの画質:100でレンダリング。
レンダリング時間:4分54秒(環境により異なります)

AIノイズ除去:オフ、レイトレーシングの画質:50でレンダリング。
レンダリング時間は1分15秒に短縮されました。

レンダリング時間は短縮されましたが「レイトレーシングの画質」を下げたことで画質が低下してノイズが多く発生しています。

「AIノイズ除去」を設定すると画像のノイズが除去され画質が向上します。レンダリング時間は1分15秒のままとなりました。


(Up&Coming '26 新年号掲載)

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