ある病気の特効薬。その副作用は特定の人を「忘れる」こと。2組の男女のうち片方が記憶を無くした状態。通常は主人公1人が記憶喪失になる設定が多いため、2人の記憶喪失者が映画でどのように関係していくのか興味深い作品です。また、台本の完成前から俳優たちとワークショップを繰り返し、半年以上の稽古期間を経て作られました。ワークショップでは、「話し合い」を徹底して、能動的に役になりきることで、他の映画とは異なる語り口に仕上がっています。
全国の主要な映画祭で受賞歴のある谷口雄一郎監督の初劇場公開作品です。監督作品の特徴は、序盤に起きる大きなギミック(仕掛け)を軸にキャラクターの心の機微を描くこと。今作も序盤に記憶喪失という大きなギミックがありますが、これを起点にどのようにドラマが走り出していくのでしょうか。
過去の短編映画「ゆびわのひみつ」、「私以外の人」、「しらないで」もユーモラスで映画でしか起こり得ない奇跡に溢れた作品であり、オンラインにて鑑賞可能です!
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