不眠対策
不眠の対策としてはまず、生活習慣や睡眠習慣の改善です。厚生労働省では睡眠についてのわかりやすい情報を提供することを目的に2003年に作成し、その改訂版として2014年に「健康づくりのための睡眠指針
2014 ~睡眠12箇条~」(図2)を提案しています。
健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条~
第1条
|
良い睡眠でからだもこころも健康に
|
第2条
|
良い睡眠でからだも適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリをこころも健康に
|
第3条
|
良い睡眠は、生活習慣病予防につながります
|
第4条
|
睡眠による休養感は、こころの健康に重要です
|
第5条
|
年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を
|
第6条
|
良い睡眠のためには、環境づくりも重要です
|
第7条
|
若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ
|
第8条
|
勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を
|
第9条
|
熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠
|
第10条
|
眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない
|
第11条
|
いつもと違う睡眠には、要注意
|
第12条
|
眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を
|
図2 |
日々の生活の中で、就寝と起床の時間を規則正しくする。寝床は暗いところで点滅する光がないようにする。概日リズムを考え、起床時明るい光にあたる。カフェインやアルコールを摂りすぎないようにする。夕食は抜かない、就寝時間1時間以上前にすませる。遅い時間に運動をしない。刺激の強すぎる行動をしない。入浴は90分前、すぐ寝るときはシャワーでもよい。などが参考になります。また寝床に入ったときに「4・7・8呼吸」やマインドフルな呼吸瞑想が役に立ちます。浮かんでくる考えや不安から身体のほうに意識を向けていくときに呼吸が最も簡単であり、交感神経優位の緊張状態から、副交感神経優位である眠りへとつながります。不眠症になる前にできることからはじめてください。
|