Users Report
ユーザー紹介/第143回
アカマツ株式会社

四国を中心にOA機器やオフィス環境提供の地域密着型サービスで実績
コロナ下の制約を機にF8VPS導入、四国初のハイブリッド展示会を実施

創業者である父(幸臣(よしとみ)氏)が同社の黎明期、自らペンチやドライバーを持って顧客のもとに赴き、機械の調整や修理作業に従事。何でも社員任せにするのではなく、必要な時は経営者自身が率先してサービスに努めることで、客先からの信頼獲得にも繋がった―。そういった話を折に触れ聞いた、とアカマツ株式会社の赤松民康代表取締役会長は述懐。併せて、扱う商材は時代に応じて変化していく半面、自身らの仕事そのものはそんなに変わりがないとの認識にも言及。そのようなプロセスを通じ「アフターサービスに機軸を置き、お客様のところへお伺いして、機械を使えるようにお守りするのが(自身らの)仕事の最大の目標」という、今日に通じる気風は醸成されてきた、と振り返ります。

一方、赤松正教氏は2020年9月、現会長から同社代表取締役社長を承継。その後、既存組織ではルーティン業務に追われ、新しい分野へのチャレンジが難しい面が窺われたこともあり、社長直属の新事業開発室を創設。そこを起点に、クラウドサービスや光通信関連の事業化に繋げています。また、四国を中心に複数拠点を有する自社の特性を活かし、新しい試みをまずそれら拠点で小規模に実施。成功事例を積み重ねる形でそれを各拠点に広げながら、全社的に波及させていく独自のアプローチを仕掛けてきているところ、と述べます。

今回ご紹介するユーザーは、四国を中心にOA機器やオフィス環境関連の各種ハードおよびサービスを地域密着型で提供するアカマツ株式会社です。同社は2021年、フォーラムエイトのバーチャルプラットフォームシステム「F8VPS」を導入し、香川支店高松営業所において四国初となるリアルとバーチャルのハイブリッド展示会を実施。翌2022年にはその成果を活用し、松山本社でバーチャル展示会を構築。さらに、それらを通じ培ったノウハウを基に、F8VPSを顧客向けに適用する新たな事業展開も視野に入れています。

コニカミノルタグランドチャンピオン受賞
「KONICA MINOLTA Technical Olympic 2017」でコニカミノルタジャパンと販売店のカスタマーサービス約2000名の中から金メダルと審査員特別賞を受賞


 地域密着サービスを支える拠点網と技術力、信頼重視の伝統

アカマツ株式会社は1956年10月、愛媛日本タイプ株式会社として創立。元々は和文タイプライターや事務所用スチール家具関係の卸販売からスタートしました。この間、組織再編と業容拡充を重ねる中で1975年に現行社名へ改称。1979年にはコンピュータ部門を分離独立し、株式会社エイ・ビー・エムを設立しています。

同社は現在、本社(松山市)をはじめ、南予支店(宇和島、八幡浜および大洲)、今治、東予支店(西条、新居浜および四国中央)、香川支店(善通寺および高松)、徳島および神戸の11営業所に加え、東京事務所を設置。四国3県を中心とする各拠点に160名超の従業員を配置しています(数字は2022年8月現在)。

また同社はそれら拠点を通じ、当該エリアの様々な業種の中小零細企業など産官学にわたる幅広い顧客をカバー。複合機やプリンターなどOA機器の販売・メンテナンスを中心に、オフィス環境のデザイン提案から棚やロッカー、机、椅子などオフィス家具の納品・設置、通信やネットワーク関連など多岐にわたるサービスを提供しています。

同社を特徴づける一つが、その現地に密着したサービスです。そのため、各拠点では上記サービスにワンストップで対応。また、購入した商品の納品・設置業務にも社員が立ち会うなど直接的に関与。さらに、各拠点のメンテナンス担当者は取引先メーカーが実施する技術の認定資格を取得しているほか、メーカー主催の技術コンテストで全国一位など上位入賞者を輩出。こうした実直かつ継続的な努力への顧客からの評価もあり、取引先販売店の営業成績コンペでも全国トップに複数回輝いている(赤松社長)といいます。


アカマツ株式会社
URL https://www.akamatsu.co.jp
所在地 愛媛県松山市
業務内容 :複写機や印刷機を中心とするOA機器、通信・ネットワークなどICT関連、家具などオフィス環境関連の各種ハードおよびサービスの提供
アカマツ株式会社 SDGs宣言
赤松氏が会長を務める
愛媛県ラグビーフットボール協会
代表取締役会長 赤松 民康氏
代表取締役社長 赤松正教氏
アカマツ株式会社 イメージCM 「オフィスの未来に、ちょっとソリューション。」

「情報のリソースを出来るだけ広く得られるようにしたいということで、特に最近は県外企業との情報交換にも力を入れています」(赤松会長)。そのような対外活動の一環として、フォーラムエイトとの関わりの契機ともなった一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)をはじめ、四国経済連合会、東京・愛媛クラブ、松山商工会議所などの取り組みにも参加。最近は地域へのお返しの意味を込め、同会長自ら、愛媛県ラグビーフットボール協会の会長も務めています。



 ICT活用に独自のアプローチ

ICT(情報通信技術)を含むオフィス環境を顧客に提供する立場にある半面、業界自体のICT活用はさほど進んでいないところもある、と赤松社長は明かします。

その一例として、数千台単位に及ぶコピー機などの管理にあたり、従来はそれらの使用状態に関してメーカー側が取得するデータを基に担当者が手作業で入力してきた、と言及。そこで同社は、当該データから必要な情報を直接取り込み、請求書などを作成する仕組みを開発。自社の業務効率の向上を実現するとともに、そのパッケージ化も図っています。

また、顧客から修理依頼を受ける都度、以前は無線機を介して対応できる担当者を調整していたのに対し、顧客の情報管理用アプリケーションの一部機能を拡張。そこに登録された修理に関する情報を関係者がリアルタイムで共有できる仕組みを構築しています。

「ICTには流行り廃りのようなところが結構あり、表に出ているものもあれば、埋もれているものもあります」「埋もれているものには価値がないとかということではなく、いろいろなものを用途に応じて使い分けることが大事だろうと思っています」

例えば今日、対話型生成AI(人工知能)が注目されていてそれに乗り遅れまいと、流行りのICTをただ追いかけているだけではなかなか成果に繋がらない。まず、どういうことを実現したいという目的を真剣に考え、そこに効果的なICTを活用することでそのもたらす可能性も広がるはず、と赤松社長は説きます。



 F8VPSで2021年ハイブリッド展示会、2022年バーチャル展示会

「F8VPSの導入に関して、大きいのはコロナ禍だと思っています」

同社は元々、展示会への出展と併せ、顧客先でのデモンストレーション営業に注力。デモ用の車両に印刷機などを積んで客先へ行き、そこで実際に各種印刷物を出力してその印刷品質やスピードなどを顧客が体感し、納得して購入してもらうというスタイルが定着していました。それが、コロナ下で「非対面」での対応が求められ、徐々にその制約は緩やかになってきたとは言え、抵抗感のある顧客も存在。また以前から業務中に時間を割いて展示会場へ行くのは難しいとの声も聞かれた中で、バーチャルとリアルのハイブリッドのイベントが出来ないかという発想に繋がった、と赤松社長は振り返ります。

その頃、前述のSAJでの活動を通じフォーラムエイト製品の情報に触れていた赤松会長が社長に助言。社長自ら複数社に問い合わせた中で、短期間に期待し得る解決策が示されたことから、当社F8VPSを採用する流れに至ったといいます。

その最初の適用事例となったのが、香川支店高松営業所主催のハイブリッド展示会(2021年10月5・6日開催)。そこではリアルの展示内容とほぼ同じようなことをオンラインでも体験できるよう再現することに力点。現場の配置構成の再現はもちろん、各種OA機器やサブスクリプション製品を中心とする目玉商材の、取引先メーカーのカタログ・データ(静止画のPDF)の閲覧や動画コンテンツの再生をオンデマンドで可能になるよう意図。出展社によるセミナーのコーナー設置、抽選やアンケート実施にも同様に対応しています。

この四国初となったハイブリッド展示会を通じ、延べ1000人超と想定以上の参加を実現。コロナ下の制約や職場内の目を気にすることなく、リアルと同様に体感できたバーチャル展示会は特に顧客にとって新鮮で、概ね良い評価が得られました。

「この仕組み自体がそのまま色々使えるのでは」という話から翌2022年、松山本社で新規顧客の開発を担う「特販課」の若手社員が中心となり、前年のハイブリッド展示会の成果を流用。バーチャル単体でのイベント開催に繋げています。今回は特に新規顧客向けにフォーカス。商材に関する様々な情報を更新するとともに、動画配信型のセミナーなどと連携する仕組みが構築されました。

”バーチャル展示会”スペシャルセミナー案内

第20回 3D・VRシミュレーションコンテストエッセンス賞
四国初!ニューノーマルな時代へ 「アカマツハイブリッド展示会」アカマツ株式会社
四国初となるリアルとバーチャルのハイブリッド展示会を開催しました。F8VPSを利用したバーチャル会場では
OA機器やサブスクリプション製品を中心に、資料閲覧やプロモーション動画の再生、商品の鑑賞などができます。
出展社によるセミナーコーナーや、抽選、アンケートも盛り込み、2日間で延べ1000人以上の方がアクセスするなど、販売促進に役立てられました。
豪華景品 大抽選会




第20回 3D・VRシミュレーションコンテスト エッセンス賞受賞 赤松正教代表取締役社長 表彰式の様子
(フォーラムエイトデザインフェスティバル2021 品川インターシティホールにて)


 F8VPS適用ノウハウの顧客向け提供展開も視野

同社としてF8VPSを自社のエンドユーザー向けに売っていきたい、と赤松社長は一連の取り組みの次なるゴールを描きます。

その背景にはコロナ禍で揺れた近年、リモートワークなどを通じバーチャル空間の利用がそれまで馴染みのなかった層にまで受け入れられてくるとともに、関連するコンテンツも着実に高度化。学術や観光、エンターテインメントのみならず、純粋なビジネス領域への潜在的な用途の広がりも確信できたことがあります。それに対し、自身らの事業の中でその可能性を十分に伝えきれていなかったのでは、と内省。そのための仕掛けをいかにうまく作っていくかが自らの今後の課題、と位置づけます。

例えば、同社で扱う商材のように大きくて重いもの、あるいは顧客のニーズに即応して容易には見せられないようなものは、世の中に数多く存在。そのような際に同社では、遠方のショールームなどへ顧客を案内して実際に触れられる機会を設けたりしてきています。ただ、費用などの問題もあり、すべてのケースで同様に対応することは難しいのが実情。そこで、グループウェアとの連携や現実を反映したコミュニケーションが可能なF8VPSを活用。「ちょっと興味を持たれた人」にも補完的に、手軽に臨場感を持って体感してもらえるアプローチの、多分野にわたる適用可能性が想定されたといいます。

特に自社でF8VPSを用いハイブリッド展示会を実施した経験から、バーチャル展示会をリアルのそれに先行してオープン。参加者がVR上で予習した後に現地で実物に触れられるなどの工夫をすればより効果的になるはず、と同社長は観点を示します。

「リアルとバーチャルを連動させつつ、(両者の)役割をうまく使い分けることを出来ればやりたい。そういう発想は多分、(自ら経験していない)他社にはないと思うのです」

 アカマツエンブレムの付いた「金庫」「保管庫」を探しています
赤松鋼鉄工業(株)(昭和39年に廃業)が1960年(昭和35年)以前に製作した「金庫」「保管庫」を探しております。エンブレムは、金庫の扉正面の淵にローマ字で【akamatsu】または、漢字で【赤松金庫】と書いてあります。「使わなくなった」「廃棄を考えている」などございましたら、お譲りいただけないでしょうか。
お問い合わせ先 089-9751234(代)アカマツ株式会社 エンブレム担当まで

執筆:池野隆
(Up&Coming '23 秋の号掲載)



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