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Users Report ユーザ紹介/第107回

米国ハワイ州(連邦)運輸局
State of Hawaii, Department of Transportation


ハイウェイの点群データと写真画像をUC-win/Roadで統合

 User Information
ハワイ州運輸局
State of Hawaii, Department of Transportation
URL ●http://hidot.hawaii.gov/
所在地 ●Aliiaimoku Building, 869
Punchbowl Street, Honolulu, HI 96813 USA
事業内容 ●ハワイ州内の陸上、空中、水上すべての交通施設やインフラの計画、設計、施工、運用、維持管理を一貫して行っている。


米国ハワイ州運輸局は、全長5000kmにも上るハイウエーを効率的に管理するため、2003年からデジタルカメラと「ライダー」(LiDAR)を導入しています。同運輸局ではフォーラムエイトの協力を得て、これまで約10年間にわたって計測してきた道路構造物の点群データと写真画像をUC-win/Roadで統合して色付きの点群データを作成。道路管理をさらに高度化しました。同運輸局の高速道路調査エンジニア、ゴロー・スリジョアディクスモ氏は7月8日に開催された国際VRシンポジウム 第5回サマーワークショップインハワイで講演し、点群データの色付けに使用したFORUM8 Photo-logプラグインの活用について解説しました。

 
ハワイ州運輸局の建物   オアフ島内のハイウェイ 


 写真と点群データでハイウェイを記録

ハワイ州運輸局が管理する道路はオアフ島やハワイ島など6つの島々にまたがり、合計5000マイル(約8000km)にも上ります。広大な範囲に散らばる道路を管理するため、2003年から車載式のデジタルカメラを使って道路の状態を記録する「フォトログ」を活用してきました。

記録に使うデジタルカメラの画素数は、年々、高解像度化が進んでいます。2003年は1280×1024画素のカメラ2台だったのが、2006年には1600×1200画素のカメラ2台、2007年には3台となり、2009年には2048×1152画素のカメラ3台、そして2011年には3296×2472画素のカメラ3台となりました。

解像度が上がり、カメラ台数が増加したことにより、看板の汚れなど細かい部分の記録ができるようになったほか、撮影範囲も広がったのです。

 
 
写真の解像度が上がったため、標識や看板の汚れなど、細かい部分の記録も可能になった。撮影範囲の広がり。
(上が2003年、下が2009年の撮影範囲) 


さらに2009年からは、車載式の3Dレーザースキャナーで路面や道路周辺の構造物などの形状を2cm程度の精度で計測できる「ライダー(LiDAR:Light Detection and Ranging)」も導入しています。

デジタルカメラとライダーを搭載した車両は、1回の走行で写真と点群データを同時に記録することができます。

 
ライダーの本体(左)と車両への搭載イメージ(右)

2009年はオアフ島内の道路1000マイル(約1600km)をこの方法で計測しました。点群データの容量は630GB、合計2000億点にも上る膨大なものです。データ形式には「マンドリー形式(Mandli File Format)」を使いました。その理由は路線的なデータに適しており、1つのファイルセットに路線全体を納めることができるからです。

2011年にはハワイ島でも同じように、ライダーによる点群計測を導入しました。

2009年にオアフ島内の約1600kmの道路を計測した範囲

 
テツオ・ハラH-3トンネルの坑口(左)とトンネル内で計測した点群データ(右)


 道路情報システムの目指すもの

ハワイ州運輸局全体での統合情報システムを開発する狙いは、ハイウェイ施設全体の管理に役立てることです。ライフサイクル全体にわたって管理すること、情報の漏れ落ちをなくすこと、局内全体からアクセスできるようにすること、見聞きしたことを共有すること、そしてGIS(地理情報システム)との統合を目指しています。

GISの特徴は様々な種類の情報を1つにまとめられることです。例えば航空写真やライフラインの情報、道路施設の情報、土地利用や地表のデータ、環境データなどを統合して見ることができます。

各種情報を統合できるようにするため、道路上の位置を路線の距離程で表現する「直線参照システム(Linear Referencing System)」を導入しました。

現在、使っているツールとしては、Pointoolsという点群読み込み用のアプリを搭載した3次元CAD、Microstationのほか、GISシステムのGeoMedia 3Dを使っています。また点群データを収集し、活用するツールも整備しています。

様々な情報を1つに統合して見られるGISの概念図


UC-win/Roadで点群と写真を合成

ハワイ州運輸局 ハイウェイ調査エンジニアのゴロー・スリジョアディクスモ氏は、これまでに計測した点群データと、撮影した写真を合成し、点群データに色を付けました。

UC-win/Roadに、点群プラグインと写真処理拡張プラグインを使って点群データと写真データを読み込み、それぞれの計測・撮影位置を合わせることで点群データに色を付けるものです。

その結果、以前は白い点群だったものが、色が付いたことでよりわかりやすくなり、ハイウェイの管理にもいっそう使いやすくなりました。

ハワイ州運輸局は、フォーラムエイトの協力を得ながら、今後もハイウェイや構造物の維持管理技術を高度化させていく考えです。

画像をクリックすると大きな画像が表示されます。   画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
点群データと写真の計測・撮影位置を合わせたイメージ    UC-win/Roadに点群データと写真データを読み込む 
     
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写真データと点群データの計測位置を合わせる     点群データに色を付ける演算作業
     
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色の付いた点群データの中をドライブシミュレーション    点群データと写真をUC-win/Roadで合成した
ハワイ州運輸局ハイウェイ調査エンジニアの
ゴロー・スリジョアディクスモ氏(右側) 


     
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