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圧密沈下の計算 Ver.8
自然圧密・各種対策工法に対応した圧密沈下プログラム

最新版製品価格 UC-1
道路土工シリーズ
 はじめに
「圧密沈下の計算」は、各種設計指針に準じた圧縮変形計算〜Terzaghiの圧密理論に基づく自然圧密時間の計算、せん断変形(即時沈下・側方変位)の計算、各種対策工法をサポートした総合的圧密解析システムです。
圧密解析は「道路土工軟弱地盤対策工指針」や「設計要領第一集」、「鉄道基準」、「港湾基準」、「泥炭性軟弱地盤対策工マニュアル」などに、せん断変形は「柔構造樋門設計」に準じ、対策工法としては、圧密促進工法、予圧密工法、緩速載荷工法、地下水位低下工法による検討を行うことができます。
圧密沈下の計算Ver.8のリリースにあたり、新機能を中心に紹介します。新バージョンでは、

  1. 「道路土工 軟弱地盤対策工指針(平成24年度版)」の層別層厚換算法に対応
  2. 沈下量の測定結果から将来の沈下挙動を予測するlogt法に対応
  3. 沈下量の測定結果から将来の沈下挙動を予測する√t双曲線法に対応
  4. 圧密試験値がない場合の対処として「平均含水比wnと平均体積圧縮係数mvの関係」から、wnをパラメータとしてmvの代表値をセットできる機能を追加
  5. 計算書に「全圧密沈下量」「全即時沈下量」が出力されるように機能改善
  6. 沈下量がゼロの場合でも印刷プレビューができるように機能改善
  7. その他要望対応

などを行いました。
 層別層厚換算法に対応
「道路土工 軟弱地盤対策工指針(平成24年度版)」では、沈下速度の計算として図1に示したように層厚換算法と層別層厚換算法が併記されています。よって、本バージョンでは従来からある層厚換算法に加えて、各層ごとの圧密度を考慮する層別層厚換算法に対応しました。

層厚換算法は、圧密層全体の平均圧密度Uを圧密層全体の一次圧密量ΣSnに乗じ、圧密層全体の沈下量Stを算定します(図1)。簡便であり、成層の推定と土質定数の精度に見合った方法として多用されてきました。しかし、圧密時における排水は、圧密層中央よりも排水近傍の方が進行が早いため、厳密には圧密層を構成する各層ごとに排水層からの深さによって異なる圧密度を層厚換算法では表現できません。また、層の順序が変化しても同じ結果が得られ、地盤の成層状態が考慮されません。一方、層別層厚換算法ではまず図2に示したように基準cv値で換算した圧密層全体での平均圧密度Uに対して、過剰間隙水圧の分布(圧密等時曲線)を描き、各圧密層に着目して圧密層ごとの平均圧密度Unを計算します。そして、各層の圧密度Unに層ごとの一次圧密沈下量Snを乗じ、圧密層全体の平均圧密度Uに対する各層の沈下量を計算します。これらを合算することにより、圧密層全体の圧密時間・沈下量が得られます(図1)。各層の圧密沈下の進行状況の違いが考慮されるので、層厚換算法と異なり地盤の成層状態が考慮される計算方法となります。

なお「道路土工 軟弱地盤対策工指針(平成24年度版)」では、「圧密係数cvや体積圧縮係数mvが大幅に異なる土層によって構成されている軟弱地盤においては、より正確な沈下速度が求められるよう、時間係数Tvにおける深度zでの圧密度Uzと一次圧密沈下量Szから深度ごとの沈下量を求め、圧密層全体として加算する層別層厚換算法を用いるのが良い」とあります。


■図1 層厚換算法と層別層厚換算法の計算の流れ

■図2 圧密等時曲線

 logt法に対応
圧密沈下は複雑な現象のため、軟弱地盤上に構築された土工構造物の沈下を精度よく予測することは難しく、設計時の予測と異なる挙動を示すことが少なくありません。そのため、動態観測結果に基づいて沈下挙動を予測し、その結果を施工にフィードバックする沈下管理を行う必要がある場合があります。

沈下量の測定結果から将来の沈下挙動を予測する方法として代表的なものにVer.7で対応した双曲線法がありますが、新バージョンではlogt法、そして後述する√t双曲線法に対応しました。

logt法は二次圧密領域の沈下挙動を予測する方法です。沈下が時間の対数に直線的に増加すると仮定して、二次圧密計算開始時以降の沈下量を予測します(図4)。

一般的に双曲線法は盛土の完成後、ある程度期間を得た後の短期間の推定に適用し、logt法や√t双曲線法は長期の沈下量を推定する場合に用いられます。


画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
■図3 測定データ入力画面

■図4 logt法による沈下量の推定
 √t双曲線法に対応
双曲線法は、沈下の平均速度が双曲線的に減少するという仮定に立って経験的に導かれたものです。√t双曲線法は次式のように双曲線法の式中のtを√tとした方法です。



ここに、
 St:時間t時の沈下量
 S0:初期沈下量
 t:起点日よりの経過時間
 α、β:実測値から得られる係数

tを√tとすることにより、tが小さいときにはゆるい勾配を示し、tが大きいときには収束がゆるやかになります。√t双曲線法は「泥炭性軟弱地盤対策工マニュアル」内で紹介されており、一般的には寒冷地の泥炭の沈下挙動の予測に用いられるものと思われますが、他の地域においても条件が合えば解析手法の一案として活用可能と考えられます。なお、本プログラムでは測定データから算定されたプロット点を確認しながら√t双曲線法の計算に用いる係数α、βを設定できます(図5)。また、双曲線法・logt法・√t双曲線法については、複数同時に検討し、各方法の計算結果を比較することもできます。

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■図5 係数の決定画面(√t双曲線法)
 wnをパラメータとしてmvの代表値をセットできる機能を追加
圧密試験値がない場合の対処として「平均含水比wnと平均体積圧縮係数mvの関係(高速道路、一般国道)」(図6)から、wnをパラメータとしてmvの代表値をセットできる機能を追加しました。

画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
■図6 平均含水比と平均体積圧縮係数の関係(確認画面)
 おわりに
これまでにご紹介した機能以外に、(1) 計算書に「全圧密沈下量」「全即時沈下量」が出力されるように機能改善、(2) 沈下量がゼロの場合でも印刷プレビューができるように機能改善、などのご要望にも対応しております。今後もユーザー様からのご要望にお応えして、プログラムの改善に努めて参りますので、引き続き本製品をよろしくお願いいたします。
(Up&Coming '13 新年号掲載)
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